パリ~ニース2017 第5ステージグライペルが本領発揮のスプリント勝利 マイヨジョーヌはアラフィリップがキープ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 フランスで開催中のUCI(国際自転車競技連合)ワールドツアー「パリ~ニース」は3月9日、第5ステージが行われ、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)がスプリントを制してステージ優勝。総合首位のマイヨジョーヌは、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)がキープしている。

パリ〜ニース第5ステージ、スプリント勝負はアンドレ・グライペルが制した Photo: Yuzuru SUNADA

 「太陽へ向かうレース」と称される大会は、後半戦へと突入。カンシエ・アン・ボジョレーからブール・ド・ペアージュまでの199.5kmが設定された。中盤に3級と2級のカテゴリー山岳を通過するが、難易度が高くないこともあり、スプリンターでも対応ができるものと予想された。実質、今大会では最後のスプリントステージと見られ、大会前半に苦戦を強いられた多くの有力スプリンターにとっては雪辱戦の様相を呈した。

スタート直後に形成された逃げグループがレースをリード。ピエールリュック・ペリションが先導する Photo: Yuzuru SUNADA

 スタート直後に6人が飛び出し、そのまま逃げグループとなった。メンバーは、フェデリーコ・ズルロ(イタリア、UAE チームエミレーツ)、ピエールリュック・ペリション(フランス、フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト)、ナトナエル・ベルハネ(エリトリア。ディメンションデータ)、レミー・ディグレゴリオ(フランス、デルコ・マルセイユ プロヴァンス・カテエム)、アクセル・ドモン(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)、リリアン・カルメジャーヌ(フランス、ディレクトエネルジー)。順調にメイン集団とのタイム差を広げ、100km地点を前にこの日最大の5分のリードとした。

アシストに守られながら走るマイヨジョーヌのジュリアン・アラフィリップ(左から3人目) Photo: Yuzuru SUNADA

 だが、メイン集団はさすがに逃げを黙って見過ごすことはしなかった。徐々にタイム差を縮小し、フィニッシュまで50kmを切った時点で約2分30秒差と射程圏内にとらえた。逃げは2級山岳クリア後の下りでカルメジャーヌがコースアウトをするなど、人数を減らしていく。メイン集団の勢いが勝っており、吸収は時間の問題となった。

 メイン集団では、スプリント勝負を見据えて各チームがトレインを整え始めるが、残り20kmを迎えようかというタイミングで2つに分断。マイヨジョーヌのアラフィリップが後方に取り残されてしまったが、ここはアシストがしっかりとケアして前方に合流。多くの選手がこの動きに追随し、事なきを得ている。

 残り16kmとなったところで、逃げグループからディグレゴリオがアタック。しかし、独走に持ち込むまでには至らず。トップを数キロ走ったのち、他の逃げメンバーとともに集団に吸収された。

美しい橋を渡るプロトン Photo: Yuzuru SUNADA

 横いっぱいに広がって進むプロトン。エーススプリンター擁するチームが前方を固める。そして、最終局面へ。クイックステップフロアーズやエフデジ、チーム サンウェブなどが前方を固めて勝負に備える。その背後につけていたディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNL・ユンボ)が真っ先にスプリントを開始した。

 コース中央から伸びてくるのは、第1ステージに続く2勝目を狙うアルノー・デマール(フランス、エフデジ)。しかし、この日誰よりもフィニッシュ前で冴えていたのはグライペルだった。右サイドから加速すると、一気に先頭へと躍り出てそのままフィニッシュラインへ。早々に優勝を確信して誇らしげに両拳を握ってみせた。

 今シーズンも早くから好調のグライペル。これで今年3勝目だ。この大会では2年ぶりの勝利。最後は自慢のトレインに頼らず、自ら好ポジションを確保しベストタイミングでスピードに乗せた。

今シーズン3勝目を挙げたアンドレ・グライペル。パリ〜ニースでは2年ぶりの勝利だ Photo: Yuzuru SUNADA

 10日に行われる第6ステージは、オーバーニュからファイエンスまでの193.5km。今大会最初となる本格山岳ステージは、スタート直後から1級山岳の上りが控えるなど、6つのカテゴリー山岳が設けられる。終盤には1級山岳を2カ所通過し、最後は2級山岳の頂上へ。フィニッシュまでの1.3kmは平均勾配9.8%とあって、総合を狙うライダーによる熾烈なクライミングとなるはずだ。アラフィリップが首位を守ることができるかも含めて、マイヨジョーヌの行方に注目が集まる。

第5ステージ結果
1 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 4時間31分14秒
2 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) +0秒
3 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNL・ユンボ) +0秒
4 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) +0秒
5 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード) +0秒
6 マウヌス・コー(デンマーク、オリカ・スコット) +0秒
7 マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) +0秒
8 ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー) +0秒
9 ソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +0秒
10 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) 17時間20分2秒
2 トニー・ガロパン(フランス、ロット・ソウダル) +33秒
3 ゴルカ・イサギレ(スペイン、モビスター チーム) +47秒
4 セルジオルイス・エナオ(コロンビア、チーム スカイ) +1分5秒
5 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +1分20秒
6 フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +1分24秒
7 イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン) +1分28秒
8 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) +1分29秒
9 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +1分31秒
10 ルディ・モラール(フランス、エフデジ) +1分32秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) 41pts
2 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード) 30pts
3 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) 29pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ロマン・アルディ(フランス、フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト) 14pts
2 ピエールリュック・ペリション(フランス、フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト) 8pts
3 ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル) 8pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) 17時間20分2秒
2 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +2分16秒
3 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ドラパック プロサイクリングチーム) +2分18秒

チーム総合
1 クイックステップフロアーズ 52時間2分36秒
2 チーム カチューシャ・アルペシン +3分26秒
3 ロット・ソウダル +3分59秒

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