パリ〜ニース2017 第1ステージ雨と横風で波乱の初日 デマールがフランス人対決を制し勝利、バルデが失格に

by 米山一輝 / Ikki YONEYAMA
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 フランスを舞台に8日間で行われるUCI(国際自転車競技連合)ワールドツアー「パリ〜ニース」が3月5日に開幕し、第1ステージはアルノー・デマール(フランス、エフデジ)がジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)とのフランス人対決を制してステージ優勝した。寒さと風に祟られ集団が大きく分断し、早くも有力選手同士にタイム差が付く結果になった。

初日はフランス人対決を制したアルノー・デマール(フランス、エフデジ)が優勝 © Yuzuru SUNADA

 ヨーロッパに本格的なロードレースシーズンの到来を告げるパリ〜ニースは、まだ寒さが残るパリから日ごとに南下し、最終日は暖かい地中海沿いのリゾート地ニースへと至る、別名「太陽へ向かうレース」。初日はパリ郊外、ヴェルサイユ近くのボワ=ダルシーを発着点に、約70kmの周回を2周する148.5kmのコースが取られた。大きな峠はなく平坦ステージに分類されるが、細かいアップダウンが終始続き、ゴール前2kmからは約1kmの上りも待ち受けるという、単純なスプリントステージとはいかないレイアウトだ。

序盤から逃げた4人 Photo : Yuzuru SUNADA

 “太陽へ向かう”初日にある意味ふさわしい、雨模様の中レースはスタートした。約5km地点でシルヴァン・シャヴァネル(フランス、ディレクトエネルジー)ら4人がまず抜け出し、最初の50kmで4分余りのタイム差をメイン集団から奪った。

 オーソドックスな逃げ対メイン集団の構図になるかと思いきや、大きな周回の1周目が終わる前に、メイン集団は横風で大きく分断。マルセル・キッテル(ドイツ)やダニエル・マーティン(アイルランド)らクイックステップ勢が先導する第1追走集団は、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)、ブライアン・コカール(フランス、ディレクトエネルジー)といった有力スプリンターも含まれる20数人のグループだ。

 一方第2追走集団には、個人総合争いで有力なアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)やリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム)らが取り残され、こちらも30人ほどの小集団で、アシスト選手が必死で前を追う展開。集団はさらに後方まで細分化され、初日から荒れ模様のレースとなった。

繰り返される細かい起伏と横風の影響で集団は大きく分断された © Yuzuru SUNADA

 大周回が1周終わってすぐに、第1追走集団は逃げの4人を吸収。その後もコンタドールら第2集団とのタイム差バトルは続いた。1分から1分10秒、20秒と徐々に差は開いたが、第2集団で当初静観していたトニー・マルティン(ドイツ)らカチューシャ・アルペシン勢も追走に加わると、タイム差は減少へと転じた。先頭集団も細かいアップダウンと吹き付ける横風で、次第に人数を減らしていく。

ポート(左)と共にゴールしたバルデ(右)だが、失格の裁定 Photo : Yuzuru SUNADA

 残り約25kmで、第2集団に付けていた有力選手の一人、ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール)が他2人と絡んで落車するアクシデント。すぐにレース復帰して元の集団を追ったが、集団復帰のためにチームカーから押されるなど不正な“アシスト”を利用したため、レース後に失格の裁定を受けることになった。

 先頭集団では最終盤に入り、コカール、キッテル、グライペルといったピュアスプリンター勢が脱落。残り2kmからの上り途中でアラフィリップがアタックを仕掛け、これに追随できたのはデマールただ一人だった。フランスでの“欧州開幕戦”初日にふさわしい、フランス人同士のマッチレースだ。

 しかしゴールスプリント勝負の行方は明白。軽量なアラフィリップが不意をついて仕掛けたものの、昨年ミラノ〜サンレモの覇者デマールは落ち着いて対応。アラフィリップを寄せ付けず、デマールが右手でガッツポーズをしながらゴールラインを越えた。3位争いの集団スプリントはクリストフが制した。追走集団からは、ポートが失格したバルデらとともに先頭から47秒差で、コンタドールはわずかに遅れて1分4秒差でゴールした。

総合首位のマイヨジョーヌに袖を通したデマール Photo : Yuzuru SUNADA

 フランスを舞台にツール・ド・フランスと同じ主催者で行われるパリ〜ニースは、「ミニ・ツール・ド・フランス」とも称される。総合各賞のリーダージャージもツール・ド・フランスと同じ。初日まず総合首位に立ったデマールは、栄光のイエロージャージ「マイヨジョーヌ」に袖を通した。

第1ステージ結果
1 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) 3時間22分43秒
2 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) +0秒
3 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン) +9秒
4 フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
5 ロメン・ハーディー(フランス、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)
6 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ)
7 トニー・ガロパン(フランス、ロット・ソウダル)
8 マルコ・ハラー(オーストリア、チーム カチューシャ・アルペシン)
9 セルジオルイス・エナオ(コロンビア、チーム スカイ)
10 ルディ・モラール(フランス、エフデジ)

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) 3時間22分33秒
2 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) +4秒
3 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン) +15秒
4 フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +16秒
5 トニー・ガロパン(フランス、ロット・ソウダル) +17秒
6 ロメン・ハーディー(フランス、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト) +19秒
7 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ)
8 マルコ・ハラー(オーストリア、チーム カチューシャ・アルペシン)
9 セルジオルイス・エナオ(コロンビア、チーム スカイ)
10 ルディ・モラール(フランス、エフデジ)

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 アルノー・デマール(フランス、エフデジ) 15 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ロメン・ハーディー(フランス、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト) +8 pts

チーム総合
1 クイックステップフロアーズ 10時間8分27秒

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