ツアー・オブ・ジャパン第4ステージ(美濃)アベラストゥリが得意の集団スプリントで勝利 総合はカノーラが守る

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 日本最大の国際ステージレース「NTN presents 第20回 ツアー・オブ・ジャパン」第4ステージが5月24日、岐阜県美濃市で開催され、高速の集団スプリントをジョン・アベラストゥリ(スペイン、チームUKYO)が制して優勝を飾った。総合リーダーはマルコ・カノーラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が堅守。吉田隼人(マトリックスパワータグ)が日本人最高位の7位でフィニッシュしている。

ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チームUKYO)が得意のスプリントを制した Photo: Shusaku MATSUO

うだつの上がる町並みをスタート

 美濃ステージは長良川沿いに隣接した自然豊かなコースで、山岳賞(KOM)ポイント以外はなだらかで起伏が少ないレイアウト。例年、集団スプリントになることが多い。1周21.3kmで、パレードとコース合流後の距離を合わせた全139.4kmで争われた。

“うだつの上がる町並み”をスタートする選手たち Photo: Shusaku MATSUO

 アクチュアルスタートが切られると、山岳ポイントリーダーの初山翔(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)と、孫崎大樹(日本ナショナルチーム)の2人がファーストアタックを仕掛けた。総合リーダーを擁するNIPPO・ヴィーニファンティーニが集団のコントロールに入り、2人の逃げはすぐに容認された。ペースを落として走行するメイン集団から先頭の2人はタイム差を広げ、一時は7分半以上の差を築いた。

長良川沿いのコースをコントロールして走るNIPPO・ヴィーニファンティーニ Photo: Shusaku MATSUO
2回の山岳賞は初山翔(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)がトップ通過 Photo: Shusaku MATSUO
逃げ続けた孫崎大樹(日本ナショナルチーム) Photo: Shusaku MATSUO

 初山は2ラップ目に設定された山岳賞を先頭で通過、また、孫崎は2回あるスプリントポイントを先に通過し、分け合う形で協調しながらレースを進めた。逃げ続ける2人だが、メイン集団が追走に入ると、タイム差が短縮。差が1分を下回ったが、ラスト3ラップに設定された2回目の山岳賞は初山がトップで通過し、山岳ポイントを重ねた。

スプリンター同士のゴール勝負へ

 目的を果たした初山は集団へと戻り、孫崎が単独逃げ続けた。しかし、ラスト2周回で吸収。集団内はKOMポイントで活性化し、山本元喜(キナンサイクリングチーム)が頂上で飛び出し、攻撃を仕掛けた。山本はすぐに吸収されたが、チームメートの椿大志がアタック。最終周回を半周ほど逃げたが、ゴール勝負に持ち込みたいチームの加速によりキャッチ。勝負は高速の集団スプリントへと持ち込まれた。

逃げる2人に対し、愛三、NIPPO、マトリックス、ユナイテッドヘルスケアなどが差を詰める Photo: Shusaku MATSUO
ラスト2周回の頂上で仕掛けた山本元喜(キナンサイクリングチーム) Photo: Shusaku MATSUO

 NIPPO・ヴィーニファンティーニ、ユナイテッドヘルスケア、アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス、また、スプリントを狙い後半に集団を牽引した愛三工業レーシングチームが激しく位置取り争いをするなか、最後に伸びをみせてトップでフィニッシュラインを切ったのはアベラストゥリだった。アベラストゥリは昨年、同ステージでアンソニー・ジャコッポ(アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス)に敗れて2位。純スプリンターが得意なコースで雪辱を果たした。2位にはジャコッポが入っている。

優勝したジョン・アベラストゥリ(スペイン、チームUKYO)には和紙製の法被が贈られた Photo: Shusaku MATSUO

 優勝したアベラストゥリは「スプリントをかけ始めるタイミングが遅れたが、スピードを上げるユナイテッドヘルスケアに合わせ、その後ろから速度をあげて勝つことができた。去年2位だったから嬉しい」とコメント。また、アベラストゥリはポイント賞でもカノーラと並び、同ポイントでトップへと浮上している

山岳賞リーダーを守った初山翔(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) Photo: Shusaku MATSUO

 2回の山岳賞をトップ通過し、山岳賞ジャージを堅守した初山は「きょうは疲労のために大人しくしようと思ったが、あしたからは山岳ポイントの配点も高く、美濃でも頑張らなければならないと思って動いた。2回目のKOMを取った時点で集団へと戻ったのは自分の意思で、目的を果たしたため。逃げ続け、ステージ優勝を狙いたい孫崎選手には心苦しい結果だが、理解してほしい」とロードレースにおける利害関係を説明した。

総合、ポイント賞リーダーのマルコ・カノーラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ) Photo: Shusaku MATSUO
新人賞リーダーのイヴァン・コルティナ(スペイン、バーレン・メリダ) Photo: Shusaku MATSUO

 翌日の第5ステージは、長野県飯田市で開催。起伏が激しく、より一層厳しいコースレイアウトなうえ、雨の予報が出されている。総合争いに絡む選手は落とすことのできないハードなステージだ。

第4ステージ(美濃)結果
1 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チームUKYO) 3時間22分4秒
2 アンソニー・ジャコッポ(アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス)
3 イヴァン・コルティナ(スペイン、バーレン・メリダ)
4 ルーカス・セバスチャン・アエド(アルゼンチン、ユナイテッドヘルスケア)
5 マルコ・カノーラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
6 シモン・サジノック(ポーランド、アタッキ・チームグスト)
7 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
8 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
9 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
10 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)

個人総合成績
1 マルコ・カノーラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 9時間21分13秒
2 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チームUKYO) +5秒
3 イヴァン・コルティナ(スペイン、バーレン・メリダ) +23秒
4 ロビー・ハッカー(オーストラリア、アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス) +27秒
5 ルーカス・セバスチャン・アエド(アルゼンチン、ユナイテッドヘルスケア)
6 オスカル・プジョル(スペイン、チームUKYO) +30秒
7 ネイサン・アール(オーストラリア、チームUKYO)
8 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
9 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO) +31秒
10 イヴァン・サンタロミータ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +33秒

ポイント賞
1 マルコ・カノーラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 68pts
2 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チームUKYO) 68pts
3 ルーカス・セバスチャン・アエド(アルゼンチン、ユナイテッドヘルスケア) 50pts

山岳賞
1 初山翔(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) 25pts
2 山本大喜(日本ナショナルチーム) 6pts
3 孫崎大樹(日本ナショナルチーム) 6pts

新人賞
1 イヴァン・コルティナ(スペイン、バーレン・メリダ) 9時間21分36秒
2 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +7秒
3 雨澤毅明 +20秒

チーム総合
1 チームUKYO 28時間5分4秒
2 NIPPO・ヴィーニファンティーニ +7秒
3 アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス +14秒

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