スマートフォン版はこちら

title banner

ツール・ド・フランス2017 コースプレビュー<第1週>ドイツ・デュッセルドルフで開幕 ヴォージュ、ジュラ両山脈が前半戦のヤマ場に

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
  • 一覧
ツール・ド・フランス2017 ルートマップ ©A.S.O.

 世界最大の自転車レース、ツール・ド・フランスが7月1日に開幕する。第104回の今年は、ドイツ・デュッセルドルフで開幕。国外でのスタートを経て、フランスでの戦いは第4ステージから本格化する。

 サイクルロードレース界最高峰の戦いに挑むのは、全22チーム・198選手(1チーム9人編成)。目指すは、パリ・シャンゼリゼ。そして、エトワール凱旋門の前に設けられる表彰台に上がるのは誰か。

 今回は大会第1週、第1ステージから第9ステージのコースをチェックしていく。大会前半の見どころを押さえたい。

第1ステージ(デュッセルドルフ、14km個人タイムトライアル) 7月1日

第1ステージ コースマップ ©A.S.O.

 ツールを初めて迎えるドイツ・デュッセルドルフ。同時に、記念すべきグランデパール(開幕地)に選ばれた。2017年大会の始まりは、14kmの個人タイムトライアルだ。

 ライン川のほとりに設けられたコースには11カ所のコーナーがあり、どれだけスピードを保ったままクリアできるかがポイント。オールフラットに近いレイアウトは、TTスペシャリスト向きか。

 距離こそ短いが、マイヨジョーヌの行方を占ううえでは1秒でも早くフィニッシュし、ライバルの前に立っておきたいところだ。

第2ステージ(デュッセルドルフ~リエージュ、203.5km) 7月2日

第2ステージ コースマップ ©A.S.O.

 デュッセルドルフをスタートしたのち、しばしドイツ領内を南下。後半に入ってベルギーへ入国する。

 6.5km地点で今大会最初のカテゴリー山岳(4級)が登場。ベルギー入国後の183km地点で2つ目の4級山岳が控える。どちらも今大会の山岳賞ジャージ「マイヨアポワ」着用第1号を賭けたアタック合戦となりそうだ。逃げグループの選手たちが獲得するのか、はたまたメイン集団から飛び出した選手たちによる争いとなるのか。

 リエージュといえば、伝統のクラシック「リエージュ~バストーニュ~リエージュ」でおなじみだが、今回のフィニッシュはスプリント勝負となりそう。このステージの勝者がひとまずはポイント賞ジャージ「マイヨヴェール」を手に入れることになりそうだ。

第3ステージ(ヴェルヴィエ~ロンウィ、212.5km) 7月3日

第3ステージ コースマップ ©A.S.O.

 序盤はベルギー、中盤はルクセンブルク、終盤はフランスと、3カ国を巡る。細かなアップダウンが常に続くイメージで、登坂距離こそ短いものの10%を超える急坂もところどころで現れる。

 最後は3級山岳コート・ド・リリギューズを上ってフィニッシュへ。ラスト1.6kmは平均勾配5.8%、最大勾配11%。コースレイアウトから見ても、この日はクラシックハンターにチャンスが巡ってきそうだ。総合を見据える選手たちは、フィニッシュでの中切れでタイムを失うようなミスには注意したい。

第4ステージ(モンドルフ・レ・バン~ヴィッテル、207.5km) 7月4日

第4ステージ コースマップ ©A.S.O.

 前日通過したルクセンブルクにいったん戻り、再びフランスへと入国。この日から、いよいよフランスの旅が本格化する。

 170.5km地点に4級山岳が控えるが、レース展開には大きな影響を及ぼすことはなさそう。それよりも、その前に待つ中間スプリントポイント(157.5km)の方がプロトンには大事となるはずだ。

 コースレイアウトを見るに、今大会2度目のスプリント勝負でステージ勝者が決まることが予想される。

第5ステージ(ヴィッテル~ラ・プロンシュ・デ・ベル・フィーユ、160.5km) 7月5日

第5ステージ コースマップ ©A.S.O.

 序盤戦の注目ステージとなるのが、ヴォージュ山脈に位置するラ・プロンシュ・デ・ベル・フィーユを目指すこのステージ。中盤に3級山岳を通過するが、ここはそう大きな動きなく終えることだろう。まさに嵐の前の静けさといったところ。

 中級山岳ステージにカテゴライズされるが、今大会最初の山頂フィニッシュとあって、マイヨジョーヌ争いにも何かしらの動きが生まれそう。ラ・プロンシュ・デ・ベル・フィーユの上りは、5.9kmで平均勾配8.5%。フィニッシュ手前に20%の激坂が待ち受け、最後まで勝負がもつれ込むと有力選手間で数秒のタイム差が発生する可能性もある。

 このステージの勝者にそのままマイヨジョーヌが移ることが予想される。なお、前回登場した2014年第10ステージでは、当時アスタナ プロチームで走っていたヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、現バーレーン・メリダ)が2位に15秒差をつけ快勝し、一度手放したマイヨジョーヌを奪還している。

前回ラ・プロンシュ・デ・ベル・フィーユに上った2014年第10ステージでは、ヴィンチェンツォ・ニーバリが快勝。マイヨジョーヌを奪還した =2014年7月14日 Photo: Yuzuru SUNADA

第6ステージ(ヴズール~トロワ、216km) 7月6日

第6ステージ コースマップ ©A.S.O.

 前日のハードなステージから打って変わって、平坦基調のいわゆる“移動ステージ”。この日の主役はスプリンターとなる。

 中間スプリントポイントが設けられる135km地点からフィニッシュに向かっては、細かなアップダウンもほとんどなくなり、各チームのスプリントトレインがハイスピードで突き進むことになりそうだ。

 そして、トロワの中心部に設けられるフィニッシュ向けて、プロトンがなだれ込んでくる。

第7ステージ(トロワ~ニュイ・サン・ジョルジュ、213.5km) 7月7日

第7ステージ コースマップ ©A.S.O.

 第1週のスプリントチャンスとしては最後となる1日。前日勝利した選手は連勝を、敗れた選手たちはリベンジに賭けて挽回の機会をうかがう。

 フィニッシュ地ニュイ・サン・ジョルジュは、ブルゴーニュワインの本場。周辺地域のブドウ畑は世界遺産にも登録されており、その美しさもレースを観るうえでの楽しみとなりそうだ。

 そんな美しい地域を巡ったのち、ステージ優勝を目指した激しい勝負が待ち受ける。このステージを終えた段階でのマイヨヴェール着用者が誰なのかも見もの。

第8ステージ(ドール~スタティオン・レ・ルス、187.5km) 7月8日

第8ステージ コースマップ ©A.S.O.

 第1週の締めに訪れるのはジュラ山脈。まずはスタティオン・レ・ルスを目指す。

 中盤から始まる本格的な山岳区間で人数が絞られ、この日最後となる1級の上りでステージ争い、総合争いともに形勢が見えてくることだろう。ユニークなのは、1級山岳通過後にフィニッシュまで10kmある点。上りで絞り込まれたメンバーがそのままフィニッシュへと進むのか、一度遅れた選手たちが前を行くメンバーに再合流を果たすのか。

 ここでの結果が、その先のレースの運び方にも影響を与える可能性は大いにあるだろう。

第9ステージ(ナンテュア~シャンベリー、181.5km) 7月9日

第9ステージ コースマップ ©A.S.O.

 大小7つのカテゴリー山岳を通過し、181.5km先のフィニッシュへ到達する頃には獲得標高4600mにも及ぶ驚異のステージ。今大会のクイーンステージに挙げる声もあり、マイヨジョーヌ争いに何らかの影響を与えることだろう。

 3カ所の超級山岳は、いずれも平均勾配10%前後。力のある選手たちであれば、1つ目のコレ・ド・ラ・ビッシュ、2つ目のグラン・コロンビエはメイン集団でクリアできるだろうが、じわじわと襲うダメージがレース後半にどう関係してくるか。

 最後の超級山岳モン・デュ・シャは最大勾配15%。10%前後の上りがひたすら続く8.7kmの区間で、総合勢がアクションを起こすことは必至。ただし、頂上通過後それぞれ12.5kmずつのダウンヒル区間と平坦区間とが控え、合計25kmの間に一度遅れた選手たちが前方に再合流する可能性もある。フィニッシュを迎えた時、メイン集団に誰が残っているのか、それによって今大会のマイヨジョーヌ争いの方向性が見えてくるはずだ。

 このステージ終了後、選手たちは空路フランス南部へと移動し、1回目の休息日を迎える。

関連記事

この記事のタグ

ツール・ド・フランス2017 ツール2017・プレビュー

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

新春初夢プレゼント2018

スペシャル

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載