ツール・ド・とちぎ2017 第2ステージマラルエルデネがスプリントで勝利 2日連続で逃げたヒルが総合リーダーに

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 栃木県内を舞台としたUCIロードレース「第1回ツール・ド・とちぎ」の第2ステージが4月1日、茂木町から那須町までの道のりで開催され、序盤から逃げた小集団のスプリントを制したバトムンク・マラルエルデネ(モンゴル、トレンガヌ サイクリングチーム)が優勝を飾った。個人総合首位とポイント賞トップには2日連続で逃げたベンジャミン・ヒルが獲得。山岳賞はサルバドール・グアルディオラ(スペイン、チームUKYO)と23歳以下が対象の新人賞は岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が守っている。

スプリントで勝利したバトムンク・マラルエルデネ(モンゴル、トレンガヌ サイクリングチーム) Photo: Shusaku MATSUO

キナンが積極的にレースを展開

 第2ステージは県南部から北上しつづける102kmのコース。序盤のアップダウンに加え、中盤の山岳賞には厳しい上りが設定され、総合成績争いの行方に注目が集まった。スタート前のチームプレゼンテーションで、総合2位で新人賞ジャージを着る岡篤志(宇都宮ブリッツェン)はジャージを守ることを宣誓。また、地元がフィニッシュ地点となる那須ブラーゼンの岸崇仁は「総合を狙うのは難しいが、チーム一丸でステージ勝利と逃げを狙う」と意気込んだ。

 10℃を下回る寒空の下、スタートを切った集団から最初にアタックしたのは山本元喜(キナンサイクリングチーム)。山本はチームメートとともに積極的に前方でレースを展開した。やがて、アップダウンが連続する区間に入ると、早くも後方では遅れる選手もみられた。

キナンサイクリングチームが積極的に動く 写真:ツール・ド・とちぎ2017

 上りを越え、平坦路に差し掛かると先頭集団は30〜40人まで人数を減らした。そこから更にアグレッシブに攻めたのが山本を中心としたキナンサイクリングチームで、波状攻撃を繰り返し、最終的には13人の逃げ集団を形成することに成功した。

 逃げグループには総合4位のジャイ・クロフォードを含むキナンサイクリングチームが3人、また、総合3位につけていたヒル、ホセヴィセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)や鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)ら、前日に逃げたメンバーも入った。また、学生では野本空(明治大学)が逃げに乗った。メイングループとのタイムギャップは1分前後で推移した。

U23・TTアジアチャンピオンが勝利

 総合リーダージャージを着るグアルディオラ擁するチームUKYOは、後方に取り残されて足並みが揃わない。集団前方でグループのコントロールを試みたが、総合3位の選手がいる先頭集団まで最大で約2分差まで開く展開となった。

山本元喜(キナンサイクリングチーム)が牽引する逃げ集団 写真:ツール・ド・とちぎ2017
逃げ集団を追うメイングループ 写真:ツール・ド・とちぎ2017

 前日に続き、逃げ切りが決定的になると、ラスト5kmから人数を揃えたキナンサイクリングチームが攻撃を仕掛けた。山本がラスト1kmまでアタックを繰り返し、集団に揺さぶりをかけたが、最終的にバンチスプリントへ。ポイント賞ジャージを着るヒルが先行するも、マラルエルデネが後方から伸びをみせて優勝。マラルエルデネは昨年のU23アジア選手権のタイムトライアルチャンピオンだ。

メイングループはトップから1分5秒遅れでフィニッシュとなった Photo: Shusaku MATSUO

 後方のメイングループは、トップから1分5秒遅れでフィニッシュした。グアルディオラは総合首位から脱落し、リーダージャージをヒルが獲得。2位に12秒の差をつけて翌日の最終ステージに挑む。

第2ステージのトップ3人。左から2位のベンジャミン・ヒル(オーストラリア、アタッキ・チームグスト)、優勝したバトムンフ・マラルエルデネ(モンゴル、トレンガヌ サイクリングチーム)、3位だったジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリグチーム) Photo: Shusaku MATSUO

 ヒルは「ステージ優勝を狙って動いた。ラスト5km地点で早駆けしてしまい、ゴールまで50mからタレて抜かれてしまった。しかし、リーダージャージを獲得できたのは嬉しい。最終ステージは総合首位を守る戦い方をする」とコメント。また、リーダージャージを失ったグアルディオラは「チームでコントロールして総合首位を守ろうと試みたが、何もできなかった」と失意をあらわにした。

2日連続で逃げに乗り、リーダージャージを獲得したベンジャミン・ヒル(オーストラリア、アタッキ・チームグスト) Photo: Shusaku MATSUO
チームが機能しなかったことを明かしたサルバドール・グアルディオラ(スペイン、チームUKYO) Photo: Shusaku MATSUO

 序盤から積極的に動いた山本は「上りの後に集団が絞られているのを確認し、速度が落ちないようにアタックを繰り返した。結果的に3人を逃げに送り込み、ジャイの総合を2位まで上げることができたのは上々の結果。あすも同じようにアグレッシブに動く」とチームの士気の高さをみせた。

積極的な動きで逃げグループ形成を牽引した山本元喜(キナンサイクリングチーム) Photo: Shusaku MATSUO
学生では唯一逃げグループに入り気を吐いた野本空(明治大学) Photo: Shusaku MATSUO

 ペースが上がる集団の先頭付近でレースを展開し、ブリッジをかけて逃げに乗った学生の野本は「自分にとってUCIレースは2レース目で、初めて逃げに乗ることができた。“ツキイチ”でも辛かったが、増田選手からアドバイスをもらいながら走ることができた」とレースを振り返った。

第2ステージリザルト
1 バトムンク・マラルエルデネ(モンゴル、トレンガヌ サイクリングチーム) 2時間23分43秒
2 ベンジャミン・ヒル(アタッキ・チームグスト)
3 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム)
4 アイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)
5 大久保陣(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)
6 ホセヴィセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)
7 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +1秒
8 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
9 マルコス・ガルシア(キナンサイクリングチーム)
10 山本元喜(キナンサイクリングチーム)

個人総合時間
1 ベンジャミン・ヒル(アタッキ・チームグスト) 4時間39分32秒
2 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +12秒
3 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +18秒
4 ホセヴィセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) +19秒
5 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、チームUKYO) +1分10秒
6 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +1分16秒
7 鈴木龍(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム) +1分24秒
8 マリオ・ヴォクト(ドイツ、アタッキ・チームグスト)
9 トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)
10 土井雪広(マトリックスパワータグ)

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UCIアジアツアー ツール・ド・とちぎ

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