着ぐるみも水着も速かった!泥だらけの祭典「野辺山シクロクロス」開幕 初日はキッズと仮装のファンレース

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 3年目を迎えたシクロクロスの祭典「野辺山シクロクロス」が11月17日、長野県南牧村で開幕した。初日の土曜日には、未就学児・小学生のレースや、シングルスピード(変速機のない自転車)によるレース、会場周辺の山道をめぐるツーリングイベントが行なわれ、あいにくの雨にもかかわらず大勢の参加者・観客でにぎわった。

シングルスピードレースのスタート 撮影:辻啓=野辺山シクロクロスシングルスピードレースのスタート 撮影:辻啓=野辺山シクロクロス

 初日のハイライトとなったシングルスピードは、今年も“仮装OK”のレースとして行なわれ、トップ選手に混じって思い思いの衣装や着ぐるみに身を包んだライダーたちが出走。泥だらけになりながら熱い走りを披露した。18日は男女のUCI登録レースなどが行なわれる。

シングルスピード結果(5周回)
1 ブレナン・ウォットリ 40分22秒
2 オースティン・ホース +1分52秒
3 モリー・キャメロン +4分24秒
4 ジェフ・カーティス +4分55秒
5 竹田佳行 +5分39秒
6 山岸佑輔 +5分42秒

◇           ◇

雨に負けず元気に出走、盛り上がる会場

焚き火で暖を取る来場者ら焚き火で暖を取る来場者ら

 朝9時、予報どおり雨が降り始め、気温も低い。ところどころ焚き火が用意され、暖を取りながら観戦する人も多く見られた。飲食ブースでは、ショウガの入った飲み物やホットコーヒー、揚げたてのポテトなど、お腹から温まるものが人気だ。

 会場入り口には、シクロクロスバイクなどを扱うメーカーのテントが並ぶ。朝一番にバイクを並べていたグラファイトデザイン(GD)では、カーボン製シクロクロスバイク「WROCCA」(ウロッカ)を展示し、試乗車も用意。ウロッカは、トップチューブから成る三角形が大きく、かつぎやすい設計が特長だ。GDでは「前輪・後輪の間の距離を長く設け、スピードに乗りやすい。11.4kgとカーボンにしては頑丈な作りなのでツーリングにも適している」と話し、ブースにツーリング仕様のバイクも展示していた。

出展テントが立ち並ぶ出展テントが立ち並ぶ
朝一に準備が整ったグラファイトデザインのブース朝一に準備が整ったグラファイトデザインのブース

 まずレース前に実施されたツーリングには、同行する海外からの招待選手を含め20人ほどが集まった。出発の列に並んだMolly Cameron(モリー・キャメロン)は、午後のシングルスピード、また日曜のカテゴリー1(UCI登録レース)にも出場する。野辺山シクロクロスへは2010年の第1回大会から参戦。「(試走した)きのうのような晴天も最高だけど、ウェットなレースは好きだよ。楽しんでくるよ」と、雨を気にする様子もなくスタートしていった。

 奈良県から来た石元克司さん(44)と智子さん(47)は、夫婦での参加。「楽しそうに走っているからか、妻もやりたいと言い出して」と克司さんはほおをゆるめ、智子さんは「始めたばかりなので不安ですが、がんばってきます」と元気にスタートを切った。

ツーリング参加者らツーリング参加者ら
ツーリング出発前の石元克司さんと智子さんツーリング出発前の石元克司さんと智子さん
ツーリングで林を抜ける 撮影:辻啓=野辺山シクロクロスツーリングで林を抜ける 撮影:辻啓=野辺山シクロクロス

選手と観客・サポートが一体 シクロクロスの醍醐味

キッズレース・低学年がスタート。スピードヴァーゲンの選手らが先導キッズレース・低学年がスタート。スピードヴァーゲンの選手らが先導
キンダーガーデンレースのスタート前 撮影:辻啓=野辺山シクロクロスキンダーガーデンレースのスタート前 撮影:辻啓=野辺山シクロクロス

 小学生高学年・低学年と分けられたキッズレースは、アメリカから来日した「SPEEDVAGEN」(スピードヴァーゲン)チームの選手らが先導しながら進行。標準コースを短縮して1周するレースは、想像以上にハイスピードな展開となった。高学年の選手は「スラスラ走れてよかった」とホッとした様子。低学年の選手たちは「寒かった!」とこぼしつつ、元気いっぱい。表彰台はにぎやかな歓声に包まれた。

サッシャ・ホワイトさんの特別シケイン越えサッシャ・ホワイトさんの特別シケイン越え

 また、就学前の子供たちには「キンダーガーデンレース」が用意され、それぞれお父さんやお母さんに助けられながら、ゴールを目指した。スピードヴァーゲンのフレームビルダー、Sacha White(サッシャ・ホワイト)さんは、シケイン(障害物)を越える子供たちの頼もしい助っ人に。半べそをかきながらゴールまでたどり着いた子も、カラフルなチョコが入った特製“メダル”を首からかけてもらうと笑顔になった。

泥を抜けていくオースティン・ホース選手 撮影:辻啓=野辺山シクロクロス泥を抜けていくオースティン・ホース選手 撮影:辻啓=野辺山シクロクロス

 午後2時半、シングルスピードのバイクに乗ったライダーらがスタートを切った。雨に濡れた芝、舗装路、砂利、泥といった道を次々とこなしていく。「あんなに大きな着ぐるみなのに、速い!」と観客から感嘆の声がもれる。

 周回を重ねていくと、トップのライダーとの差が徐々に広がっていく。泥だらけになったパンダや水着の選手に、熱い声援が続いた。

12段の階段を上っていくライダーら12段の階段を上っていくライダーら
スーツの紳士もシケイン越えスーツの紳士もシケイン越え

 2位に2分近い差をつけて優勝したアメリカのBrennan Wodtli(ブレナン・ウォットリ)選手は、「野辺山へ来るのは今年が初めて。楽しかった。いいコースだったね」と満足そうだ。地元オレゴン州のレースと比較した感想を尋ねると、「いろんなコスチュームで楽しく走る様子なんかは、よく似ているよ」。仮装を競う表彰台が大騒ぎになっている様子を見て、「来年はコスチュームで出ようかなぁ」とおどけてみせた。

優勝したブレナン・ウォットリ(左)と2位のオースティン・ホース優勝したブレナン・ウォットリ(左)と2位のオースティン・ホース

文 柄沢亜希 / 写真 辻啓、柄沢亜希

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