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2008年北京五輪ロードレース金メダリストサムエル・サンチェスが禁止薬物GHRP-2陽性 競技外検査で判明

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 UCI(国際自転車競技連合)は8月17日、BMCレーシングチームに所属するサムエル・サンチェス(スペイン)のサンプルから、禁止薬物GHRP-2の異常な分析結果が出たことを発表した。ただちに選手本人とチームに通知がなされ、サンチェスには暫定的な出場停止の措置が取られている。

競技外検査で禁止薬物GHRP-2の異常な分析結果が判明したサムエル・サンチェス =ブエルタ・ア・エスパーニャ2016第10ステージ 2016年8月29日 Photo: Yuzuru SUNADA

8月9日の競技外検査で明らかに

 今回検出されたGHRP-2は「成長ホルモン放出ペプチド(Growth hormone releasing hormone)」と呼ばれ、筋肉の強化や疲労回復に効果があるとされる。サンチェスのケースは、8月9日にUCIの独立機関である「サイクリングアンチ・ドーピング機構(CADF)」によって実施された競技外検査の結果で分かった。

ツール・ド・フランス2015に出場した際のサムエル・サンチェス =2015年7月22日 Photo: Yuzuru SUNADA

 GHRP-2検出は、ここ2年間ではサンチェスが6例目となる。今年5月には、バルディアーニ・CSFに所属していたステファーノ・ピラッツィとニコラ・ルッフォーニ(ともにイタリア)も同様の物質で陽性となり、チームを解雇されている。なお、違反が疑われる選手はBサンプルによる再検査を求める権利を有しており、サンチェスも即座に申請を行っている。

 この一件を受けてBMCレーシングチームは声明を出し、「ゼロ・トレランス・ポリシーとUCI規則にしたがい、サンチェスは一時的に出場停止となる。Bサンプルの結果が出るまで、それ以上の措置は講じない」と述べている。これにより、19日に開幕するブエルタ・ア・エスパーニャ出場は取りやめ。開幕地のフランス・ニーム入りしていたが、すでにチームから離脱。代わって、ロイック・ヴリーヘン(ベルギー)が招集されている。

サンチェス「信じられない結果だ」

 禁止薬物の使用が疑われることとなったサンチェスは驚きを隠さない。スペインメディアを通じて、「信じられない結果だ」とコメントした。

 さらに、「(ブエルタ開幕地の)ニームでこのニュースを知った。電話とEメールで知らされたが、本当に信じられない。私は39歳で、ここまで19年間プロとして走ってきたが、引退が迫りつつある状況でなぜそんなことをしなければならないだろうか」と続けている。

 スペイン・バスク自治州を代表したチーム、エウスカルテル・エウスカディで2000年にプロデビューしたサンチェス。2013年にチームが解散してからは一時無所属となっていたが、2014年シーズン序盤にBMCレーシングチーム入り。近年はグランツールやアルデンヌクラシックで重要なアシストを務めることも多くなっていた。

2011年ツール・ド・フランスでは山岳賞を獲得したサムエル・サンチェス =2011年7月24日 Photo: Yuzuru SUNADA

 かつては数多くの栄光を勝ち取っており、2008年には北京五輪ロードレースで金メダル。グランツールでは、2007年ブエルタ個人総合3位、2009年ブエルタ個人総合2位、2010年ツール・ド・フランス個人総合3位、2011年ツール山岳賞など、総合上位の常連でもあった。

 また、チームとは今シーズンが契約最終年であることから、ブエルタ終了後に現役続行か引退かを判断するとしていた。

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