自転車男子ロードタイムトライアル「健常者に負けぬ実力を」リオ・パラリンピック銀・藤田征樹選手に聞く<下>

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 リオデジャネイロ・パラリンピックの自転車競技に出場し、男子ロードタイムトライアル(運動機能障害C3)で銀メダルを獲得した茨城県土浦市在住の藤田征樹選手(31)。19歳のときに事故で両足膝下を失ったが、不屈の精神で立ち上がった義足のアスリートだ。国内外の大会で活躍する藤田選手に、自転車競技に対する思いなどを聞くインタビューの後編です。(聞き手 産経新聞・海老原由紀)

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「かすみがうらエンデューロ」にゲストライダーとして出場した藤田征樹選手。合図とともにスタート地点から走り出す=10月8日、茨城県かすみがうら市(海老原由紀撮影)「かすみがうらエンデューロ」にゲストライダーとして出場した藤田征樹選手。合図とともにスタート地点から走り出す=10月8日、茨城県かすみがうら市(海老原由紀撮影)

魅力は「格好良さ」

 ――普段はどこを走っているのですか

 「自分の住んでいるところを拠点にして、いろいろなところをサイクリングしていますね。筑波山でも練習します。自転車を愛好する人と一緒に走ることもあります。『かすみがうらマラソン兼国際盲人マラソン』や『~レイクサイド・サイクルフェスタ~かすみがうらエンデューロ』などのイベントでも自転車に乗って協力させていただいています。県内のいろいろなところで応援してもらえるようになったなあ、と思います」

 ――茨城にはいつからいるのですか

 「日立建機(土浦工場)に入るにあたり土浦に引っ越してきて。それ以来ずっと、土浦に住んでいます。茨城は自然が豊かで、その地形は変化に富んでいます。霞ケ浦があったり、筑波山があったり」

2016年10月、土浦市の中川清市長(左)に銀メダル獲得の報告をした藤田征樹選手=2016年10月、土浦市役所(篠崎理撮影)2016年10月、土浦市の中川清市長(左)に銀メダル獲得の報告をした藤田征樹選手=2016年10月、土浦市役所(篠崎理撮影)

 ――自転車に本格的に乗るようになったきっかけは

 「中学、高校と陸上をやっていて、その前もスポーツには親しんでいました。東海大に入って機械工学を勉強する一方で、トライアスロンをしたり、自転車に乗ったりするようになりました。自転車に乗っている人が周りに意外とたくさんいて、自転車レースを見る機会もあって、格好いいなと思ったんです。それは、いい形をした自転車だったり、色とりどりのヘルメットだったり、すごいスピードで走っていく姿だったり」

 ――自転車競技の魅力は何ですか

 「繰り返しになりますが、ぱっと見て純粋に格好いいなと思える競技ということですね。スピード感や走る爽快感は、競技でなくても『楽しい』と皆さんに思ってもらえるのではないでしょうか。いろいろな楽しみ方が年齢、性別問わずできる。そういう魅力のあるスポーツです」

「どこまでできるのか」

 ――健常者のレースにも出場していますが、パラサイクリング(障害者による自転車競技)や障害者スポーツの振興のためですか

 「より強くなりたいというのが一番の狙いです。パラサイクリングというジャンルがある、工夫をすれば自転車に乗れる、車いすになっても自転車に携われる、楽しめる。そういうことをいろいろな人に知ってもらい、波及していけばよいなと思っています。自転車が好きな人たちに応援してもらいたい気持ちもあります」

 ――今後の目標はなんですか

 「ずっと考えていることは、健常者と比べて強いと思ってもらえる選手になることです。健常者の中にいても『あいつ、強いね』と言ってもらえるような。健常者にも負けない実力をつけたいです。上を見るときりがないですね。自分がどこまでできるのかが、モチベーションになっています。ここまでいけば満足する、というのはないです」

産経新聞・茨城版より)

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