クリテリウム・デュ・ドーフィネ2017 第7ステージ逃げ切ったケニャックがラルプ・デュエズ一番乗り ポートも攻撃的な走りで総合首位を守る

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 フランスで開催中のクリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)は6月10日、第7ステージを行った。5つのカテゴリー山岳を越え、最後はラルプ・デュエズの頂上にフィニッシュするルートをピーター・ケニャック(イギリス、チーム スカイ)が制し、ステージ優勝を挙げた。個人総合争いでは、首位のリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム)が終盤のアタックでライバルに差をつけ、マイヨジョーヌを守っている。

逃げ切りで山岳ステージを制したピーター・ケニャック Photo: Yuzuru SUNADA

最大17人が6分のリード

 ツール・ド・フランス前哨戦として注目を集めるこの大会は、前日の第6ステージから山岳地帯へと入り、総合争いが本格化。ツール本番での活躍を期する選手たちが自他の走りを探るべく、駆け引きを繰り広げる。

 168kmで争われた第7ステージは、前半に1級山岳を含む3つのカテゴリー山岳を越え、後半に入ってからさらにカテゴリー山岳3つに挑む難易度の高いコース。ラスト30kmは、超級山岳コル・ド・サレンヌを通過し、最後はツールでもおなじみのアルプ・デュエズを目指すルート設定だ。

最大で6分のリードを築いた逃げグループ。先頭を走るのはイグナタス・コノヴァロヴァス Photo: Yuzuru SUNADA

 スタートからしばらくは逃げが決まらなかったが、28km地点で5人が先行すると、メイン集団から飛び出した選手たちが次々と合流。最大で17人の選手が逃げグループを形成し、メイン集団との差を6分にまで広げていった。

 後半の山岳区間に入ると、逃げのメンバーが少しずつ減っていき、やがてケニャックを含む6人にまで絞られる。一方のメイン集団は、ポート擁するBMCレーシングチームがペースをコントロール。4分前後のタイム差を維持しながら、コル・ド・サレンヌの登坂に向かった。

ポートのアタックにフルームらが対応できず

 超級山岳コル・ド・サレンヌの上りに入ると、レース前半から逃げ続けた選手たちが1人、また1人と遅れ始める。残ったのはケニャックとベン・スイフト(イギリス、UAE・チームエミレーツ)の2人に。奇しくも、かつてのチームメート同士でフィニッシュを目指す格好となった。

BMCレーシングチームがメイン集団をコントロールする Photo: Yuzuru SUNADA

 メイン集団では、ギヨーム・マルタン(フランス、ワンティ・グループゴベール)のアタックをきっかけに、ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンティアル)、ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム)ら力のある選手たちが飛び出しを図る。なかでも、バルデの走りには勢いがみられる。頂上を目前としたタイミングで、レース前半から逃げていたアレクシー・ヴィエルモーズ(フランス)に合流。前待ちの形をとったヴィエルモーズが懸命に前を引きながら、バルデは再度ペースアップするタイミングを計った。

 コル・ド・サレンヌの頂上を通過すると、しばらく下って最後の上りとなるアルプ・デュエズへ。ケニャックとスイフトがレースをリードしたまま、いよいよフィニッシュへ向かう登坂に突入した。上り始めてすぐに動いたのはケニャック。スイフトをあっさり振り切ると、残る3.5kmを独走態勢に持ち込んだ。

 後続のタイム差も十分に、最後の直線へとやってきたケニャック。終始安定した走りでステージ優勝を決めてみせた。また、本来はスプリンターのスイフトも健闘し、13秒差の2位でフィニッシュした。

攻撃的な走りを見せたリッチー・ポート Photo: Yuzuru SUNADA

 逃げを容認したメイン集団では、数人が抜け出そうと試みるが、いずれも成功には至らない。そうした中、マイヨジョーヌのポートが満を持してアタックすると、これに続いたのはヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム)とアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)の2人。個人総合で追う立場のクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)やアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)らは対応できず、徐々にタイム差が広がっていった。

 残り1kmを切ると、ポートがさらにペースアップ。これにはコンタドールがついていけなかった。ポートとフルサングはそのまま一緒にフィニッシュラインを通過。総合争いのライバルの中では、バルデの先着こそ許したが、コンタドールには8秒、バルベルデとフルームには23秒差をつけてステージを終えた。

 マイヨジョーヌをキープしたポートは、総合2位のフルームに対し1分2秒とリードを広げている。

75位でステージを終えた新城幸也 Photo: Yuzuru SUNADA

 なお、日本勢は新城幸也(バーレーン・メリダ)がケニャックから15分57秒差の75位、別府史之(トレック・セガフレード)は同じく31分2秒差の129位でフィニッシュしている。

 11日は最終の第8ステージが行われる。115kmとレース距離は短いが、前半から中盤にかけて1級、2級、1級と繰り返しカテゴリー山岳を越える。そして最後は、超級山岳プラトー・ド・ソレソンの頂上フィニッシュ。レース展開によっては総合順位が大きく変動する可能性がまだまだ残されており、最後の最後まで勝負の行方は予断を許さない。

第7ステージ結果
1 ピーター・ケニャック(イギリス、チーム スカイ) 4時間43分59秒
2 ベン・スイフト(イギリス、UAE・チームエミレーツ) +13秒
3 ヘスス・エラダ(スペイン、モビスター チーム) +1分11秒
4 イエール・ヴァネンデル(ベルギー、ロット・ソウダル) +1分13秒
5 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンティアル) +1分14秒
6 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +1分56秒
7 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム) +1分56秒
8 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック) +2分4秒
9 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +2分4秒
10 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) +2分13秒
75 新城幸也(バーレーン・メリダ) +15分57秒
129 別府史之(トレック・セガフレード) +31分2秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 25時間38分29秒
2 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +1分2秒
3 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム) +1分15秒
4 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) +1分41秒
5 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分43秒
6 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンティアル) +2分7秒
7 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +2分15秒
8 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +2分31秒
9 エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) +2分53秒
10 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、キャノンデール・ドラパック) +3分43秒
83 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +39分44秒
149 別府史之(日本、トレック・セガフレード) +1時間23分23秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) 59pts
2 フィル・バウハウス(ドイツ、チーム サンウェブ) 47pts
3 ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー) 36pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 クーン・ボウマン(オランダ、ロットNL・ユンボ) 44pts
2 ピーター・ケニャック(イギリス、チーム スカイ) 21pts
3 ベン・スイフト(イギリス、UAE・チームエミレーツ) 21pts

新人賞(マイヨブラン)
1 エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) 25時間41分22秒
2 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +1分1秒
3 ティシュ・ブノート(ベルギー、ロット・ソウダル) +1分27秒

チーム総合
1 アージェードゥーゼール ラモンディアル 77時間7分54秒
2 オリカ・スコット +1分51秒
3 モビスター チーム +2分40秒

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