ティレーノ~アドリアティコ2017 第4ステージキンタナがテルミニッロの独走再現 クイーンステージを制し個人総合首位へ

by 米山一輝 / Ikki YONEYAMA
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 イタリアで7日間争われるステージレース「ティレーノ〜アドリアティコ」は3月11日、第4ステージが187kmで行われ、最難関の山頂ゴールの戦いをナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)がラスト2km独走で優勝、同時に個人総合でも首位に立った。日本から出場の中根英登、内間康平(ともにNIPPO・ヴィーニファンティーニ)は、26分37秒遅れの集団でゴールした。

山頂ゴールを独走で制したナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) Photo: Yuzuru SUNADA

 クイーンステージ(最難関)に位置付けられたこの日のレース。モンタルト・ディ・カストロからテルミニッロに至るコースの最大の見せ場は、ラスト16kmから標高差1175mを一気に駆け上がる、最大斜度12%のモンテ・テルミニッロでの戦い。一昨年の同大会では大雪の中キンタナが独走を決め、個人総合優勝の足がかりとなったステージだ。

メイン集団で走る首位のブルージャージを着るデニス Photo: Yuzuru SUNADA

 スタート直後のアタックから7人の逃げが形成された。この日のスタート時点で山岳賞首位のダヴィデ・バレリーニ(イタリア、アンドローニジョカットリ・シデルメク)と、同点2位のアラン・マランゴーニ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、さらにポイント賞で首位と同点2位のミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・チーエッセエッフェ)が逃げに入り、コース中間での各ポイント争いが行われた。メイン集団はタイム差を10分強まで容認し、静かな前半戦となった。

 前半と中盤2カ所の中間スプリントはいずれもマエストリが先頭で通過。一方前半に設けられたこの日唯一の中間での山岳ポイントは、バレリーニがマランゴーニを抑えて先頭通過した。90km地点の補給所を過ぎてようやくメイン集団は追走を開始。タイム差は徐々に確実に減っていった。

2位でゴールしたトーマス Photo: Yuzuru SUNADA

 残り23kmでタイム差が2分になったところで、先頭ではマトヴィ・マミキン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)がアタック。これを追ったバレリーニと、マルコ・クンプ(スロベニア、UAE チームエミレーツ)の3人に逃げは絞られた。しかしクンプがすぐに脱落、さらにマミキンが下りコーナーで落車して遅れ、山岳賞ジャージを着るバレリーニがただ1人先頭で、最後の山場テルミニッロへと突入した。

 メイン集団もペースを上げながらテルミニッロへ。上り序盤はヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)擁するバーレーン・メリダ勢が、集団先頭を固めて牽引する。ついにバレリーニを視界にとらえたところでアタックしたのはミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム スカイ)。これに反応した選手と共にバレリーニを抜き去り、5人の先行グループとなった。5人の中ではシモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン)が積極的な動きを見せ、断続的なアタックで先頭の人数を絞っていく。

終盤積極的な走りを見せたスピラク Photo: Yuzuru SUNADA
新人賞ジャージを失ったボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) Photo: Yuzuru SUNADA

 一方メイン集団でもトム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ)がアタックを見せ、ここでバーレーン・メリダのアシスト勢は崩壊。ニーバリもポジションを徐々に落としていった。総合首位のブルージャージを着るローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)や、ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム)といったエース級の選手も次々と脱落していく。

 先頭では残り5kmを前にスピラクが独走になった。メイン集団ではティボー・ピノ(フランス、エフデジ)、アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)、そしてデュムランら個人総合を争うエースたちのアタック合戦が続く。

ステージ優勝のキンタナが個人総合でも首位に Photo: Yuzuru SUNADA

 残り3kmを切って、ここまでライバルの動きを冷静に見ていたキンタナが、ついにアタックを仕掛けた。ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ)、リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)のみがこれに追随。しかしキンタナが再度加速すると、追いすがるトーマスとの差は徐々に広がっていった。

 キンタナはすぐにスピラクを抜き去って先頭に立つと、力強いペダリングで後続を完全に振り切った。2年前と違い晴れたテルミニッロの山頂ゴールを、2年前と同じ圧倒的な独走で制し、総合首位のブルージャージに袖を通した。山岳賞もキンタナ、ポイント賞はマエストリ、新人賞はイェーツへと移っている。

第4ステージ結果
1 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 5時間27分22秒
2 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +18秒
3 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +24秒
4 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)
5 シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン) +29秒
6 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) +41秒
7 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェーデュゼール ラモンディアル)
8 ミケル・ランダ(スペイン、チーム スカイ)
9 ティボー・ピノ(フランス、エフデジ) +46秒
10 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNL・ユンボ) +51秒
148 中根英登(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +26分37秒
157 内間康平(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)

個人総合
1 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 16時間34分46秒
2 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +33秒
3 ティボー・ピノ(フランス、エフデジ) +56秒
4 ホナタン・カストロビエホ(スペイン、モビスター チーム) +1分01秒
5 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +1分06秒
6 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) +1分19秒
7 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNL・ユンボ)
8 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +1分23秒
9 ダニエル・モレノ(スペイン、モビスター チーム) +1分27秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェーデュゼール ラモンディアル) +1分29秒
138 中根英登(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +38分56秒
166 内間康平(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +51分41秒

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