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ブエルタ・ア・エスパーニャ2017 第15ステージライバルを振り切ったロペスがステージ2勝目 フルームは総合首位キープで第3週へ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第15ステージは9月3日、アルカラ・ラ・レアルからシエラ・ネバダ.アルト・オヤ・デ・ラ・モーラまでの129.4kmで行われ、ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ プロチーム)が超級山岳頂上フィニッシュを制覇。第11ステージに続く今大会2勝目を挙げた。個人総合時間賞は、クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)が首位をキープ。リーダージャージのマイヨロホを守って、第2週を終えた。

超級山岳頂上フィニッシュにトップでやってきたミゲルアンヘル・ロペス。今大会2勝目を挙げた Photo: Yuzuru SUNADA

山岳に入りロペスとコンタドールが集団からアタック

 前日の第14ステージに続く上級山岳ステージ。シエラネバダ山脈を進む1日は、中盤以降に山岳地帯を進行。1級山岳アルト・デ・ハザリャナを通過していったん下ったのち、1級山岳アルト・デル・プルチェを登坂。山岳ポイントを通過後、ほどなく勝負の超級山岳アルト・オヤ・デ・ラ・モーラの頂上を目指す。フィニッシュ地点は標高2510mと、今大会の最高標高地点にあたるため、山岳ポイントにボーナスが付与される。1位で上りきれば、20ポイント稼ぐことができる。

 レース距離が短いこともあり、ハイペースで進行することも考えられた。その予測に違わず、スタートから逃げを狙ってのアタックが次々と発生。山岳賞ジャージであるモンターニャを着るダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)や、ポイント賞のプントスを着用するマッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)も盛んに前方をうかがった。

 なかなか逃げが容認されなかったが、スタートから35kmほど進んだあたりでようやく3人が先行を開始。少し後れてトレンティンが追走。さらに4人がトレンティンに追いつき、前を行く3選手を目指す。45km地点に設けられた中間スプリントポイントを目前に、トレンティンらは先頭に合流。そのままスプリントポイントをトレンティンが1位で通過し、ポイントを伸ばした。

山岳に入ってトップを走ったサンデル・アルメ Photo: Yuzuru SUNADA

 メイン集団とは2分前後のタイム差で進む8人の逃げグループだが、最初のカテゴリー山岳であるアルト・デ・ハザリャナに入ると、各選手の登坂力に差が見られはじめる。最も勾配の厳しい22%の区間でグループは完全に崩壊。エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)のアタックをきっかけに、ステファヌ・ロセット(フランス、コフィディス)がカウンターで飛び出す。しばらくして、サンデル・アルメ(ベルギー、ロット・ソウダル)が追いつき、そのままロセットをパスしトップに立つ。やがて迎えた頂上もロセットが1位で通過した。

 メイン集団もこの上りで人数が絞られる。その中から、アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)、ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール)、ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNL・ユンボ)がアタック。実力者の飛び出しによって活性化した集団からは、総合トップ10圏内への復帰を目指していたニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシングチーム)が脱落した。

 2つ目の山岳アルト・デル・プルチェに入り、イェーツら3選手はアルメをキャッチ。残り25kmとなったところで、イェーツが他選手を振り切って独走を開始する。

 同じ頃、アルト・デル・プルチェに入ったメイン集団では、アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)がアタック。これをチェックしたのはロペス。チーム スカイがペーシングする集団は、2人の動きを見逃し、先々の展開に備えた。

ステージ制覇のロペスは総合6位へジャンプアップ

 アルト・デル・プルチェの頂上をトップ通過したイェーツは、淡々とした走りのままアルト・オヤ・デ・ラ・モーラの上りに突入。後方を走るコンタドールやロペスとは約1分15秒差、さらに約1分のタイム差でメイン集団が続いた。

 メイン集団に大きな動きが見られたのは、残り15kmを過ぎたあたり。総合2位につけるヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)がアタック。しかし、これはチーム スカイが冷静に対処。一時は約20秒の先行を許したが、その後ニーバリ自ら集団へと戻る。ペースメイクをアシストに任せる総合首位のフルームにとっては、労せずしてニーバリを引き戻すことに成功した。

 長い時間並走を続けたコンタドールとロペスだったが、残り6kmでロペスがアタックしたことで、コンタドールが力尽きる。その前に追いつかれながらも粘っていたバルデも振り切った。そして残り4km、トップを独走していたイェーツにも追いついた。ロペスは自身の背後についたイェーツを振り切ると、フィニッシュまでの独り旅。何とか食い下がろうとしたイェーツはついていけず、完全に失速してしまった。

ステージ優勝の表彰を受けるミゲルアンヘル・ロペス Photo: Yuzuru SUNADA

 今大会、ステージを追うごとに調子を上げてきているロペスは、今大会2勝目のフィニッシュへ。前回勝った第11ステージ同様、左手を高々と天に掲げて自らの勝利をアピールした。

 メイン集団では、残り1.5kmで総合4位につけるイルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)がアタック。ライバルの追随を許さず、ロペスからは36秒差の2位でフィニッシュ。さらに9秒差でウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チーム サンウェブ)が3位。その2秒後、エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・スコット)とともにフルームがやってきた。重要な局面でアタックしたニーバリは、フルームから遅れること6秒、コンタドールはさらに差をつけられてこのステージを終えている。

レース後のインタビューを受けるクリストファー・フルーム。マイヨロホを守って第2週を終えた Photo: Yuzuru SUNADA

 これにより、総合首位のフルームは2位ニーバリに対する総合リードを1分1秒差とし、第2週の戦いを終えた。また、ザカリンとケルデルマンの総合順位が入れ替わり、それぞれ3位と4位。好調ロペスが6位となり、チームメートのファビオ・アル(イタリア)の順位を1つ上回っている。

 翌4日は今大会2度目の休息日。5日からレースが再開、運命の第3週が始まる。その幕開けは、40.2kmの個人タイムトライアル。細かなアップダウンはあるものの、おおむね平坦路を走る。個々の独走力が試されるステージは、総合争いにおいて重要な1日となる。

第15ステージ結果
1 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ プロチーム) 3時間34分51秒
2 イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン) +36秒
3 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チーム サンウェブ) +45秒
4 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・スコット) +47秒
5 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +47秒
6 マイケル・ウッズ(カナダ、キャノンデール・ドラパック) +50秒
7 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +53秒
8 ワウト・プールス(オランダ、チーム スカイ) +53秒
9 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +53秒
10 ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ プロチーム) +1分2秒

個人総合(マイヨロホ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 62時間6分25秒
2 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +1分1秒
3 イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン) +2分8秒
4 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チーム サンウェブ) +2分11秒
5 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・スコット) +2分39秒
6 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ プロチーム) +2分51秒
7 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) +3分24秒
8 マイケル・ウッズ(カナダ、キャノンデール・ドラパック) +3分26秒
9 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +3分59秒
10 ワウト・プールス(オランダ、チーム スカイ) +5分22秒

ポイント賞(プントス)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 110 pts
2 マッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ) 107 pts
3 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) 88 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック) 49 pts
2 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ プロチーム) 41 pts
3 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 29 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 5 pts
2 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ プロチーム) 12 pts
3 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チーム サンウェブ) 21 pts

チーム総合
1 アスタナ プロチーム 185時間51分26秒
2 チーム スカイ +12分38秒
3 モビスター チーム +31分21秒

敢闘賞
サンデル・アルメ(ベルギー、ロット・ソウダル)

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