クリテリウム・デュ・ドーフィネ2017 第4ステージツール本番を占う個人TTはポートが快勝 デヘントも健闘しマイヨジョーヌを守る

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 フランスで開催中のクリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)は6月7日、第4ステージが23.5kmの個人タイムトライアルで争われ、リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム)がトップタイムをマークし優勝した。個人総合首位のマイヨジョーヌは、前日までに引き続きトマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)が守っている。

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第4ステージ、23.5kmの個人タイムトライアルを制したリッチー・ポートの走り Photo: Yuzuru SUNADA

“仮想ツール”個人TTで総合順位がシャッフル

 “ツール・ド・フランス前哨戦”として、有力選手が多数そろうこの大会。ツールと同じA.S.O.(アモリ・スポル・オルガニザシオン)が主催しているとあって、ステージ構成やコース設定は7月の本番を意識したものとなっているのが特徴だ。第4ステージに設けられた23.5kmの個人TTも、力のある選手ならば今年のツール第20ステージ(22.5km)を見据えて走ることになる。

 ラ・トゥール・デュ・パンからブルゴワン・ジャイユーまでの道のりは、大きなアップダウンこそないものの、ところどころで変化が現れ、独走力と登坂力を必要とする。また、後半はテクニカルなコーナーもあることから、バイクコントロールもタイムに影響しそうだ。何より、個人総合争いにおいて順位に大きな変動が生まれることが予想された。

 まず基準となったのは、世界王者の証であるマイヨアルカンシエルを着てコースへ繰り出したトニー・マルティン(ドイツ、チーム カチューシャ・アルペシン)。10.73km地点の中間計測からトップに立つと、残り1kmのコーナーでオーバーランしかけながらも最終的に28分19秒でフィニッシュ。暫定トップに立ち、以降の選手たちはこのタイムを目指すこととなった。

まずまずのタイムで走ったアルベルト・コンタドール Photo: Yuzuru SUNADA

 今大会の総合争いはもとより、ツールの頂点を目指す選手たちがその後次々と登場。アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)は、中間計測ではマルティンから24秒差で通過すると、その後もしっかりとまとめて28分42秒でフィニッシュへ。

 その後も次々と選手たちが出走する中、この日の主役となったのはポートだった。中間計測ではマルティンから2秒差での通過となったが、後半にペースアップ。最後までそのスピードに陰りは見られず、フィニッシュタイムは28分7秒。ここでトップに立ち、残る選手たちの走りを待つこととなった。

フルームはタイムが伸びず

 総合系ライダーでは、ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ)とファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム)がともに29分台でのフィニッシュ。

クリストファー・フルームは得意の個人TTで伸びず Photo: Yuzuru SUNADA

 いよいよ登場したのはクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)。タイムトライアルで圧倒的なタイムを出し、続くステージにつなげる走りを得意とするが、この日は思うようにタイムを伸ばせず。中間計測をトップから12秒差で通過したものの、後半は幾分ペースダウン。結局28分44秒でのフィニッシュとなり、ステージ上位でまとめたとはいえ、フルームらしさは見られない結果となった。

 総合優勝候補では実質最後の登場となったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)は28分31秒で走り、コンタドールやフルームを上回った。

マイヨジョーヌを守ったトマス・デヘント Photo: Yuzuru SUNADA

 そして、最後のスタートはマイヨジョーヌのデヘント。タイムトライアルを得意としており、ビッグレースでの実績もあるだけに、この日もスタートから好ペースを刻み続けた。中間計測でトップから22秒差とすると、後半も上手く乗り切ってフィニッシュでは28分49秒。遅れを最小限にとどめ、マイヨジョーヌのキープを決めてみせた。

 これにより、ポートがステージ優勝。総合順位も大きくシャッフルし、デヘントの首位は変わらないが、総合タイム差27秒でポートが2位に浮上。同じく51秒差でバルベルデが続く。その他有力選手では、コンタドールが1分2秒差の5位、フルームは1分4秒差の6位につけている。

122位でステージを終えた別府史之 Photo: Yuzuru SUNADA

 なお、日本勢2人も無事にステージを終えており、新城幸也(バーレーン・メリダ)がポートから2分58秒差の100位、別府史之(トレック・セガフレード)が同じく3分22秒差の122位でフィニッシュしている。

 8日に行われる第5ステージは、序盤から前半にかけて5つのカテゴリー山岳が待ち受けるものの、レース展開に大きな変化を生むようなものではないと見られる。後半は4級山岳を1つ超える以外は下り基調となっている。大会終盤のステージに難関山岳が残されていることもあり、このステージがスプリンターにとっては最後のチャンスとなりそうだ。エーススプリンターを擁するチームがどのようなレースを組み立てるのかに興味が集まる。

第1ステージ結果
1 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 28分7秒
2 トニー・マルティン(ドイツ、チーム カチューシャ・アルペシン) +12秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +24秒
4 ステフ・クレメント(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) +28秒
5 チャド・ハガ(アメリカ、チーム サンウェブ) +32秒
6 ヤシャ・ズッタリン(ドイツ、モビスター チーム) +32秒
7 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +35秒
8 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +37秒
9 トマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) +42秒
10 ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシングチーム) +45秒
100 新城幸也(バーレーン・メリダ) +2分58秒
122 別府史之(トレック・セガフレード) +3分22秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 トマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) 13時間5分53秒
2 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +27秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +51秒
4 ステフ・クレメント(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ) +55秒
5 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +1分2秒
6 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +1分4秒
7 ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシングチーム) +1分12秒
8 ヘスス・エラダ(スペイン、モビスター チーム) +1分15秒
9 サム・オーメン(オランダ、チーム サンウェブ) +1分17秒
10 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAE・チームエミレーツ) +1分22秒
112 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +11分9秒
168 別府史之(日本、トレック・セガフレード) +32分48秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) 37pts
2 ソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ) 32pts
3 トマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) 27pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 トマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) 17pts
2 クーン・ボウマン(オランダ、ロットNL・ユンボ) 14pts
3 ロマン・コンボー(フランス、デルコ・マルセイユ プロヴァンス・カエテム) 6pts

新人賞(マイヨブラン)
1 サム・オーメン(オランダ、チーム サンウェブ) 13時間7分10秒
2 ピエール・ラトゥール(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +0秒
3 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +13秒

チーム総合
1 モビスター チーム 39時間20分44秒
2 BMCレーシングチーム +5秒
3 ロット・ソウダル +25秒

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