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ツール・ド・フランス2017 第12ステージバルデが激坂の難関山岳ステージを制す フルーム失速でアルがマイヨジョーヌ獲得

by 平井久美子 / Kumiko HIRAI
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 ツール・ド・フランス第12ステージが7月13日、ポーからペラギュードまでの214.5kmで争われ、ゴール前の激坂区間で他の選手をかわしたロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール)がステージ優勝を飾った。クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)がこの激坂で失速し、マイヨジョーヌは3位でゴールしたファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム)に移動。今大会初めて、チーム スカイ以外の選手がマイヨジョーヌを手にした。また、新城幸也(日本、バーレーン・メリダ)は、128位でゴールしている。

他の選手の抜き去り、笑顔でゴールするバルデ Photo: Yuzuru SUNADA

キッテルが逃げでポイント獲得

 マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)の独壇場となった平坦コースの第10、11ステージ。そこから打って変わって第12ステージは、ピレネー山脈に突入する厳しい山岳コースだ。前半は平坦基調。しかし64km地点の4級山岳を皮切りに、111.5km地点には2級、 139.5km地点には1級山岳が登場する。さらに終盤も畳み掛けるように、184km地点に超級山岳、さらに209.5km地点に1級山岳が立ちはだかり、わずかに下ったあと2級山岳の山頂ゴールとなる。

逃げメンバーにはキッテルもいた Photo: Yuzuru SUNADA

 レースはスタート直後からアタック合戦が繰り広げられるが、決定的な逃げが決まらないまま進んでいく。逃げが決定したのは、約17km地点。スティーヴン・カミングス(イギリス、ディメンションデータ)、マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ)、シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシングチーム)、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)、ジュリアン・シモン(フランス、コフィディス)、ジャック・バウアー(ニュージーランド、クイックステップフロアーズ)、さらにマイヨヴェールを着るキッテルら、計12人のメンバーで形成された。

チームメイトのアシストを受けるフルーム Photo: Yuzuru SUNADA

 中間スプリントポイントはマシューズが先頭、キッテルが2位で通過。約140km地点でキッテルが後退、その後はマシューズも脱落し、先頭集団は10人になった。また、最大で6分以上のタイム差がついたメイン集団は、チーム スカイがリードしていた。

 その後、超級山岳に差し掛かる頃にも、先頭集団から遅れる選手が続出。残り36km地点で先頭は、デヘント、キュング、シモン、カミングスの4人になった。ここからデヘントが単独アタック、超級山岳の山頂に向けてペースアップする。しかし、カミングスがこの動きに反応。デヘントを抜き去り、超級山岳ポイントを1位で通過した。この頃、メイン集団は、先頭で隊列を組むチーム スカイがペースアップ。カミングスとの差を徐々に縮めていった。

ゴール前で遅れたフルーム

 ゴールまで残り約10km地点、先頭カミングスとメイン集団の差は1分を切り、1級山岳の頂上に向かう残り8.3km地点でついにカミングスを抜き去った。他のチームの人数が減る中、チーム スカイはミケル・ランダ、ミケル・ニエベ(ともにスペイン)、そしてフルームを残し、マイヨジョーヌキープとステージ優勝に向けて盤石の態勢だった。ただ、メイン集団には、アルやバルデ、リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)、サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)、ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ)といった有力選手もしっかり残っていた。

ゴール直前に遅れたフルーム Photo: Yuzuru SUNADA

 残り約1.5km、ゴール前に立ちはだかる2級山岳の上りの入り口で、フルームをアシストしてきたニエベが離脱。アシストをランダにバトンタッチする。各選手、ゴールに向けてタイミングをうかがう中、700m地点でまずはベネットが仕掛けた。しかし、このアタックにはランダが反応し、集団は1つにまとまった。

 次に仕掛けたのはアル。残り350mでのこの動きに、今度はフルームが反応。バルデ、ウラン、マーティンもダンシングで追いかけるが、アルはさらにペースを上げる。ここで盤石かと思われたフルームがまさかの脱落。勝負はアル、バルデ、ウランの戦いになった。残り100m、最後の力を振り絞って上る3人の中からバルデが抜け出した。後ろを振り返り、勝利を確信。笑顔で手を挙げゴールした。

 フルームは先頭のバルデから22秒遅れでゴール。マイヨジョーヌは、2秒差の3位でフィニッシュしたアルに移動した。今大会、第1から4ステージまではゲラント・トーマス(イギリス)、第5から11ステージまでフルームと、いずれもチーム スカイの選手が着用していたマイヨジョーヌが、初めてスカイ以外のチームに渡ることになった。

今大会、初優勝を飾ったバルデ Photo: Yuzuru SUNADA
マイヨジョーヌを手にしたアル Photo : Yuzuru SUNADA

第12ステージ結果
1 ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) 5時間49分38秒
2 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) +2秒
3 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) +2秒
4 ミケル・ランダ(スペイン、チーム スカイ) +5秒
5 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +7秒
6 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +13秒
7 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +22秒
8 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNL・ユンボ) +27秒
9 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +27秒
10 ミケル・ニエベ(スペイン、チーム スカイ) +1分28秒
128 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +27分20秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) 52時間51分49秒
2 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +6秒
3 ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +25秒
4 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) +55秒
5 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +1分41秒
6 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +2分13秒
7 ミケル・ランダ(スペイン、チーム スカイ) +2分55秒
8 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +4分1秒
9 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNL・ユンボ) +4分24秒
10 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +4分51秒
117 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +1時間40分18秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) 352 pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) 222 pts
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 171 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ワレン・バルギル(フランス、チーム サンウェブ) 70 pts
2 トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) 32 pts
3 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNL・ユンボ) 30 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) 52時間54分2秒
2 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +2分38秒
3 ピエール・ラトゥール(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +6分0秒

チーム総合
1 チーム スカイ 158時間42分35秒
2 アージェーデュゼール ラモンディアール +12分52秒
3 トレック・セガフレード +46分43秒

敢闘賞
スティーヴン・カミングス(イギリス、ディメンションデータ)

 

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