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現役のアスリートとして当選「スポーツを通して社会的に意義のある活動をしたい」 白戸太朗都議会議員にインタビュー

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 現役のトライアスリートであり、サイクルロードレースの実況、イベントのMCで活躍する白戸太朗氏が7月、東京都議会議員選挙に「都民ファーストの会」公認で江東区から立候補し当選。政治家としての道を歩み始めた。「スポーツで暮らしに夢と幸せを」を第一の理念に掲げる白戸氏へ、都議会議員としての活動方針と、スポーツとの関わりについてインタビューを行った。(聞き手・澤野健太、構成・松尾修作)

都議会議員としてスポーツに関する環境を整える考えを示した白戸太朗氏 Photo: Shusaku MATSUO

社会的に意義のある活動がしたい

ーーいつ、どうして都議会議員になろうと思ったのですか

トライアスリートとしても活動を続けながらの立候補となった (本人提供写真)

白戸氏:昨年の年末まで政治家になろうとは全く思っていませんでした。意識し始めたのはことしの2月頃。トライアスリートでもある長谷部健渋谷区長、伊藤たけし区議との話がきっかけでした。実は、ちょうど50歳を迎え、社会的な活動をしていかなければと考え始めたところでした。

 30年間スポーツで飯を食ってきたことの経験をフィードバックした活動もしたかった。今までは自分の成績のために行ってきて、次は自分の会社の為に活動し、今度は社会的に還元するような仕事がしたいと考えました。

ーーなぜ江東区からの出馬だったのですか

白戸氏:何も関係しない土地で立候補したいとは考えていませんでした。江東区は僕にとって豊洲新市場ができる前から豊洲、有明エリアでのランニングや、自転車のトレーニングを行っており、親しみのある土地でした。また、自宅のすぐ近くで、なんといっても2020年の東京五輪開催の土地。“やるべきことがある地域”という理由で迷わず江東区から立候補しました。

ーー選挙期間中、苦労したことは?

手探りで始めた選挙活動中、自転車やトラアスロンに親しむ区民からの応援が支えだったと明かした Photo: Shusaku MATSUO

白戸氏:政治活動などしたこともなく、右も左もわからない状態から路上演説を行いました。始めた当初は誰も話を聞いてくれませんでしたが、1カ月もすると如実に通りゆく方々の反応が変わってきました。なかでも、トライアスロンや自転車をされている方々からお声がけいただく機会が増え、支えになりました。豊洲地区にはこれらのスポーツに勤しむ方が多く住んでいたようです。党としては(豊洲問題などで)アウェイと言ってもいい地域でしたがフィットした面もありました。面白い巡り合わせです。

ーー議員になってみてどのような活動を行っていますか

白戸氏:まずは慣れるべきことに慣れ、活動のスタート地点に立ったところです。都庁は最先端の東京を示さなければならない場所ですが、例えば都庁内にある「TOKYO都庁議事堂レストラン」なんかは分煙されているとはいえ、店内では煙が充満しています。一般的なレストランなら考えられないですよね。他にも、ペーパーレス化が進む時代に、紙の資料を大量に扱う文化がまだのこっています。

 これら世間との感覚のズレは、僕たちのような社会経験のある新人議員だからこそ感じるところです。 世の中では自転車通勤が広がり始めていますが、ここでは格好の制限もあり都庁では実現できていません。提言する前に、まずは自分たちから率先してできる環境を整える必要があると思います。

「新しい感覚で、都庁から環境を変えていく必要がある」と訴えた Photo: Shusaku MATSUO

ーー自転車に関わる活動にも取り組みますか

白戸氏:東京都の道路には、路側帯付近に自転車のマークをペイントし、自転車が走りやすい環境を都が整えています。しかし、ハードを整えても、ソフト面を整備しないと有効にはなりません。自転車乗りに「車道の自転車通行帯を走りましょう」と言うだけでは足りません。もう一方の、車のドライバーが認識していないと意味がないのです。心のハードルはとても高いものです。啓蒙活動を続けていく必要を感じています。

政治が自転車を判断してはいけない

ーー東京五輪に向けた取り組みを教えてください

白戸氏:スポーツに関することなので、もちろん僕に対して意見を求められることも多いでしょう。現在はオリンピック・パラリンピック推進委員会や文教委員会(教育とスポーツ担当委員会)のメンバーとしても活動しています。直接議会で発言を求められることはそれほど多くありませんが、党としての質問内容やプランを考える時間が膨大です。

政治家としての道を歩み始めた白戸太朗氏 (本人提供写真)

 党では弁護士の資格を持つ議員中心に条例案を協議したり、財務関係は元は金融関係に勤めていた議員が務めることが多いです。もちろん、スポーツに関する情報は僕のところへ自然と入ってきます。これからスポーツを中心に、自転車やトライアスロンの議題も進めていくことになるでしょう。

 政治の中だけで自転車を判断するのではなく、自転車業界の中を中心に自転車分野を判断できる環境を整えたいですね。東京都、競技団体、組織委員会、自治体など、登場人物が多い現状でなかなか物事を決めていくのが難しい。しかし、せめて都として意見をし、関与してきたいです。それが議員になった意義だと思っています。スポーツの代表として都議会に送り込まれているという感覚を大事にしたいです。

スポーツのスペシャリストとして、東京五輪に向き合っていく意向を示した Photo: Shusaku MATSUO

ーー代表を務めるアスロニア(トライアスロン総合会社)との関係は?

白戸氏:まず、都議会議員って兼業はOKなんです。ただ引退し、スポーツ選手だった人が立候補するケースはありますが、僕の場合は現役だったということ。 アスロニアもあるし、スポンサーがついた活動もしていました。しかし、弁護士や選挙管理委員に確認し、前例がないだけで問題がないことがわかりました。党代表も「議員が政治以外の感覚を学ぶ機会。議員活動に支障がない限りはやるべき」と話しています。いくつかの条件をクリアすればスポンサーをつけても、イベントに出てもOK。ただ、もちろん政治活動が最優先で、その順序考えた動きにはなりますが。

 アスロニアは今までも僕がいなければダメという体制で運営してはいません。これからはますます細かいことは関与できませんが、出来る範囲で関わっていくつもりです。

ーーご自身はこれからもスポーツを続けていきますか

白戸氏:スポーツは僕にとってライフワークです。確かに議員になってからスポーツをする時間は減りました。しかし、毎日少しは泳いだり、走ったり、自転車に乗ったりと続けています。そうしないと仕事にいい影響がでません。レースは現在、仕事のペースを掴むまではお休みしていますが、いずれは競技にも戻っていきたいですね。どんなに忙しくてもゼロにはせず、できるペースで走り続けたいと思います。

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