米国生まれの“出前”アプリ空いた時間で「配達員」を 「ウーバーイーツ」サービス開始でサイクリストの登録拡大に期待

by 後藤恭子 / Kyoko GOTO
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記者発表でゲストらをユーザーに見立て、デリバリーのデモンストレーションを実施 Photo: Kyoko GOTO記者発表でゲストらをユーザーに見立て、デリバリーのデモンストレーションを実施 Photo: Kyoko GOTO

 シェアリングエコノミービジネスで知られる「Uber」(ウーバー)の日本法人「Uber Japan」が9月28日、フードデリバリーサービスの「UberEATS」(ウーバーイーツ)を東京都渋谷区・港区を中心に展開すると発表し、29日からサービスを開始した。ユーザーと飲食店をつなぐ、いわゆる“出前”アプリだが、ユニークなのはそのデリバリーシステム。「パートナー配達員」として登録した一般の人が空いた時間を利用し、配達業務を行う。現在配達員登録は1000人を超え、その大半を自転車ユーザーが占める。同社は登録店舗の拡大とともに配達員の増員にも注力する考えだ。

1時間あたり最大3件で平均1300円程度

当日の記者発表でデリバリーのデモンストレーションを行った配達員 Photo: Kyoko GOTO当日の記者発表でデリバリーのデモンストレーションを行った配達員 Photo: Kyoko GOTO

 「ウーバー」とは米国の「ウーバー・テクノロジーズ」が運営する自動車配車ウェブサイトおよび配車アプリ。専用アプリをダウンロードし、ハイヤーやタクシ-を呼びたいときに近くにいる「ウーバー」の契約ドライバーが駆け付けるという仕組みで、近年話題となっている「シェアリングエコノミー」(インターネットを介して使われていない資産を活用する)ビジネスの代表として成長を遂げている。

 そのフードデリバリー版となる「ウーバーイーツ」では、自転車あるいは125cc以下の原付バイクを所有する一般の人が「パートナー配達員」として登録し、配達注文が発生した場合、店舗と配達先へのアクセス上最適なロケーションにいる配達員に配達が依頼されるという仕組み。

 登録者は自分のスケジュールに合わせて配達員専用のアプリで稼働の可否を知らせ、空いた時間を活用することができる。オーダーが来た段階で承諾の是非を判断できるため、都合が悪くなった場合でも拘束されることはない。

「UberEATSアプリ」画面イメージ。オーダー画面(左)、注文後の配達状況(中)、配達員の現在地(右) ©UberEATS「UberEATSアプリ」画面イメージ。オーダー画面(左)、注文後の配達状況(中)、配達員の現在地(右) ©UberEATS

 品物の代金とは別に配達料金が発生し、その額は配達距離などによって異なる。報酬額は配達料金をベースに算出され、自転車の場合はそのうち80%、原付バイクの場合は75%が配達員に支払われる。

 さらに配達員が減る雨天時や注文が集中する時間帯などはインセンティブとして報酬が上乗せされる。同社によると海外事例から算出した平均報酬額は、1時間あたり最大3件の配達業務を行った場合で、およそ1300円程度になるとしている。

登録後、配達員に支給される配達用のケース Photo: Kyoko GOTO登録後、配達員に支給される配達用のケース Photo: Kyoko GOTO

 配達員としての登録料は無料で、年齢制限もない。説明会に参加し、審査に通れば個人事業主として「パートナー配達員」の登録が完了。配達用の専用の保温・保冷バッグが渡される。一方、同社はユーザー、飲食店配双方から配達員としての評価を吸い上げ、サービスとしてのクオリティーの確保にも務める。なお、現在の登録者は1000人以上で、そのうち女性が15%を占めているという。

髙橋社長「都市のニーズに合ったサービスを」

 現在、「ウーバーイーツ」はサンフランシスコやパリ、ロンドンなど世界7カ国33都市で展開しており、34都市目となる東京は、渋谷区・港区を中心とした渋谷・恵比寿、青山・赤坂、六本木・麻布エリアから開始。順次エリアを拡大するとしている。

「UberEATS」の発表会見。向かって中央右が髙橋正巳・Uber Japan執行役員社長。中央左がサイモン・ロッシ・Uber EATSアジア太平洋地域担当ジェネラルマネージャー Photo: Kyoko GOTO「UberEATS」の発表会見。向かって中央右が髙橋正巳・Uber Japan執行役員社長。中央左がサイモン・ロッシ・Uber EATSアジア太平洋地域担当ジェネラルマネージャー Photo: Kyoko GOTO

 登録店には、焼肉レストラン「焼肉トラジ」やドーナツ専門店「クリスピー・クリーム・ドーナツ」など、現在150店以上の飲食店が名を連ねる。使い方はアプリにログインし、届け先を指定した上でメニューを注文すれば完了。支払はアプリに登録したクレジットカードで自動的に完了する。

 初回の注文は最大2000円引き。ほかのユーザーに紹介すると次回の注文で1500円分が無料になる。なお、9月29日午前11時のスタート開始から1カ月間、各登録店イチ押しの料理をワンコイン(500円)で注文できるキャンペーンを実施する。

髙橋正巳・Uber Japan執行役員社長 Photo: Kyoko GOTO髙橋正巳・Uber Japan執行役員社長 Photo: Kyoko GOTO

 ウーバージャパンの髙橋正巳・執行役員社長は、「ユーザーには便利さを、飲食店業界には負担のかからないデリバリーシステムで多くの方に料理を提供する喜びを、配達員の皆さまにはシェアリングエコノミーの概念に基づいた新たな働き方を。革新的なテクノロジーを通して都市のニーズに合ったサービスを提供していく」と話している。

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