区間優勝のモアゼミが総合首位に阿曽圭佑が山岳コースで8位ゴール キナンが出場のジェラジャ・マレーシア第2ステージ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 UCI(国際自転車競技連合)アジアツアー2.2クラスのステージレース「ジェラジャ・マレーシア 2016」(Jelajah Malaysia 2016)に参戦中のキナンサイクリングチームは10月19日、113.4kmの第2ステージに臨み、厳しい山岳コースを前方の集団で走った阿曽圭佑が8位でフィニッシュ。総合順位を上げ、残る3ステージに望みをつないでいる。

ステージ8位でゴールする阿曽圭佑 Photo: Syunsuke FUKUMITSUステージ8位でゴールする阿曽圭佑 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

キャメロンハイランドの上りが登場

サイン台に並んだ4選手。左から中西健児、中西重智、阿曽圭佑、野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSUサイン台に並んだ4選手。左から中西健児、中西重智、阿曽圭佑、野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 例年、平坦コースが中心のこの大会だが、今年は山岳ステージが組み込まれた。この日のフィニッシュ地、キャメロンハイランドは、毎年春に行われるアジア最大のステージレース「ツール・ド・ランカウイ」でもおなじみ。過去数多くのドラマが生まれたこの山が、今年のジェラジャ・マレーシアのクイーンステージとして設定された。

 キナンサイクリングチームは、前日の第1ステージで野中竜馬がステージ6位と上々のスタート。総合でも6位につけ、上位をうかがうポジションではあるが、より可能性の高いポイント賞にフォーカスした。また、阿曽、中西重智、中西健児には、第2ステージの序盤に集中する3つのスプリントポイントで野中を前方に送り出しつつ、中盤から続く山岳でしっかりと走ることが求められた。

スタート前に選手のケアを行う藤間雅己マッサー Photo: Syunsuke FUKUMITSUスタート前に選手のケアを行う藤間雅己マッサー Photo: Syunsuke FUKUMITSU
バイクのディレーラー調整を行う南野求メカニック Photo: Syunsuke FUKUMITSUバイクのディレーラー調整を行う南野求メカニック Photo: Syunsuke FUKUMITSU
スタートラインに並んだ中西重智 Photo: Syunsuke FUKUMITSUスタートラインに並んだ中西重智 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
スタート前にアスリチューンで補給する中西健児 Photo: Syunsuke FUKUMITSUスタート前にアスリチューンで補給する中西健児 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
アクチュアルスタートの瞬間。阿曽圭佑が集団前方に見える Photo: Syunsuke FUKUMITSUアクチュアルスタートの瞬間。阿曽圭佑が集団前方に見える Photo: Syunsuke FUKUMITSU

阿曽が山岳で果敢な走り

第2スプリントポイントを3位通過した野中竜馬(左から3人目) Photo: Syunsuke FUKUMITSU第2スプリントポイントを3位通過した野中竜馬(左から3人目) Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 そして迎えたスタート。やはりポイント狙いの選手が集中し、いずれのスプリントポイントも大激戦になった。野中は25.5km地点に設けられたこの日2つ目のスプリントポイントで3位通過し、2点を追加した。

 中盤からは、前日の勝者でリーダージャージを着用するラヒーム・エマミ(イラン)擁するピシュガマン・ジャイアントチームが集団をコントロール。ライバルチームに動く隙を与えない。そして山岳地帯へ入ると、ピシュガマン勢が先行を開始しメイン集団は徐々に崩壊していった。

山岳地帯を走るプロトン Photo: Syunsuke FUKUMITSU山岳地帯を走るプロトン Photo: Syunsuke FUKUMITSU
集団内で山岳を上る野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU集団内で山岳を上る野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
山岳区間を走る中西健児 Photo: Syunsuke FUKUMITSU山岳区間を走る中西健児 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
山岳区間を走る中西重智 Photo: Syunsuke FUKUMITSU山岳区間を走る中西重智 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 上りではピシュガマン勢3人がまず先行。総合7位でスタートしたアルヴィン・モアゼミ(イラン)を中心に先を急ぐが、総合リーダーのエマミは後方に待機となる。ここで阿曽が追撃を開始し、同調したエマミらとともに前を目指した。

集団前方で山岳を走る阿曽圭佑(右から3人目)。その左には中西健児の姿も見える Photo: Syunsuke FUKUMITSU集団前方で山岳を走る阿曽圭佑(右から3人目)。その左には中西健児の姿も見える Photo: Syunsuke FUKUMITSU
追走集団でペースアップを図る阿曽圭佑 Photo: Syunsuke FUKUMITSU追走集団でペースアップを図る阿曽圭佑 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

モアゼミらが逃げ切り

 85.3km地点に設けられた1つ目の山岳をピシュガマン勢3人が先頭で通過後、1人おいて阿曽らのグループが追走。前を追うべくペースアップを図る。

 約10km下り、いよいよキャメロンハイランドへの最後の上りへ突入する。ここでも先頭3人が好ペースを維持し、後続との差を開いていく。結局、ピシュガマン勢は形勢を崩すことなくそのままフィニッシュへと到達。最後は、総合上位のモアゼミが1位となった。

トップでフィニッシュへやってきた3選手。アルヴィン・モアゼミ(中央)が優勝 Photo: Syunsuke FUKUMITSUトップでフィニッシュへやってきた3選手。アルヴィン・モアゼミ(中央)が優勝 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 このステージで最後に上る2つ目の山岳を越えると、約2km下った後、フィニッシュへは1kmほど上り基調となる。ここで追走集団が割れ、阿曽は8位でのフィニッシュ。トップからは5分47秒差だった。

阿曽が総合ジャンプアップ

26位でフィニッシュする中西健児 Photo: Syunsuke FUKUMITSU26位でフィニッシュする中西健児 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 これにより、リーダージャージはチーム内移動となり、モアゼミの手に渡った。阿曽は8つ順位を上げ総合13位。トップとの差は11分49秒だが、UCIポイント圏内の10位とは1分51秒差と、上位入りが見えるところまできている。

 キナン勢はその他3選手も無事にフィニッシュ。中西健児が26位、中西重智が42位、野中竜馬が71位で第2ステージを終えた。

 20日に行われる第3ステージは、グア・ムサン(GUA MUSANG)からパシール・プティ(PASIR PUTEH)までの169.1kmで争われる。ここから3日間は平坦ステージとなるため、総合争いと合わせてステージ優勝の行方にも注目が集まる。

42位でフィニッシュする中西重智 Photo: Syunsuke FUKUMITSU42位でフィニッシュする中西重智 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
71位でフィニッシュする野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU71位でフィニッシュする野中竜馬 Photo: Syunsuke FUKUMITSU
思い思いにレースを振り返る選手たち Photo: Syunsuke FUKUMITSU思い思いにレースを振り返る選手たち Photo: Syunsuke FUKUMITSU

●石田哲也監督のコメント
野中でのポイント賞ジャージを狙っていたが、ライバルが多く上手くはいかなかった。その後の展開は、阿曽がしっかりと前を目指して走ったことで、8位という結果につなげられた。また、中西重智、中西健児もポイントでよく動けている。中西健児は重要な逃げに反応できており、力の差が出たとはいえ展開を見定めて動ける点にセンスを感じる。明日以降も選手たちの体調を見ながらステージを狙っていくことになるだろう。

チームカーへと下がって石田哲也監督からの指示を受ける中西健児 Photo: Syunsuke FUKUMITSUチームカーへと下がって石田哲也監督からの指示を受ける中西健児 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

●阿曽圭佑のコメント
上りで逃げが決まろうかというところで焦らず、エマミ選手などを見ながらタイミングを計って、集団が落ち着いたところでブリッジをかけた。何とか前には追いついたものの、自分から仕掛けていたこともあって、最後は脚にきてしまった。トライをして、アシストしてくれるみんなのためにもよい成績を残したかっただけに、この順位は悔しい。

ジェラジャ・マレーシア第2ステージ結果(113.4km)
1 アルヴィン・モアゼミ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム) 3時間12分6秒
2 レザ・ホッセイニ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム) +0秒
3 アミール・コラドウズ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム)
4 マルセロ・フェリペ(フィリピン、セブンイレブン・サヴァRVPフィリピン) +4分32秒
5 ダディ・スリャディ(インドネシア、トレンガヌサイクリングチーム)+4分35秒
6 ラヒーム・エマミ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム) +4分42秒
7 マーク・ジョン・レクサー・ガレド(フィリピン、セブンイレブン・サヴァRVPフィリピン) +5分30秒
8 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +5分47秒
9 エドガー・ノハレス(スペイン、セブンイレブン・サヴァRVPフィリピン)+7分54秒
10 ゴン・ヒョソク(韓国、KSPO)
26 中西健児(キナンサイクリングチーム) +17分53秒
42 中西重智(キナンサイクリングチーム) +24分52秒
71 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) +37分54秒

個人総合時間賞
1 アルヴィン・モアゼミ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム) 7時間57分16秒
2 アミール・コラドウズ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム) +3分2秒
3 レザ・ホッセイニ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム) +3分4秒
4 ラヒーム・エマミ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム) +3分27秒
5 エドガー・ノハレス(スペイン、セブンイレブン・サヴァRVPフィリピン)+7分3秒
6 マルセロ・フェリペ(フィリピン、セブンイレブン・サヴァRVPフィリピン) +7分38秒
7 マーク・ジョン・レクサー・ガレド(フィリピン、セブンイレブン・サヴァRVPフィリピン) +8分36秒
8 ルストム・リム(フィリピン、セブンイレブン・サヴァRVPフィリピン)+9分5秒
9 ゴン・ヒョソク(韓国、KSPO) +9分57秒
10 ヌル・アミルル・ファクルディン・マルズキ(マレーシア、トレンガヌサイクリング チーム) +9分58秒
13 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +11分49秒
28 中西健児(キナンサイクリングチーム) +26分36秒
40 中西重智(キナンサイクリングチーム) +33分35秒
44 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) +38分1秒

ヤングライダー賞
1 ジェシー・ジェームス・イワート(オーストラリア、セブンイレブン・サヴァRVPフィリピン) 8時間7分23秒
8 中西健児(キナンサイクリングチーム) +16分29秒

チーム総合時間賞
1 ピシュガマン・ジャイアントチーム 23時間53分59秒
6 キナンサイクリングチーム +1時間1分14秒

ポイント賞
1 ラヒーム・エマミ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム) 20pts
11 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) 8pts
19 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) 3pts

山岳賞
1 アミール・コラドウズ(イラン、ピシュガマン・ジャイアントチーム) 50pts
6 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) 15pts

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キナンサイクリングチーム ロードレース

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