サイクルモードで来日“鉄人”アダム・ハンセンにインタビュー 理論派が語るリドレーバイクの性能

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 2011年のブエルタ・ア・エスパーニャから、出場するジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス全てで完走を果たし、日本で“鉄人”の愛称で知られるアダム・ハンセン(ロット・ソウダル)がサイクルモード2016に合わせて来日した。独自の理論で活躍するハンセンにインタビューを行い、機材やレースで重要視するポイントを聞いた。

ヘリウムSLXを持ち、軽さをアピールするハンセン Photo: Naoi HIRASAWAヘリウムSLXを持ち、軽さをアピールするハンセン Photo: Naoi HIRASAWA

注目される走りと機材

 ハンセンは5シーズンに渡り、3大グランツールに出場し、全てのレースで完走を果たしている。また、走り切るだけでなく、チーム内での重要な仕事をこなしつつ、過去2回のステージ優勝経験を持つ。仕事ぶりだけでなく、ハンセンが使用する機材は常に注目を浴びる。身長と肩幅に対して極端に狭いハンドルを使用したり、カーボンがむき出しになったオリジナルシューズを使用するなど話題に事欠かない。インタビューを行うと、スマートな考えを持つ所以も伺い知ることができた。

――自転車選手になる前のキャリアを教えてください

「リドレーは常にベストな選択肢を与えてくれる。私はヘリウムSLをチョイスしている」と好みを明かすハンセン Photo: Naoi HIRASAWA「リドレーは常にベストな選択肢を与えてくれる。私はヘリウムSLをチョイスしている」と好みを明かすハンセン Photo: Naoi HIRASAWA

ハンセン:選手になる前はソフトプログラマーでした。銀行が顧客に貸付を行う際、不動産を査定し、信用情報を鑑みたうえで貸付可能な金額を見積もるソフトを作っていました。

――個性的なシューズや、ハンドル幅などが日本でも注目されています。今後は何に取り組みますか?

ハンセン:前職と同じく、“何がベストか”を追求し、日々考えています。シューズはさらに軽く、剛性を上げ、いかにフィットするかに焦点をあてて開発を進めています。ウェアブランドも持っているのですが、エアロダイナミクスに特化したスキンスーツの開発も重要視しています。ポジションに対しても常に新しいチャレンジを行っていきたいですね。

「ヘリウムSLは硬くて軽いオールランドバイク」

――モノやポジションに対する優れたセンサーをお持ちだと思うのですが、リドレーのバイクについて印象を教えてください

ハンセン:リドレーは約5年ほど使用していますが、常にベストなものを作り続ける姿勢は素晴らしいと思います。私はヘリウムSLを普段使っています。軽く、硬いことが最大の理由です。山岳コースではもちろん、平坦コースでも武器になります。剛性を全く犠牲にせず、軽さを実現できています。十分な軽さがあるので、チタンクイックや軽いボルトなど、特別にパーツを用意する必要が無いのでアマチュアライダーにもおすすめです。

リドレーの2017年モデル「ヘリウムSLX」 Photo: Shusaku MATSUOリドレーの2017年モデル「ヘリウムSLX」 Photo: Shusaku MATSUO

 同じくトップモデルのノアSLももちろん硬くてナイスです。チームメートのトニー・ギャロパン(フランス)はヒルクライムステージでもノアを使用しています。しかし、私はさらに軽いヘリウムSLが好きですね。アンドレ・グライペル(ドイツ)も使用し、スプリントステージで勝利したこともありました。剛性も十分です。選手が選択できるバイクが揃っているリドレーの印象はとても良いです。新作のヘリウムSLXはまだ乗ったことないですが、楽しみなのは言うまでもありません。

ワイヤーケーブルの取り回しを見直し、スムーズなラインをとる Photo: Shusaku MATSUOワイヤーケーブルの取り回しを見直し、スムーズなラインをとる Photo: Shusaku MATSUO
ストレートフォークで、より機敏な反応を可能にした Photo: Shusaku MATSUOストレートフォークで、より機敏な反応を可能にした Photo: Shusaku MATSUO

――過酷なグランツールを完走し続ける“コツ”を教えてください

 ハンセン:私は非常にラッキーなチーム環境に身を置いています。普通のライダーはレースとレースの間が狭く、十分に休養が撮れない場合があります。しかし、私の場合、例えばジロが終わると4週間の休みを取り、家に帰ります。そしてゆっくりとトレーニングを行い、次のレースはツールです。
 そしてツールが終わると再び4週間休み、ブエルタに望みます。ホテル暮らしが嫌いなので、家に戻り、体と頭をリフレッシュすることでしっかりとした休養を取ることができるのです。毎回、フルリカバリーしてレースに臨むことで、仕事をこなすことが可能になります。

「グランツールを完走し続けるには頭と体をリフレッシュする休養が必要」と話すハンセン。他の選手と違ったスケジュールでシーズンを過ごすという Photo: Naoi HIRASAWA「グランツールを完走し続けるには頭と体をリフレッシュする休養が必要」と話すハンセン。他の選手と違ったスケジュールでシーズンを過ごすという Photo: Naoi HIRASAWA

 ハンセンは静かに、淡々と質問に答えた。彼が話す言葉は知的でスマートな人柄を感じさせるものだった。今後もハンセンがセルフプロデュースする製品や走り、また、バイクに対する的確な評価から目がはなせない。

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