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保険料の追加負担なしヘルメット着用中の死亡事故に100万円 au損保、自転車保険に国内初の「特約」

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au損保営業開発部開発推進グループ長の松本直樹さん(左)と戦略スタッフ部長補佐の佐藤涼介さん Photo: Kyoko GOTO au損保営業開発部開発推進グループ長の松本直樹さん(左)と戦略スタッフ部長補佐の佐藤涼介さん Photo: Kyoko GOTO

 au損害保険は1月17日、国内初となる「ヘルメット着用中死亡特別保険金補償特約」(ヘルメット特約)をセットにした自転車向け保険を発売した。自転車乗車中に死亡事故に遭った際、ヘルメットを着用していれば死亡保険金とは別に100万円を支払うもので、今までの自転車向け保険に保険料の追加負担なしでセットされる。東京都と締結した「自転車の安全利用の促進に関する協定」の一環として開発した商品で、本特約を通じてヘルメットの着用の意識を高め、自転車による重大事故の削減を目指す。

ヘルメット着用の意識高める保険

 今回、新たに開発した「ヘルメット特約」は、その名の通り自転車乗車中に不幸にも死亡事故に遭った場合、ヘルメットを着用していれば保険金とは別に100万円が支払われるというもの。

 対象契約は、au損保「自転車向け保険」各種とKDDI「auのほけん:au自転車向けほけん」各種、およびあさひオリジナル自転車保険「サイクルパートナー」で、これらのプランに保険料の追加負担なしで自動的にセットされる。特約適用は2月16日以降の補償開始からの契約が対象で、それ以前の加入者は契約更新時から適用される。

自転車死亡事故による主な損傷部位は「頭部」

自転車事故での損傷部位割合 出典: 公益財団法人 交通事故総合分析センター「交通事故分析レポートvol.97」自転車事故での損傷部位割合 出典: 公益財団法人 交通事故総合分析センター「交通事故分析レポートvol.97」

 交通事故総合分析センターのまとめによると、交通事故による死傷者全体に占める自転車事故の割合は15%と自動車事故に次いで2番目に多い(※1)。また、自転車死亡事故に占める頭部損傷の割合は64%と高い(※2)。

 こうしたヘルメットの未着用問題に警鐘を鳴らす動きも高まっており、着用を促す条例を制定する自治体も増えているが、一方で事故の現場では頭部損傷による死亡者のうちヘルメット着用者は全体のわずか1~2%程度。頭部を保護する自転車用ヘルメットの非着用によって、自転車の死亡事故が続いていると考えられる(※2)。

※1 警察庁交通局「平成27年における交通事故の発生状況」をもとに算出
※2 公益財団法人 交通事故総合分析センター「交通事故分析レポートvol.97」

au損保営業開発部の松本直樹さん Photo: Kyoko GOTOau損保営業開発部の松本直樹さん Photo: Kyoko GOTO

 au損保ではこれまで、自転車乗車中の事故による自身のケガや自転車加害事故に起因した損害賠償に対応した各種自転車向け保険(バイクル、バイクルベスト、バイクルエス)や、自転車関連イベントなどを通じ、自転車の安全・安心な環境づくりに取り組んできた。商品開発に携わった同社営業開発部の松本直樹さんは「保険を手掛ける企業としてヘルメットの着用促進をサポートする必要があると強く認識していた」と、今回の商品開発の背景を語る。

ヘルメット着用で死亡率は4分の1

au損保営業開発部の佐藤涼介さん Photo: Kyoko GOTO au損保営業開発部の佐藤涼介さん Photo: Kyoko GOTO

 ヘルメットの重要性について、同社営業開発部の佐藤涼介さんも、「脱いだ後の携帯性の悪さやファッションを損なうなどの理由でヘルメットをかぶらないという人は多いですが、事故に遭った経験がある人ほどヘルメットの重要性を認識している人は多い」と強調する。事実、落車をする場合は体で最も重い部位である頭部から落下するため、事故発生時にヘルメットを着用していた人からは「命拾いした」との声が多いという。

ヘルメット着用で死亡率低減 出典:公益財団法人 交通事故総合分析センター「交通事故分析レポートvol.97」ヘルメット着用で死亡率低減 出典:公益財団法人 交通事故総合分析センター「交通事故分析レポートvol.97」

 それを裏付けるような調査データがある。交通事故総合分析センターが2007年から5年間に渡り、実際の事故でヘルメットを着用していた場合としていなかった場合の頭部損傷による死者の割合を比較した結果、「着用の場合」では「非着用の場合」の4分の1にまで死亡率が低減していた。

 松本さんによると、ヘルメット特約はかつて自動車保険に存在した「シートベルト傷害保険」のような位置づけ。車を運転する時はもちろん、同乗する際もシートベルトを締めていれば事故に遭った際に保険金が支払われるというものだが、道路交通法が改正されシートベルトの着用が義務化されて以降はその姿を消しつつある。

 松本さんは「シートベルト着用の重要性が世の中に定着したいま、シートベルト保険は社会的役割を終えようとしています。それと同じようにこの『ヘルメット特約』もヘルメット着用を推進する役割を担うことになると考えています」と話している。

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