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ツール・ド・フランス2017 第21ステージフルームが3年連続4回目の総合優勝 シャンゼリゼでのスプリントはフルーネウェーヘンが大金星

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 第104回ツール・ド・フランスは7月23日に最終日を迎え、103kmによる第21ステージを実施。今大会の最後を飾ったパリ・シャンゼリゼ通りでのスプリント勝負は、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNL・ユンボ)が快勝。ツール初勝利を飾った。そして、マイヨジョーヌを賭けた個人総合では、クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)が3年連続4回目の優勝。日本勢唯一の参戦となった新城幸也(バーレーン・メリダ)も28位でフィニッシュし、7度目の完走を果たした。

第104回ツール・ド・フランスの4賞。左から山岳賞のワレン・バルギル、新人賞のサイモン・イェーツ、総合優勝のクリストファー・フルーム、ポイント賞のマイケル・マシューズ Photo: Yuzuru SUNADA

パレード走行で3週間の戦いをねぎらう

 7月1日にドイツ・デュッセルドルフで開幕したツール・ド・フランス2017。雨で始まった今大会は、ベルギー、ルクセンブルクを経て、フランスへと入国。フランス国内5つの山岳地帯をめぐって、ついに終わりのときを迎える。

クリストファー・フルームにために用意されたマイヨジョーヌカラーのバイク Photo: Yuzuru SUNADA

 第21ステージでは、総合争いを行わないのがツールの慣例。前日までにマイヨジョーヌを賭けた戦いは終え、最終日はその労を選手・チームスタッフ・大会関係者とねぎらい合いながら、パリを目指す。

 今大会はマイヨジョーヌのほか、ポイント賞のマイヨヴェール、山岳賞のマイヨアポワ、新人賞のマイヨブランの4賞いずれも実質獲得者が決定した状態でのスタートとなった。マイヨジョーヌのフルームを筆頭に、マイヨヴェールのマイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ)、マイヨアポワのワレン・バルギル(フランス、チーム サンウェブ)、マイヨブランのサイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)の4人を先頭に、モンジュロンの街を出発した。

 3週間・全21ステージの完走を濃厚とした選手たちは、サイクリングペースのパレード走行でしばし進んだ。フルーム擁するチーム スカイはシャンパンで乾杯をしたり、新城は日の丸の小旗を持ってテレビカメラにアピールするなど、プロトン内はお祝いムードに満ち溢れた。

 やがてパリ市街地に入ったプロトンはリーダーチームのチーム スカイを先頭に、歴史的建造物「グラン・パレ」を抜けて、シャンゼリゼ通りの周回コースへと入っていった。

フルーネウェーヘンがロングスプリントで勝利

 シャンゼリゼのサーキットは8周回。プロトンの到着とほぼ同時に雨が降り出したが、選手たちはお構いなしに少しばかりの“レース”をスタート。ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・スコット)の飛び出しをきっかけに、9選手がレースをリードした。

メイン集団内を走る新城幸也 Photo: Yuzuru SUNADA

 約20秒差でしばらく進行したが、メイン集団はスプリント勝負を狙うチームを中心に追撃を開始。残り2周となったところで集団が活性化したのを機に逃げた選手たちを吸収。そして、チーム スカイの隊列を先頭にラスト1周の鐘を聞く。

 数人がアタックを試みるも決定的な動きとはならず、いずれも集団がキャッチ。エトワール凱旋門を横目に折り返すポイントでは、新城がバーレーン・メリダのスプリントトレインを牽引し、集団の先頭に立つ場面もあった。

 ラスト1kmを告げるフラムルージュを過ぎると、各チームによる主導権争いがヒートアップ。その中から先頭へと躍り出たのは、カチューシャ・アルペシン。コンコルド広場を抜け、右にコーナーをとるとラスト200m。エーススプリンターのアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー)を絶好の位置へ運んで、最終局面へと突入した。

 ここで先頭に立ったのはフルーネウェーヘン。カチューシャ・アルペシンのトレインに潜り込み、2番手で最後の直線へと入ったのだった。前方が開くと同時にスプリントを開始。少し早めの加速に見えたが、スピードに乗せるとそのままライバルとの差を広げ、フィニッシュへとまっしぐら。後続の追い上げこそあったものの、先頭を譲ることなくフィニッシュラインを通過した。

第21ステージで勝利を挙げたディラン・フルーネウェーヘン Photo: Yuzuru SUNADA

 悲喜入り混じったスプリントの後方では、フルームがアシストとともにフィニッシュへ。3年連続4度目の個人総合優勝を決定させた。

5度目のツール制覇に意欲

家族でツール制覇の喜びに浸るクリストファー・フルーム Photo: Yuzuru SUNADA

 2013年、2015年、2016年に続く4度目のツール制覇を成し遂げたフルーム。シャンゼリゼ通りに設けられたポディウムに登壇し、改めてマイヨジョーヌに袖を通した。この頃には雨も上がり、多くの関係者やファンから盛大な祝福を受けた。その後のインタビューでは5度目のツール制覇にも意欲を見せ、今後も王者として戦い続けることを誓った。

 また、マシューズ、バルギル、イェーツも晴れて表彰を受けた。いずれもツールでは初のリーダージャージ獲得。バルギルは今大会、最も印象的な走りを見せた選手に贈られる「スーパー敢闘賞」にも輝いた。そのほか、チーム総合ではチーム スカイが1位となった。

 そして、7度目のツール出場を果たした新城も総合109位で完走。平坦ステージを中心に、アシストとしての役割をまっとうした。

 さまざまなドラマが世界を感動に包んだツール・ド・フランス。2018年大会は、フランス・北西部のバンデ県がグランデパール(開幕地)に決まっている。第1ステージは、海沿いの街であるノワールムティエ・アン・リルをスタートする。すでに第3ステージまでのスタート・フィニッシュ地が決まっているが、その他詳細は秋に発表される見通しとなっている。

2018年のツール・ド・フランスは、フランス北西部のバンデ県で開幕する Photo: Yuzuru SUNADA

第21ステージ結果
1 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) 2時間25分39秒
2 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) +0秒
3 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) +0秒
4 ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス) +0秒
5 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン) +0秒
6 ボルト・ボジッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ) +0秒
7 ダヴィデ・チモライ(イタリア、エフデジ) +0秒
8 ピエールリュック・ペリション(フランス、フォルトゥネオ・オスカロ) +0秒
9 リュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
10 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、モビスター チーム) +0秒
28 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +0秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 86時間20分55秒
2 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) +54秒
3 ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +2分20秒
4 ミケル・ランダ(スペイン、チーム スカイ) +2分21秒
5 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) +3分5秒
6 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +4分42秒
7 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +6分14秒
8 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +8分20秒
9 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +8分49秒
10 ワレン・バルギル(フランス、チーム サンウェブ) +9分25秒
109 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +3時間18分16秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) 370 pts
2 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 234 pts
3 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) 220 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ワレン・バルギル(フランス、チーム サンウェブ) 169 pts
2 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNL・ユンボ) 80 pts
3 トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) 64 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) 86時間27分9秒
2 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +2分6秒
3 エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) +27分7秒

チーム総合
1 チーム スカイ 259時間21分6秒
2 アージェーデュゼール ラモンディアール +7分14秒
3 トレック・セガフレード +1時間44分46秒

スーパー敢闘賞
ワレン・バルギル(フランス、チーム サンウェブ)

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