開会式で内間康平が宣誓地元グルメに一輪車競技大会…熱気あふれるツール・ド・おきなわ会場
ツール・ド・おきなわのスタート・ゴール地点となる沖縄県名護市役所周辺では11月12日、サイクリングイベント開催と並んで沖縄県内の小学生らが一輪車の技能を競う一輪車競技大会などが開かれたほか、ご当地グルメやオリジナルグッズを扱う出店に長い行列ができるなどサイクリストの祭典の盛り上がりに花を添えた。
優勝でうれし泣き
県内唯一の一輪車競技大会として親しまれる「ツール・ド・おきなわ2016 一輪車競技大会」は今回で24回目の開催。夏を思わせる青空の下、会場となった市民会館駐車場では、270人の児童らが日ごろの練習の成果を出し合った。
開会式であいさつに立った名護市教育委員会の座間味法子教育長は「自分を信じて、全力を尽くして練習の成果を存分に発揮してほしい」とエールを送った。続いて、大勢の観客が見守る中、80mスプリント、50mスラローム、400mリレー、演技の各部門で競技が行われ、参加した児童らは元気いっぱいペダルを踏んだ。


80mスプリント低学年女子の部で優勝した学童クラブ「日翔しまし校」の知念紗羅さん(8)はゴール後、チームメイトに祝福されてうれし泣き。「優勝できるとは思わなかった。緊張したけどうれしいです」と喜びをかみしめていた。
「おばあの味」が大人気

ツール・ド・おきなわ開催にあわせ、名護市21世紀の森体育館前には飲食やグッズ販売の店舗のほか、無料のメカニックサービスも設けられ、サイクリング参加者や翌日のレースの申し込みに訪れた参加者らの人気を呼んでいた。
地元の特産品を集めた「やんばるすぐりむん共同販売店」にはご当地グルメを求める参加者が数多く詰めかけた。道の駅「今帰仁の駅」から出店した鈴木江美子さん(57)のグループはサーターアンダギーや沖縄炊き込みご飯「ジューシー」など「おばあの味」が評判に。「『昨年食べておいしかったからまた来た』と言ってくれるお客さんもいてうれしい限り。スタッフはみんな家族総出でコースの掃除をしたりして応援している。選手たちの皆さんには楽しんで走ってほしいです」と話した。


物販の出展も盛況で、オリジナルグッズ販売店ではジャージやTシャツ、ボトルといった品物を求めて多くの参加者らが訪れた。スタッフによると、売れ筋は大会のオリジナルジャージ。ハイビスカスやシーサーを描いた水彩調のデザインで人気を呼んでいるという。
メカニックサービスを提供したのはシマノやジャイアントといったメーカー5社と地元の自転車専門店「沖縄輪業」。航空機などで愛車を輪行したのち、レースなどに備えて細かい調整を求めるサイクリストらが列を作った。沖縄輪業の森豊さんは「今朝は5時にオープンして対応しました。明日も大勢の方がいらっしゃるでしょう。参加者の方は早めにバイクの点検を済ませて、レースを楽しんでほしい」と語った。
「十分に楽しむ」内間康平が宣誓

また、夕方には翌日のレースに向け開会式が行われ、男子チャンピオンレースに出場する16チームの選手や関係者が一堂に会した。あいさつに立った大会会長の稲嶺進名護市長は4700人を超えるサイクリストらの参加に感謝を示し、「最高のパフォーマンスを見せてください」とエールを送った。また、チャンピオンレース出場選手を代表してリオ五輪日本代表の内間康平(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)が選手宣誓。「今までの練習の成果を十分に発揮し、それをアタックに変えて、そして十分に楽しむことを誓います」と活躍を誓った。


【訂正】一輪車競技大会優勝者の「沙羅さん」は正しくは「紗羅さん」でした。訂正してお詫びします。