HELLO, サイクリングチーム!伝統を糧に飛躍を続ける“現在進行形”のチーム NAMAZU PLUS TOCHIGI(栃木県)

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談笑中のナマズのチーム員ら。写真中央は7月に競輪プロデビューの金子さん談笑中のナマズのチーム員ら。写真中央は7月に競輪プロデビューの金子さん

 「NAMAZU PLUS TOCHIGI」(愛称:ナマズ)は、栃木市にある自転車店「B☆P.TOCHIGI」を拠点とし、実業団レースにも出場する本格チームだ。メンバーは総勢60人、その年齢層は13歳から63歳と幅広い。週2回実施している定期練習コースで、彼らの情熱を追った。

◇      ◇

 6月23日、栃木市周辺で行われたチーム練習会。山あいに設定した1周40kmの周回コースは、人や車が少なく走りやすい。国体入賞経験もある監督の篠﨑一夫さん(51)から掛け声が飛ぶと、練習の参加者20人は真剣な表情でペダルに力を込めた。通常は2周、多い時には3周も走るという。

全力で坂を駆け上る全力で坂を駆け上る

 集団で走るからこそ、安全には特に気を配っている。「五感を研ぎ澄まし、危険や、次に起こることを察知しながら走ってほしい」と語る篠崎さんは、練習前にチーム全員で「事故を起こさず、落車を導かない」と声に出して確認させている。

 ナマズは入会費や年会費を設けないなど、敷居が低いのも特長で、ロードバイク・ブームの盛り上がりとともに地元の愛好者の加入が増えていった。今年入った新メンバー15人のうち、今回初めてチーム練習を経験した柏倉剛さん(38)は、「いつか参加したいと思っていた。チームで走れるとモチベーションも上がる」と話す。

 チーム発足から30年、この7月にナマズ出身の競輪プロ選手が誕生する。金子幸央さん(19)は、高校時代、一人で走行中にナマズのチーム練習に遭遇し、いっしょに走るようになった。競輪デビューを前に「世界で戦えるオリンピックも意識している」と意気込む金子さん。一方で、「ナマズは自分の原点。“里帰り”時にはこれからもここで走っていきたい」と、チームや仲間への愛情も語ってくれた。

チーム員が営むカジュアルフランス料理店でランチチーム員が営むカジュアルフランス料理店でランチ

 特徴的な取り組みとして、ロードレースがオフシーズンとなる冬は“身体の手入れ期間”とし、元競輪選手の日里寿行さん(51)を招いてライディングフォームやトレーニング方法のチェックを行っている。今後は、ローラー台やウェイト・トレーニングなどに取り組める専用設備の設置も計画しているという。

 チーム員が経営するカジュアルフランス料理店では、月に1度のミーティングがある。練習の改善や反省点を全員で話し合うとともに、チームワークを深め、自転車をもっと楽しむための“やる気”を養っている。

 ナマズの当面の目標は、実業団レースで「Jプロツアー」へ昇格すること。しかし一方で、篠﨑さんは、競輪チームやサイクリングチームも結成するなど、活動の幅を広げたいと考えている。「ナマズは“現在進行形”のチーム。伝統と、新しいことを組み合わせ、次のステージを目指したい」。そんな柔軟さが、チームをますます元気づけているかのようだ。

文・写真 柄沢亜希

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