パリ~ニース2017 第3ステージトップスプリンターによるステージ争いでベネットが優勝 デマールがマイヨジョーヌをキープ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 フランスで開催中のUCI(国際自転車競技連合)ワールドツアー「パリ~ニース」は3月7日、第3ステージが行われ、集団スプリントによるステージ優勝争いをサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)が制した。総合首位のマイヨジョーヌを着るアルノー・デマール(フランス、エフデジ)はステージ6位だったが、ジャージはキープしている。

トップスプリンターによるステージ争いとなったパリ〜ニース第3ステージ。制したのはサム・ベネット(右から5人目)。アルノー・デマール(右から2人目)はマイヨジョーヌを守った Photo: Yuzuru SUNADA

 フランス本土を南下する「太陽へ向かうレース」は3日目。ワインの街として知られるシャブリから、同国中西部の街シャロン・シュル・ソーヌまでの190kmが設定された。さほど難易度は高くないが、後半に控える3級と2級の山岳ポイントを問題なくクリアすることが、このステージをクリアするうえで大切な要素となる。

プロトンはマイヨジョーヌを着用するアルノー・デマール(右から6人目)擁するエフデジがコントロール Photo: Yuzuru SUNADA

 序盤に逃げを決めた、ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)、ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ)、ロマン・コンボー(フランス、デルコ・マルセイユ プロヴァンス・カテエム)の3人がしばしレースをリード。83km地点ではメイン集団との差を7分50秒にまで広げた。

 一方の集団は、スプリント勝負を狙うチームを中心に淡々と進行。残り100kmを切ったあたりから前を行く3人とのタイム差を縮め、残り50kmを迎えたところで3分30秒差とした。

風車を横目に進むプロトン Photo: Yuzuru SUNADA

 レースが動きを見せたのは、164.5km地点に設けられた2級山岳。山岳ポイントを狙ってアタックしたコンボーを、ラトゥールがカウンターでかわしてそのまま頂上をトップで通過。その後も踏み続け、後続との差を広げにかかる。やがてコンボーが合流するが、キングはメイン集団へと戻った。

 長きにわたって先頭を行くフランス人選手2人は、終盤に入っても協調を続け後方とのタイム差を保った。残り20kmを切って35秒、残り10kmで33秒。メイン集団はスプリントを狙うチームが少しずつ前方を固めるが、率先して主導権を握ろうという姿勢はうかがえない。残り5kmを迎えても25秒差と、状況によっては逃げ切りが決まる可能性も出てきた。

長い時間協調を続けたピエール・ラトゥール(左)とロマン・コンボーだったが、ラスト1kmで力尽きた Photo: Yuzuru SUNADA

 しかし、オリカ・スコットやアスタナ プロチームが集団牽引を始めると、さすがの先頭2人もリードし続けることはできなかった。距離を追うごとにその差は小さくなり、ラスト1kmのフラムルージュ通過と同時に吸収。勝負は定石通りのスプリントにゆだねられた。

 迎えた最終局面。絶好の位置から飛び出したのは、マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)。だが、思いのほかスピードに乗ることができない。左サイドからはアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、チーム カチューシャ・アルペシン)、右からはジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)が上がってくる。さらには、中央からはベネットが加速する。その勢いのまま両側の2選手をパスすると、そのままバイク1台分の差をつけて一番にフィニッシュラインを通過してみせた。

 プロトンの花形ライダーがひしめく1990年生まれの1人であるベネット。今大会には出場していないが、チームメートのペテル・サガン(スロバキア)とも同い年のスプリンターだ。2014年に当時チーム ネットアップ・エンデューラとして活動していた現チームでデビュー以来、キャリア通算12勝目をマーク。自身にとっても、ワールドチームに昇格したばかりのボーラ・ハンスグローエにとっても、今年のUCIワールドツアー初勝利となった。

レース後のポディウムで誇らしげな表情を見せるサム・ベネット。花形ライダーひしめく1990年生まれの1人だ Photo: Yuzuru SUNADA

 ステージ6位となりマイヨジョーヌを守ったデマールを含め、主要な選手たちはおおむねトップと同タイムでフィニッシュしている。続く第4ステージは、今大会唯一の個人タイムトライアル。14.5kmと距離こそ短いが、最後の3kmで高度にして約200mを一気に上る。平均勾配7.7%、ラスト1kmは勾配9.3%とあって、総合成績を狙う選手たちにとって取りこぼしが許されない1日となりそうだ。マイヨジョーヌを賭けた戦いは、いよいよ本命たちへと移っていくこととなる。

第3ステージ結果
1 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) 4時間31分14秒
2 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、チーム カチューシャ・アルペシン) +0秒
3 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード) +0秒
4 マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) +0秒
5 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) +0秒
6 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) +0秒
7 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) +0秒
8 クリストフ・ラポルト(フランス、コフィディス ソリュシオンクレディ) +0秒
9 クリスティアン・ズバラーリ(イタリア、ディメンションデータ) +0秒
10 マウヌス・コー(デンマーク、オリカ・スコット) +0秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) 12時間14分42秒
2 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) +6秒
3 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン) +13秒
4 フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +17秒
5 トニー・ガロパン(フランス、ロット・ソウダル) +19秒
6 ロマン・アルディ(フランス、フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト) +21秒
7 セルジオルイス・エナオ(コロンビア、チーム スカイ) +23秒
8 ルディ・モラール(フランス、エフデジ) +23秒
9 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +23秒
10 クリスティアン・コレン(スロベニア、キャノンデール・ドラパック) +31秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) 29pts
2 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード) 24pts
3 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、チーム カチューシャ・アルペシン) 23pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ロマン・アルディ(フランス、フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト) 14pts
2 ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル) 8pts
3 ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ) 7pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) 12時間14分48秒
2 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ドラパック プロサイクリングチーム) +1分12秒
3 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +1分12秒

チーム総合
1 クイックステップフロアーズ 36時間45分6秒
2 エフデジ +37秒
3 チーム カチューシャ・アルペシン +47秒

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