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通勤を気軽で気持ちよく都心に「自分のスペース」を スポーツ自転車駐輪場「ヴェロスタ」の多様な活用法

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 自転車通勤者の拠点ともなるスポーツ自転車専用の会員制駐輪場「ヴェロスタ」が大阪市にオープンして3年目を迎えた。都心に室内駐輪場を確保できるこの施設。実際に利用している人たちは、想像を超えるようなさまざまな方法で駐輪スペースを活用している。現在7店舗と順調に成長するヴェロスタの現状を取材した。(岡田由佳子)

日当りのいいヴェロスタ本町店を紹介する開業者の大崎弘子さん。スタンドだけしかないシンプルな構造で利用料は6000円。Photo: Yukako OKADA

 ヴェロスタの大きな特徴は都心の空きビルに店舗があること、完全会員制、スポーツ自転車専用の3つだ。雑居ビルの一室にある店舗は一人ひとりに渡されるICカードで24時間いつでも中に入ることができる。

 ずらりと自転車スタンドが並べられ、トイレとフィッティングルームがあるという、ただただシンプルな構造。横幅は40~50cm、奥行きは60cmほどのスペース。ここに自転車を置いて、境界を守れば自由に使っていいルールだ。

出入り口にはICカードによるロックがあるので、盗難のリスクも少ない Photo: Yukako OKADA
フィッティングエリアは必ず設置。ほとんどの人がここでスーツに着替えをして出勤する(写真は本町店) Photo: Yukako OKADA
ヴェロスタの開業者大崎弘子さん。自身も自転車通勤者のひとりで、ジャイアントのクロスバイクで10kmほどを通勤することも Photo: Yukako OKADA

 「3年たった今、利用者の方も創意工夫を凝らしてヴェロスタを活用している。駐輪場というよりも、都会にある小さな『自分スペース』として活用されている方が多い」と開業者の大崎弘子さん。

 小さいながらも一つの空間を自由に使っていいのだから、利用者は自転車とともにいろいろなものを置いている。それはヘルメットやシューズだけではない。ウェアやスーツをはじめ、中には大事なものが入っているのだろうか、鍵付きのトランクなども置かれている。

第1号店となる堺筋本町店はほぼ満車状態 Photo: Yukako OKADA

 そして、活用方法も十人十色だ。朝はロードバイクで来てヴェロスタにバイクを保管し、折り畳み自転車に乗り換えて会社に出勤というパターン。スーツを何着かかけておいてシャツは近くのクリーニング店に出し、ヴェロスタから自宅はサイクルウェアで自転車に乗るだけという利用者。さらに、アクセスのいい大阪市営地下鉄・本町駅まで電車で来て、公共交通機関の少ない勤務地まで自転車で行くという利用者もいるという。なかでもサラリーマンゆえに多いのが、急な飲み会が入った時にヴェロスタに自転車を置いて電車で帰るというパターンだ。

 こういった多様な自転車通勤者のニーズに応えていることもあり、ヴェロスタは2014年6月に堺筋本町に第1店舗をオープンし、2015年に5店舗、2016年に1店舗と着実に店舗と利用者を増やしている。

ヴェロスタ本町店は4階にあるため、エレベータを利用して自転車をあげる Photo: Yukako OKADA
空気入れと扇風機も備品として自由に利用可能 Photo: Yukako OKADA

 「今まで自転車駐輪場は駅前にあるのが当たり前だった。でも通勤向けの駐輪場はビル街にあったほうがいい。自宅から自転車で来た人が会社の近くにある駐輪場に止めて出勤する。このパターンが増えれば人の流れが変わるのではないかと思っている。自分の自転車で気軽に会社に行ける。10kmの短い距離でも、気持ちよくて頭が整理できて、童心に戻れる。そんな時間をもっと多くの人に持ってほしい」。今後はビルの空室を活用し、小さなヴェロスタをいろいろなところに作るのが大崎さんの目標だ。

見た目は普通のビルだがこの奥の扉を開けるとたくさんのスポーツ自転車が保管されているから驚きだ Photo: Yukako OKADA

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