モデルの田中セシルさんが愛媛温泉ライドを堪能<2>しまなみ海道から初体験70km、最後は美人の湯「鈍川温泉」までプチ・ヒルクライム

by 澤野健太 / Kenta SAWANO
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 日本一の「しまなみ海道」と日本最古の「道後温泉」を有する愛媛県は、このほど“湯めぐりサイクル”を新提案するウェブサイト「ゆックル」を作成。そのコースを是非体験してみようと、モデルやダンサーとして活躍する自転車ビギナー女子、田中セシルさんが、地元愛媛の自転車好き女子ユニット「ノッてる!ガールズEHIME」の二期生、渡邉愛羅さんのアテンドで、東京から今治、しまなみ海道、松山の「湯めぐりサイクリング」を堪能する2泊3日の企画。2日目は「ゆめしま海道」の上島町・弓削島を出発し、しまなみ海道を南下して今治へ戻り、美人の湯「鈍川温泉」を楽しむまでをお届けします。

←<1日目から続く>今治から、のんびり「ゆめしま海道」へ

美肌の湯としても有名な鈍川温泉「美賀登」の屋内風呂で疲れをいやす、田中セシルさん(左)と渡邉愛羅さん Photo: Kenta SAWANO美肌の湯としても有名な鈍川温泉「美賀登」の屋内風呂で疲れをいやす、田中セシルさん(左)と渡邉愛羅さん Photo: Kenta SAWANO

2日目:弓削島➔因島➔しまなみ海道➔今治➔鈍川温泉

生名島の立石港からフェリーで移動し、因島の土生港で下りる2人 Photo: Kenta SAWANO生名島の立石港からフェリーで移動し、因島の土生港で下りる2人 Photo: Kenta SAWANO

 1日目に愛媛県上島町の弓削島に渡り、温泉を楽しんだセシルさんと愛羅さん。この旅で一番長い約70kmを走る2日目は午前6時30分にホテルを出発した。フェリーで広島県の因島に渡り、しまなみ海道に沿って島々を南下し、今治まで戻るコースだ。セシルさんにとっても未体験の長距離だ。まずは、ホテルで朝食をとらずに因島に渡ってコーヒーを飲もうということに。生名島の立石港から因島の土生港まではわずか約800m、通勤、通学で乗船する人々を横目にフェリーに乗り込み、約10分で対岸へ渡った。

 造船所で働く人たちの自転車の流れとは逆に、港から続く昭和レトロ感満載の旧道を走って海沿いに出る。広島県福山市に本拠地を置くコーヒー店「十三軒茶屋因島店」でお待ちかねの朝食。コーヒーとサンドイッチでたっぷりとエネルギー補給。生口橋を渡ると、生口島の北側のブルーライン沿いに走り始め、この旅行最長のサイクリングが始まった……と思ったら、約8kmで2人は瀬戸田の地元グルメに吸い寄せられて停まってしまった。

因島に渡って朝食。十三軒茶屋因島店でハニーラテを飲んで暖まった Photo: Kenta SAWANO因島に渡って朝食。十三軒茶屋因島店でハニーラテを飲んで暖まった Photo: Kenta SAWANO
朝食後に玉木商店でローストチキンにかぶりつく渡邉愛羅さん Photo: Kenta SAWANO朝食後に玉木商店でローストチキンにかぶりつく渡邉愛羅さん Photo: Kenta SAWANO

 秘伝のタレを受け継いで作っている「玉木商店のローストチキン」、「岡哲商店のコロッケ」にかぶりついたセシルさんは「朝のサンドイッチとは別腹です」とばかりにぺろりと平らげた。「私は無理です」と言っていた愛羅さんも、美味しそうに食べるセシルさんを見て「やっぱり一口ください……」。1本のローストチキンに仲良くかぶりつき合う姿は姉妹のようだった。

生口島の瀬戸田町には自転車カフェ「汐待亭」など趣のある街並みが続く Photo: Kenta SAWANO生口島の瀬戸田町には自転車カフェ「汐待亭」など趣のある街並みが続く Photo: Kenta SAWANO

 多々羅大橋を渡ると、道の駅「多々羅しまなみ公園」にある、人気の「サイクリストの聖地碑」の前で2人並んで記念撮影。普通の写真では飽き足らず、2人は40cmほどの穴から顔を出したかと思うと、セシルさんは新体操の経験を生かした柔軟性で「多々羅大橋の柱と同じくらいの角度に足を上げてみます」と得意のポーズを決めてみせた。

道の駅「多々羅しまなみ公園」の「サイクリストの聖地碑」は記念撮影したいポイントの一つ Photo: Kenta SAWANO道の駅「多々羅しまなみ公園」の「サイクリストの聖地碑」は記念撮影したいポイントの一つ Photo: Kenta SAWANO
田中セシルさんは体の軟らかさを生かし、多々羅大橋の柱と平行に左足を上げるポーズ Photo: Kenta SAWANO田中セシルさんは体の軟らかさを生かし、多々羅大橋の柱と平行に左足を上げるポーズ Photo: Kenta SAWANO

 絶景ポイントや橋を通り過ぎるたびに記念写真を撮っていた2人だが、この日、4つ目の島「伯方島」でランチを予約していたお好み焼き店「たんぽぽ」へ立ち寄った。肉、イカ、タコなどが入った広島風お好み焼きスペシャルと通常の「関西風お好み焼き」を頼んだ2人は「タコがおいしい!」と歓声をあげた。それもそのはず、店員さんによると、タコは近所の漁師さんが直接持って来てくれるのだという。「目の前でおいしく店員さんに焼いてもらえるのもいいですね」とセシルさんはお気に入りの様子だった。

伯方島の「たんぽぽ」では店員さんが目の前で作ったお好み焼きを食べられる Photo: Kenta SAWANO伯方島の「たんぽぽ」では店員さんが目の前で作ったお好み焼きを食べられる Photo: Kenta SAWANO
「たんぽぽ」は愛媛県にあるが、「広島風スペシャル」を注文。3枚載せると鉄板からはみ出るほどだった Photo: Kenta SAWANO「たんぽぽ」は愛媛県にあるが、「広島風スペシャル」を注文。3枚載せると鉄板からはみ出るほどだった Photo: Kenta SAWANO
大島の「よしうみバラ公園」では春と秋にバラが楽しめる Photo: Kenta SAWANO大島の「よしうみバラ公園」では春と秋にバラが楽しめる Photo: Kenta SAWANO
大島のパン屋「ペイザン」では天然酵母を使ったパンやベーグルをフランスの山小屋のような店内で食べることができる Photo: Kenta SAWANO大島のパン屋「ペイザン」では天然酵母を使ったパンやベーグルをフランスの山小屋のような店内で食べることができる Photo: Kenta SAWANO
来島海峡の潮流に見入る。この日は潮の流れが大きくなかったが、それでも川のようだった Photo: Kenta SAWANO来島海峡の潮流に見入る。この日は潮の流れが大きくなかったが、それでも川のようだった Photo: Kenta SAWANO

 約40kmほど走ると、残る大きな島は「大島」だけになった。基礎体力のある2人は全く疲れも見せず、日が傾いてきた大島の西側の海岸線沿いを仲良く走った。今治市街から一番近い島で愛羅さんも「中心街からサイクリングに来やすくて人気のサイクリングスポットです」と2つのスポットを紹介してくれた。

 1つは春と秋に2回、3500株のバラが楽しめる「よしうみバラ公園」。そしてもうひとつが天然酵母を使ったパンが人気のベーカリー「ペイザン」だ。ペイザンは道路から奥に入った山腹にあり、少し見つけにくいが、自転車用に大きなバイクラックも完備。ヨーロッパの片田舎に来たようなカフェスペースもあるため、サイクリストの補給ポイントにもなっているという。

日が沈みはじめ三連吊り橋の来島海峡大橋を眺めながらストレッチ。今治市街まであと少しだ Photo: Kenta SAWANO日が沈みはじめ三連吊り橋の来島海峡大橋を眺めながらストレッチ。今治市街まであと少しだ Photo: Kenta SAWANO

 2人はベーグルとハーブティーを味わってお腹を満たし、一気に今治市内を目指した。全長約4kmで世界初の3連吊り橋の「来島海峡大橋」を渡ると、今治駅までは約5km。再びジャイアントストア今治に立ち寄り、洗濯物などをロッカーに入れ、預けていた着替えと入れ替え、2泊目の宿、鈍川温泉の宿「美加登(みかど)」に向かった。

目的地の鈍川温泉に向かって坂は少しずつ急になってくる Photo: Kenta SAWANO目的地の鈍川温泉に向かって坂は少しずつ急になってくる Photo: Kenta SAWANO

 今治駅から鈍川温泉までは約13km。距離は短いが後半が上り坂が多い。宿の前は四国が誇るヒルクライムイベント「ツール・ド・玉川」のコースになっているほど。稲刈りの終わった田んぼを横に見ながら少しずつ坂は急になっていく。鈍川の温泉街に入ると、坂はさらに急になっていった。それでも無事到着した2人は「長かった~。でも楽しかった~」と充実感あふれる表情を見せていた。

鈍川温泉の宿「美賀登」では玄関の横にバイクラックが設置され、大きな扉でがっちり守られる仕組みになっている Photo: Kenta SAWANO鈍川温泉の宿「美賀登」では玄関の横にバイクラックが設置され、大きな扉でがっちり守られる仕組みになっている Photo: Kenta SAWANO
2泊目の宿「美賀登」は昭和の雰囲気を残したまま、隅々まで手がかけられた宿だった Photo: Kenta SAWANO2泊目の宿「美賀登」は昭和の雰囲気を残したまま、隅々まで手がかけられた宿だった Photo: Kenta SAWANO

 宿の美賀登は昔ながら雰囲気を持ち、若女将の菅波祐子さんのきめの細かい配慮が感じられる宿。自転車は玄関横のバイクラックに止められる上、夜間は菅波宏一社長が自ら作った大きな木製のドアが締められ、駐輪スペースは厳重にガードされる。

自己最長の距離をサイクリングした田中セシルさん(左)は鈍川温泉の美人の湯に「疲れもとれますね Photo: Kenta SAWANO自己最長の距離をサイクリングした田中セシルさん(左)は鈍川温泉の美人の湯に「疲れもとれますね Photo: Kenta SAWANO

 チェックインを済ませた2人は早速、鈍川温泉が誇る「美人の湯」に向かった。地下の脱衣所を出ると、さらに階段を下る。すると目の前には渓流沿いの雰囲気のある内風呂が広がった。ラドン含有量が高いアルカリ性単純泉に入った2人は「お湯の肌触りが良くて気持ちいい」とその効果にも期待していた。セシルさんは「きょうはアップダウンがあったけど、この温泉で疲れもとれそう」。愛羅さんも「前より少しは美人になったかな?」。二人ともすべすべした肌を触り、お湯を気に入った様子だった。

鈍川温泉「美賀登」の名物料理「猪豚とキジの双味鍋」でエネルギーを補給 Photo: Kenta SAWANO鈍川温泉「美賀登」の名物料理「猪豚とキジの双味鍋」でエネルギーを補給 Photo: Kenta SAWANO
若女将の菅波祐子さんに双味鍋を作ってもらう Photo: Kenta SAWANO若女将の菅波祐子さんに双味鍋を作ってもらう Photo: Kenta SAWANO
「お布団もいいですね」。2日目は和室でゆっくり休みました Photo: Kenta SAWANO「お布団もいいですね」。2日目は和室でゆっくり休みました Photo: Kenta SAWANO

 温泉から上がると、食の名物、猪豚とキジの2種類の肉を2種類の出汁で味わう「双味鍋(ふたみなべ)」に舌鼓を打った。鮎の塩焼きや山菜料理などかなりの量だったが、2人は完食。「たくさん走っただけに夕食もおいしくいただきました」と愛羅さんも大満足だった。

 1日目のリゾート感あふれるフェスパとは違った趣のある和室に戻った2人はふかふかの布団の上で充実したサイクリングについて、いつまでもおしゃべりしていた。

鈍川温泉「美賀登」

【今回利用プラン】2種類の地元名物鍋(鈍川名物いのぶた鍋・鬼北町キジ鍋)を食す「双味鍋プラン」
【料金】1泊2食付で1部屋29,160円(1名14,580円)
【部屋】渓流を見渡す 客室(洗浄トイレ付和室)
【住所】愛媛県今治市玉川町鈍川庚773-1
【電話】0898-55-2360

お好み焼き「たんぽぽ」

【住所】愛媛県今治市伯方町有津甲2325
【電話】0897-72-1908
【営業時間】11:00~19:30
【定休日】日曜日

Paysan(ペイザン)

【住所】愛媛県今治市吉海町本庄477
【電話】0897-84-4016
【営業時間】11:00~17:00
【営業日】毎週金~日曜日(土曜日は喫茶のみ)

田中セシル 田中セシル(たなか・せしる)

モデル・ダンサー・振付師。元新体操選手でウォーキング&ボディメイキングトレーナー。渡辺麻友(AKB48)や橋本環奈のバックダンサー、Rev.from DVL/東京パフォーマンスドール/相沢まきなどの振付も手掛ける。平均身長172cm、平均股下82cmのモデルダンスチーム「SpininGReen」(スピニングリーン)のリーダーとしてダンス×ファッション×テクノロジーを融合させた新しいエンターテイメントの創造に挑戦中。オフィシャルブログ「Dance! Step! Jump!

渡邉愛羅 渡邉愛羅(わたなべ・あいら)

ノッてる!ガールズEHIME2期生、今治出身、身長167cm。自転車以外の趣味は陸上、水泳、テニス。今治オススメポイントは亀老山から見る景色。オススメカフェは「コーヒースタンド ターミナル01」座右の銘は「Life is like riding a bicycle. To keep your balance you must keep moving.」。「ノッてる!ガールズEHIME公式Facebook

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グルメ・旅(女性向け) サイクルツーリズム しまなみ海道 ロングライド 愛媛県

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