レンタサイクル「まちのり」で行く、金沢“半日”観光記<後編>兼六園、金沢城、21世紀美術館… 半日じゃ足りない!

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 石川県の県庁所在地にして、北陸屈指の観光都市でもある金沢市。最新のシェアサイクルシステム「まちのり」を使って、無謀にも“半日”観光を敢行しようという筆者だが、果たして回りきれるのか?

 後編では金沢と言えばココ!という場所を訪れていこう。

<前編>を読む

金沢と言えば…やはり兼六園!

兼六園のポートに着いたが…ラックが一杯だ!兼六園のポートに着いたが…ラックが一杯だ!

 「ひがし茶屋街」のポートで再びバイクを借り、次は兼六園に向かう。園に一番近いポートは、坂の上に位置する。ポートを目指して兼六坂を上るが、やはりギアが重い。1段目でも重くて苦労したが、何とか足を着かずに上りきって、「兼六園」のポートに到着した。

 しかしここで問題が発生。何とポートが満車でバイクを返却できないのだ。オロオロしていると、隣の駐車場の係のオジサンが「満車でも返却できる」と教えてくれた。ポートの横にバイクを停めて施錠し、端末で満車時返却の手続きをして、鍵を端末の専用ポストに入れればOK。なるほど、備え付けのワイヤーロックは、こういった時にも“使える”ようになっているのか。

満車の時は施錠してカギを端末に入れる満車の時は施錠してカギを端末に入れる

 市内屈指の観光地で下車の目的地になりやすい兼六園では、満車状態が頻繁に発生するのだろう。オジサンは筆者のすぐ後にも、同じようにオロオロしていた外国人観光客の男性に、テキパキと対応していた。

 さて兼六園である。ポートのすぐそばが入口で便利。加賀藩の大名庭園を起源とし、日本三大庭園にも数えられる名園だ。筆者は小学校に入る前に親に連れられて来た経験があるはずなのだが、大して思い出には残らなかった認識だった。しかし前言撤回。これは凄い。兼六園を完全になめてました。

兼六園の風景

 何が凄いって、どこに立ってどう見ても、景色が計算され尽くされ、完成されているところ。目で見ても凄いが、カメラで切り取ってみると、その景色の無限の広がりを再確認できる。これぞ「庭」の真髄。素人が適当にシャッターを押しまくるだけでも、美しい風景写真が次々撮れてしまう。早足で歩き回りながらも、あまりに楽しくて写真を撮りまくってしまった。

兼六園の風景
兼六園の風景
兼六園の風景
兼六園の風景
兼六園の風景
兼六園の風景
兼六園の風景
兼六園の風景

金沢城

 兼六園だけでも半日は潰せそうだが、全体で半日観光なので、次を急ぐ。兼六園に隣接する金沢城へ。戦国時代末期に前田利家が入城し、加賀百万石の礎となった城だ。明治の廃藩置県以降は軍施設が置かれ、戦後は1995年まで金沢大学がキャンパスとして使用していた。大学の移転後は江戸期の建物などの復元工事が進められている。

兼六園わき、金沢城方面を望む位置にある茶店通り(江戸町通り)兼六園わき、金沢城方面を望む位置にある茶店通り(江戸町通り)
2010年に約130年ぶりに再建復元された河北門。見るからに新しくて少々変な感じ2010年に約130年ぶりに再建復元された河北門。見るからに新しくて少々変な感じ

 天守閣はあるのかな?と地図に本丸と書かれた場所に行ってみたが、そこは見事な雑木林。江戸時代、太平の世に入って、城の中枢は広くて低い位置の二の丸に移されたのだという。二の丸近辺は2014年にかけて復元整備工事の真っ最中。本格的に楽しめるようになるのは北陸新幹線開通以降か。

 木がうっそうと茂った本丸近辺などは、兼六園とはまた違った自然に触れ合える。のんびり散策を楽しめるスポットだ。

城内の櫓の位置から兼六園方向を望む。茶店通りも見える城内の櫓の位置から兼六園方向を望む。茶店通りも見える
本丸を歩く。18世紀の大火以降は完全に二の丸に建物が移されたようで、ほぼ単なる裏山と化している。無造作な自然もまた心地よい本丸を歩く。18世紀の大火以降は完全に二の丸に建物が移されたようで、ほぼ単なる裏山と化している。無造作な自然もまた心地よい
国指定重要文化財の三十間長屋国指定重要文化財の三十間長屋

21世紀美術館で現代アートを楽しむ

 城址を裏から抜けて、南に向かう。金沢のアートスポット「金沢21世紀美術館」だ。2004年開館。1900年代以降、中でも主に1980年代以降の作品を収蔵展示しているという、最先端の現代アート美術館だ。

 駆け足で展示を見たが、最先端とあって、分かるような分からないような。現代アートは単純な見た目だけではなく、体験型だったり、意味性をより取り入れた“頭で楽しむ”作品が多い。解説を見聞きしながら、じっくり楽しみたいところだ。

金沢21世紀美術館。屋外にもアート作品が並ぶ金沢21世紀美術館。屋外にもアート作品が並ぶ
21美(地元の人たちはこう呼ぶらしい)の裏にもポートが21美(地元の人たちはこう呼ぶらしい)の裏にもポートが

近江町市場へ

 美術館の裏にもポートがある。バイクに乗って、駅方面へと向かう。金沢の地形は割と平坦で走りやすい。「まちのり」エリア内でこれといった坂は、前出の兼六坂くらいではないだろうか。

 市中心部に位置する近江町市場は、商店や飲食店が所狭しと並ぶ。市民の台所としてだけではなく、観光名所としても知られており、加賀野菜や海産物などを求める観光客も多い。お昼も近いので、市場のポートにバイクを置いて腹ごしらえ。

 時間がやや押してきたので、回転寿司のお店に入った。

目の前を横切った尾山神社。時間の都合で中には行けず、残念目の前を横切った尾山神社。時間の都合で中には行けず、残念
近江町市場は金沢の台所だ。観光客も多い近江町市場は金沢の台所だ。観光客も多い
回転寿司をいただきました回転寿司をいただきました

シェアサイクルは市内観光にベストマッチ

金沢駅前へと戻る金沢駅前へと戻る

 電車の予定時間が近づいてきた。そろそろ市内観光もお開きとする。市場から駅までは5分程度で到着だ。最初のポートでバイクを返却し、駅の改札へと急いだ。

 筆者は今回初めてサイクルシェアリングのシステムを利用したが、実に便利であると感じた。バスは路線や時刻表に縛られるが、自転車であればポート間を好きな時に好きなルートで結ぶことができる。しかも毎回30分以内に返せば、わずか200円で丸1日利用可能で、バスやタクシーに比べて大きなメリットだ。

 また自転車ならではの一面として、好きな場所で立ち止まったり、空気や匂いなどを直接体感できるのも楽しい点だ。今回は比較的急ぎだったので“移動”に特化してしまったが、もう少し“サイクリング”として楽しむ乗り方も可能だ。もちろん天候の問題はあるが、雨雪が降ってさえいなければ、現時点でほぼベストな選択だと言えるだろう。他の観光地でも同様のシステムが普及してほしい。

 ちなみに「まちのり」は、ここのシステムを使っているようだ。

後記:やっぱり半日では無理でした

 それにしても、金沢の観光地としてのポテンシャルを見せ付けられた半日だった。駆け足でじっくり見られなかったばかりか、立ち寄り損ねた場所も多数残ってしまった。半日で回ろうなんて不届きな考えで来てゴメンナサイ。次に来た時は、最低でも2泊3日くらいかけて楽しみたいと思った。

(米山一輝)

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