ツアー・オブ・ジャパン第2ステージ(京都)カノーラ、下りでリード築き独走勝利 総合リーダージャージも獲得

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 日本最大の国際ステージレース「NTN presents 第20回ツアー・オブ・ジャパン」第2ステージが5月22日、京都府けいはんなプラザ周辺の特設コースで開催され、最終回の上りで飛び出し、下りでリードを築いたマルコ・カノーラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が独走でステージ優勝を飾った。また、総合トップへと浮上し、リーダージャージに袖を通した。日本人最高位は4位に入った岡篤志(宇都宮ブリッツェン)だった。

築いたリードを守りきり、集団から逃げ切り優勝を果たしたマルコ・カノーラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) Photo: Shusaku MATSUO

テクニカルな難コース

リラックスしてパレード走行する選手たち Photo: Shusaku MATSUO

 京都ステージはアップダウンが繰り返され、下りではコーナーが連続するテクニカルで難易度が高いコース。パレードに加え、1周16.8kmを6周回し、全105kmで争われた。途中、ツアー最初の山岳賞が3周目と5周目に設けられ、この日山岳ポイントを最も多く獲得した選手が山岳賞ジャージを着用する権利を得た。

 パレード走行を終え、周回コースへと選手たちが入り、アクチュアルスタートが切られると、田窪賢次(マトリックスパワータグ)、マリオ・ヴォクト(ドイツ、アタッキ・チームグスト)、山本元喜(キナンサイクリングチーム)と山本大喜(日本ナショナルチーム)の兄弟が逃げを形成。さらに、全日本ロードチャンプの初山翔(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)が決まりかけた逃げに乗った。

逃げが決まったあとのメイングループはサイクリングペース Photo: Shusaku MATSUO
1周目に形成された逃げ集団 Photo: Shusaku MATSUO

 一方の集団は、逃げが決まるとスピードを緩め、サイクリングペースで進行。先行グループはその間に差を広げていった。3周目に設けられた山岳ポイント争いは、初山がトップ通過で獲得。山本大喜が2番手で通過した。

1回目の山岳ポイントを先頭で通過する初山翔(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) Photo: Shusaku MATSUO

 レースが中盤まで進むと、メイングループはバーレーン・メリダのホンアンデル・インサウスティ(スペイン)が先頭固定で牽引し、逃げとのタイム差をコントロール。徐々にギャップを縮めていった。後方にはリーダーチームのユナイテッドヘルスケアや、総合2位につけるアンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス)らが続いた。

 先頭グループでは田窪が脱落し、ヴォクトらもメイン集団に吸収されるなか、5周目の山岳ポイントを先頭で通過したのは初山だった。初山は山岳賞を確定させ、日本チャンピオンの力をみせた。

後半はバーレーン・メリダのホンアンデル・インサウスティ(スペイン)が集団を牽引 Photo: Shusaku MATSUO

 逃げていた選手全員がメイングループに合流し、最終ラップへと突入すると、カノーラが上りで単独でアタック。残り10km以上を残して一人旅が始まった。山頂を10秒ほどのリードで迎えたカノーラは、得意の下りをハイスピードで駆け抜け、さらに10秒以上のタイムギャップを築いた。後続も縦一列に集団の形を伸ばしながら追うが、テクニカルな下りでカノーラの姿を捉えることはできない。

「下りでリスクは取り過ぎなかった」

 ゴール手前3kmからの平坦区間も無難にこなし、メインストレートに戻ってきたカノーラは後方を振り返って集団との差を確認。独走で優勝を飾った。第1ステージのタイムトライアルでも、5位に食い込んでいたカノーラは、総合タイムで逆転。リーダージャージを手に入れた。

上りで仕掛け、得意の下りを攻めたマルコ・カノーラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) Photo: Shusaku MATSUO

 集団スプリントとなったメイン集団の頭を取ったのはジョン・アベラストゥリ(スペイン、チームUKYO)、4位には雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)にアシストされた岡が入った。

メイングループの先頭でゴールしたのはジョン・アベラストゥリ(スペイン、チームUKYO) Photo: Shusaku MATSUO
マルコ・カノーラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)は総合タイムも逆転してリーダーとなった Photo: Shusaku MATSUO

 チーム内でも特に下りが速いとされるカノーラは「山頂で10秒のアドバンテージがあれば今日は勝てると思った。下りは得意だが、無茶なリスクは取らなかった。なぜなら、後続のメイン集団内には総合リーダー、または総合を狙う選手がいて、彼らもリスクを取りすぎる走りはしないと思ったから。ラスト3kmで、振り返ると集団が見えたが、最後まで力が残っており、捕まらずにゴールすることができた。エキサイティングだったね」とレースを振り返った。

 また、「まだ時差ぼけが残っており、本調子ではない。しかし、日に日に改善し、パフォーマンスも上がっている。今日より明日のステージの方が走れると思うし、明後日は更に良くなるだろう。なるべく総合リーダージャージはキープしたい」とコメントした。カノーラはポイント賞でもトップとなり、ポイント賞ジャージも獲得した。

日本チャンピオンジャージに山岳賞ジャージを重ねた初山翔(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) Photo: Shusaku MATSUO

 山岳賞に輝いた初山は「当初は逃げる予定はありませんでしたが、逃げが決まりかけるタイミングで体が勝手に反応して前方の4人に合流しました。逃げに乗ったからには山岳ポイントを獲りたかった。途中、スプリントポイントが欲しいヴォクト選手と協調するなどして逃げ、結果的に山岳賞を獲得することができました」とレース中の動きを解説した。

 翌日の第3ステージは三重県へと場所を移し、いなべ市の特設コースを舞台に127kmで争われる。フィニッシュ地点のいなべ市梅林公園近くには道幅が狭く、最大斜度17%の激坂、通称“イナベルグ”が登場。勝負どころとして選手たちを待ち受ける。

カノーラの勝利をチームで喜んだNIPPO・ヴィーニファンティーニ Photo: Shusaku MATSUO


第2ステージ(京都)リザルト
1 マルコ・カノーラ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 2時間44分17秒
2 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チームUKYO) +7秒
3 ルーカス・アエド(ユナイテッドヘルスケア)
4 岡篤志(宇都宮ブリッツエン)
5 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
6 イヴァン・コルティナ
7 鈴木龍(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)
8 ロビー・ハッカー
9 ミルサマ・ポルセイェディゴラーホル(タイラン、ブリーズシャハルダリ)
10 横山航太(シマノレーシング)

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