台湾のサイクリストに会いに行こう!<1>「坂バカ」の聖地・台湾上陸へ 日向涼子さんが臨む強烈な“ファンライド”

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 「坂バカにとって台湾は憧れの地」─自らそう語る日向涼子さんが11月上旬、サイクルウェアブランドの「カペルミュール」が企画した「台湾ファンライド」に臨みました。世界最難関のヒルクライムレース「太魯閣(たろこ)国際ヒルクライム」で有名な台湾は、「坂バカの“はしくれ”としていつかは走る日が来るだろう」と思っていたそうですが、その機会は突然訪れ、しかも提示されたコースは総距離130km、獲得標高4000m超という「ファンライド」をはるかに超えるレベル。「最近は練習不足で…」という日向さんが、自身初の台湾レポートを3回に分けてお届けします。まずは期待と不安が入り混じる上陸“前夜”から…。
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カペルミュール主催の「台湾ファンライド」で台湾のファンに囲まれる日向涼子さん ©WAVEONEカペルミュール主催の「台湾ファンライド」で台湾のファンに囲まれる日向涼子さん ©WAVEONE

今の私に走り切れるのだろうか

“あの”「太魯閣国際ヒルクライム」の舞台。いつかは行かねばと思っていた台湾…“あの”「太魯閣国際ヒルクライム」の舞台。いつかは行かねばと思っていた台湾…

 「カペルミュール」の担当者から「台湾のカペルミュールファンと一緒に走りませんか?」とお声掛けいただき、すぐに頭をよぎったのは海抜ゼロから標高3275.4mまで上り続ける太魯閣ヒルクライム。「ついに、この時が…」となぜか覚悟を決めようとする私ですが、残念ながら(?)走るコースは太魯閣ではありませんでした。

 それでも、提示されたコースは距離130kmほどで累積獲得標高4000m超という高低図を見るだけでめまいがしそうな超難関コース。昨年、ツール・ド・フランスの一区間を走るイベント「エタップ・デュ・ツール」を走りましたが、その時と同じくらいの獲得標高です。いや、距離が短い分、今回の方がより勾配がきついかもしれません…。

今回の台湾イベント限定のジャージをデザインする日向涼子さん(ウエイブワンのオフィスにて) ©WAVEONE今回の台湾イベント限定のジャージをデザインする日向涼子さん(ウエイブワンのオフィスにて) ©WAVEONE

 今年春に初めて刊行した書籍がありがたいことに評判がよく、最近はモデルや自転車関連の仕事以外に、講演や執筆の依頼をいただいていますが、その分トレーニングの時間を確保することも難しくなってきました。難易度が高いイベントに参加する場合、1年ほど前、遅くとも半年以上前から予定を立て、調整していきますが、今回のイベントまで残された期間はわずか2カ月。今の私にはヒルクライムの力だけでなく、距離を走り切るスタミナがあるようには思えませんでした。

 「果たして今の私に走り切れるのだろうか」

 プライベートで参加する場合には自己判断で途中棄権をしても構わないでしょうが、今回は仕事。しかも台湾の方々と一緒に走る機会など、なかなかありません。走って早々にリタイヤなんて、彼らを失望させることだけは避けなくては…。即断することが出来ず、その日は返事を待ってもらうことにしました。

台湾のサイクリストと走りたい

デザインを描く手にも力が入る。台湾といえば…やっぱり山? ©WAVEONEデザインを描く手にも力が入る。台湾といえば…やっぱり山? ©WAVEONE

 しかし時間が経つにつれ、「これは行くべきだ」と使命感に似た気持ちが湧き上がってきました。みんなをあっと言わせるような、大きなチャレンジをしたいからではなく、台湾のサイクリストたちと共に走りたいという気持ちが強くなっていったのです。

 台湾は親日家が多いことで有名ですが、それはサイクリングにも現れています。日本のサイクリングイベントでは、台湾からの参加者から声をかけられることが少なくありません。彼らは雑誌やウェブ媒体など、日本の自転車メディアをよく見ているのです。

完成したジャージがこちら。準備も万端! ©WAVEONE完成したジャージがこちら。準備も万端! ©WAVEONE

 私が毎年6月にチャレンジをしている「Mt.富士ヒルクライム」は台湾でも人気のレースなので、それがきっかけで私を知ってくれた人もいれば、昨年の「エタップ・デュ・ツール」を完走した時から一目置いてくれる人もいます。今年参加したイタリアのグランフォンド「ラ・ピナ サイクリングマラソン」では、走っている最中に声をかけられました。

 プロレーサーではない私を認識してくれているだけでありがたいな。よし、やっぱり台湾のサイクリストに会いに行こう!

「なんとかなるさ」

 大きな挑戦が目の前にあらわれた時、結局は「楽天家の私」が勝ってしまうのでした。

 ただ、何回手帳を見直しても外でロングライドの練習をする時間は確保出来そうにありません。筋トレやローラー台トレーニングをすることで募る不安を押さえつけ、ついに台湾へ飛び立つ日を迎えたのです。 

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ウエイブワン カペルミュール 台湾 日向涼子

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