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データを収集、解析しリアルタイムで届けるNTTグループの一員、ディメンションデータジャパンの橋本晃秀社長にインタビュー

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 UCIワールドチームを持ち、ツール・ド・フランスでは様々なデジタル情報を視聴者に伝えている南アフリカの通信会社「ディメンションデータ」が実は日本と深い縁があることをご存知だろうか。NTTグループの一員として重要なポジションにつき、今後はスポーツ分野にも視野をさらに広げるとしたディメンションデータジャパンの橋本晃秀社長にインタビューを行った。

ディメンションデータジャパンの橋本晃秀社長にインタビューを行った Photo: Shusaku MATSUO

 ディメンションデータは2010年、日本の通信事業最大手のNTTに買収され、グループの一員となった。主にグループ内では海外事業をメインに展開している。2016年度はNTTグループの海外売り上げ全体の半分以上がディメンションデータが担い、9000億円弱(レートにより変動)の規模だという。事業内容は主に、国際的に活動するクライアントへ向けたデータの技術サポートで、全世界50カ所以上の事業所がシームレスに対応するという。

◇         ◇

──ディメンションデータはどのような会社なのでしょうか

「素早く、安定した情報を絶え間なくお届けする我々の技術です」とアピールした Photo: Shusaku MATSUO

橋本社長:ディメンションデータはいわゆるBtoB、会社どうしの事業がメインなので、なかなか一般の方の認知度はありません。ですが、NTTグループ内ではNTT東日本、NTT西日本やNTTドコモ、NTTデータ、NTTコミュニケーションズなどと横並びに位置し、非常に重要な位置付けです。クラウド、ビッグデータなどのIoTに強く、情報の収集や解析も行っています。ツール・ド・フランスの取り組みもその一環です。

──ツール・ド・フランスではどういった取組を行っていますか

橋本社長:ツール・ド・フランスの事業やチームは南アフリカ本体のグローバル部門がサポートしています。レースでは選手のサドルの下にGPSなどの発信器を取り付け、情報を収集。解析したデータをテレビ局へと送り、ビジュアル化してみなさんにお届けしています。

──具体的にはどのようにデータを収集しているのでしょうか

42,000ロケーションポイント(位置情報)と、7500万件の走行中の自転車から生み出されたGPS位置情報をリアルタイムで収集、処理を行っている

橋本社長:ツールではサドル下の選手のセンサーだけでなく、42,000ロケーションポイント(位置情報)と、7500万件の走行中の自転車から生み出されたGPS位置情報をリアルタイムで収集、処理を行っています。選手から発信されたデータは、ヘリコプターや車列の中を走るディメンションデータの車両へと飛ばされ、ロンドンとアムステルダムにあるデータセンターへと送られます。スタート、ゴール地点にもトレーラー型の簡易データセンターがあり、ここでも解析されていますね。

ーーなぜロードレースで事業を展開しているのですか

橋本社長:世界3大スポーツのひとつとされ、30億人が視聴しているツールでは、約200台ものの自転車が、3週間をかけ3000km以上を走るとても大規模なものです。山や谷、雨の日や風の日もあることでしょう。そこでは絶えずデータが生まれ、発信されます。これらのデータをリアルタイムで視聴者にお届けするには、優れた技術がないと不可能です。Wi-FiやGPSを途切れさせず、常にデータを受発信しなければならないからです。ツール・ド・フランスはスムーズで絶え間なく、安定した情報をお届けする我々の技術をPRできる場だと考えています。上りが終わってから上りのデータが画面に表示されても、視聴者は何も面白くないですよね。リアルタイムに生のデータを送り続けるにはトランザクションのスピードが欠かせません。

ツール・ド・フランスにおけるディメンションデータの取り組みとシステムを話す橋本社長 Photo: Shusaku MATSUO

──日本法人でもスポーツへ向けた取り組み予定はありますか

橋本社長:5月13日の横浜トライアスロンでは、ツールで使用した仕組みを流用し、選手をトラッキングしてデータを表示させる実験的な取り組みが行われました。これは2020年の東京五輪を意識したもので、NTTグループとしての試みにディメンションデータジャパンが協力している形です。現在、他のスポーツに関わる話もいくつかあります。NTTグループが主導していくことになるでしょう。

◇         ◇

 橋本社長は自社のシステム、仕組みを説明。スポーツとデジタル分野の親和性は高いと語った。ディメンションデータはサイクルロードレースファンの好奇心を高めるとともに、NTTと協力してスポーツの新たな側面を伝える取り組みを今後も行っていくという。

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