スマートフォン版はこちら

ロードレース移籍情報2017-2018キッテルがカチューシャ・アルペシンへ移籍 2019年までの2年契約

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
  • 一覧

 UCI(国際自転車競技連合)ワールドチーム、カチューシャ・アルペシンは8月16日、サイクルロードレース界トップスプリンターの1人であるマルセル・キッテル(ドイツ)をクイックステップフロアーズから獲得したことを明らかにした。契約期間は2019年までの2年間。また、同日にはクイックステップフロアーズがエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チーム スカイ)の獲得を発表。実力派スプリンターの移籍が相次いでいる。

カチューシャ・アルペシンへの移籍が決まったマルセル・キッテル =ツール・ド・フランス第7ステージ、2017年7月7日 Photo: Yuzuru SUNADA

チーム体制変化やマルティンの存在が大きく影響

 29歳のキッテルは、2011年にスキル・シマノ(現チーム サンウェブ)でプロとしてのキャリアをスタート。これまで数々の勝利を挙げてきた。今年もすでに14勝を挙げて年間最多勝を独走しているが、そのうちの5勝はツール・ド・フランスでのステージ優勝だ。

ツール・ド・フランス2017では5勝を挙げたマルセル・キッテル。写真は第6ステージでの優勝シーン =2017年7月6日 Photo: Yuzuru SUNADA

 クイックステップフロアーズにはキッテルのほか、若手スプリンターのフェルナンド・ガビリア(コロンビア)が所属し、両者の棲み分けが注目されるところとなっていた。ともに昨年チームに合流。今シーズンはガビリアがジロ・デ・イタリア、キッテルがツールでエーススプリンターを担当したが、チームマネージャーであるパトリック・ルフェヴェル氏が将来的にガビリアをツールで起用したい意思を示していたことも関係し、今年が契約最終年であるキッテルの去就が見ものとなっていた。

 キッテルを迎え入れるカチューシャ・アルペシンは今年、登録国をロシアからスイスに変更。かつてはチーム体制を疑問視されることも多く、カチューシャ チームとして活動していた2013年には、過去の所属選手による薬物違反やアンチ・ドーピング姿勢の不足などから、UCIプロチーム(現UCIワールドチーム)ライセンス取得がスポーツ仲裁裁判所まで持ち込まれたこともあった。

マルセル・キッテルのカチューシャ・アルペシン入りに大きな影響を与えたトニー・マルティン =ツール・ド・フランス第10ステージ、2017年7月11日 Photo: Yuzuru SUNADA

 そんな悪しきイメージを払拭すべく、近年はチームブランドの大幅な改革に着手。キッテルもカチューシャ・アルペシンのリリースを通じて、「チームは大きな変化を遂げた。長きにわたって見続けてきたが、とてもよいものと感じている。だからこそ、私はチームの一員になることを楽しみに感じている。チームスピリットは私にとって常に重視すべきものであると考えており、プロサイクリストであり続ける意義でもある」とチームの取り組みを高く評価。最終的な意思決定には、アマチュア時代の先輩であり、現在はカチューシャ・アルペシンで走るトニー・マルティン(ドイツ)の存在や意見も大きかったとしている。

 チームは、ここ数年リーダーを務めてきたアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー)のUAE チームエミレーツ移籍が決まり、来シーズンに向けてエーススプリンターの座が空席となっていたが、キッテルの獲得でそれが埋まる形に。今年からチームスポンサーを務めるドイツの育毛シャンプーブランド・アルペシン社とキッテルとのかかわりは、チーム ジャイアント・アルペシン時代の2015年以来となる。

ヴィヴィアーニはジロ復帰を目指す

 キッテルを“放出”する格好となったクイックステップフロアーズだが、ヴィヴィアーニがその穴を埋めることになる。

クイックステップフロアーズ入りが決まったエリア・ヴィヴィアーニ =ツール・ド・ロマンディ2017第3ステージ、2017年4月28日 Photo: Yuzuru SUNADA

 2015年にチーム スカイに加入し、同年のジロ・デ・イタリアでステージ1勝。昨年はリオデジャネイロ五輪のトラック・オムニアムで金メダルを獲得した。迎えた今年はジロへの出場を望んでいたものの、個人総合を狙うチーム方針からメンバーに選出されず、早くからチーム移籍が噂されていた。欧米のサイクルメディアでは「シーズン途中に移籍し、ブエルタ・ア・エスパーニャへの出場を目指す」といった報道もあったが、これはヴィヴィアーニ自身が否定。今シーズン終了までは現チームに籍を置き、来年からクイックステップフロアーズのメンバーとなる。

 ヴィヴィアーニは移籍決定に際し、「世界で最も大きなチームの1つであるクイックステップフロアーズからオファーをもらい、ノーと返す選択肢はなかった。素晴らしい精神を持つチームに参加できることを光栄に思っている」と喜びを表現。さらに、「チーム スカイでの3年間は素晴らしい思い出となり感謝しているが、いよいよ新しいチャレンジのときが来た。私のキャリアにとっては正しいステップであり、28歳となったいま、次のシーズンに何ができるのかを確かめてみたいと思う」ともコメントしている。

 こちらも契約は2019年までの2年間。チーム スカイとの契約を1年残している状況での移籍となる。新チーム合流後はガビリアとバランスを保ちつつ、自国のグランツールであるジロを目指すことになりそうだ。

 なお、クイックステップフロアーズは同日、イタリア人リードアウトマンのファビオ・サバティーニと2年間の契約延長に合意したことも発表。ヴィヴィアーニにとって強力な援軍となることは間違いない。

関連記事

この記事のタグ

UCIワールドツアー ロードレース 移籍情報2017-18

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載