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栗村修の“輪”生相談<85>49歳男性「痩せたらスタミナが続かなくなり、重かった時の方が速かった気がします」

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ロードバイク歴7年の49歳、男サラリーマンです。

 急激に体重が落ちてしまった場合の今後のトレーニング方法について教えて頂ければ幸いです。

 今年の5月までは身長173cmに対して体重が75kgありまして、2時間エンデューロを走ろうが、ヒルクライムを走ろうが途中でスタミナが切れる事はありませんでした。

 ところが、5月に人事異動があり、仕事と人間関係によるストレスで体重が67kg(8月時点)まで低下してしまいました。現在2時間のトレーニングでもスタミナが続かなくなり、体重が重かった時の方がかえって速かったような気がします。

 ただ、せっかく痩せられたので、今の体重をキープしつつ、スタミナが切れずに、かつ速く走れるようになりたいのですが、今後どのような事に気を付けてトレーニングをしていけばよいでしょうか?

(49歳男性)

 僕も数年前、急激なダイエットを経験しました。ただしこれは痩せるためのダイエットだったので、速く走るためのダイエットとは別物です。

 ちなみに僕は身長が170cmで、現役時のベストの体重は、すごく絞った時で56㎏でしたね。

 僕は上り系の選手だったので、絞れた時期はよく走れていました。ただ、選手にとってのダイエット(速く走るためのダイエット)ってうまくいくこともあれば、失敗するパターンもあるんです。

 さて、質問者さんは身長が173cmで体重が、もともとは75kgあったということですが、これは若干、重めですよね。ロードレーサーの場合、身長-110前後がなんとなくの適正体重な感じですから、63kgくらいでもよかったわけです。

 まあ、これは体脂肪率が少ない選手の場合ですから、体にそれなりに脂肪がつく質問者さんの年齢なら、ここまで絞る必要はないかもしれません。少なくとも、67kgという今の体重が絞りすぎということはありません。

 が、走れなくなってしまった。それはおそらく、体重の落とし方に問題があったと思います。

 単純に、内蔵脂肪や、不要な皮下脂肪だけを落とすならば(極端な例は別として)スタミナがなくなることはあまり考えられません。推測ですが、もしかして質問者さんは、ストレスで食べることができなくなっていませんか?

絞り込んだクライマー系の選手の細さは目を見張る Photo: Yuzuru SUNADA絞り込んだクライマー系の選手の細さは目を見張る Photo: Yuzuru SUNADA

 エンデューロにせよヒルクライムにせよ、強度が上がりますから、高強度域でのエネルギーとなる筋グリコーゲンも必要です。低強度域で消費される脂肪のエネルギーだけでは走れません。

 筋グリコーゲンは一般的に炭水化物を食べることで体内に蓄積されます。「ストレスで…」というくだりを拝読して思ったんですが、ストレスで食事量が減って痩せてしまったならば、筋グリコーゲン不足で走れなくなっている可能性はあります。

 あとは、「痩せた内訳」が気になりますね。脂肪も落ちたとは思うんですが、自転車に乗る時間が減って痩せたならば、筋肉量も減り、パワーも落ちているはずです。
 
なので、まずは走る前にしっかりと炭水化物を摂ることだと思います。走っている間の補給もしっかり摂ってください。

 今までは、自転車に乗っていたにもかかわらず体重が若干多めだったということは、それなりに食べれていたということですよね。飲み会の〆のラーメンとか…。それがいいかどうかはともかく、エネルギーの収支はプラス傾向だったわけです。

 それが短期間で8kg痩せてしまったということは、その過程でエネルギー収支がマイナスの状態が続いたということですから、体重が75kgあった時よりも体内のエネルギー量は相対的に下がっているはずです。

ですので、以前よりも、運動前、運動中のエネルギー補給を多めに摂ってあげる必要があるはずです。

 もっとも、せっかく体重が落ちたんですから、食べすぎる必要はありませんが。

(編集 佐藤喬)

回答者 栗村修(くりむら おさむ)

 一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役、ツアー・オブ・ジャパン 大会ディレクター、スポーツ専門TV局 J SPORTS サイクルロードレース解説者。選手時代はポーランドのチームと契約するなど国内外で活躍。引退後はTV解説者として、ユニークな語り口でサイクルロードレースの魅力を多くの人に伝え続けている。著書に『栗村修のかなり本気のロードバイクトレーニング』『栗村修の100倍楽しむ! サイクルロードレース観戦術』(いずれも洋泉社)など。

※栗村さんにあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか?
ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまでお寄せください。

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