“自転車乗り”こそトライアスリートに!<3>サイクリストの“鬼門”ランに記者が挑む アスロニアトレーニングセッションに参加

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
  • 一覧

 自身初のトライアスロン大会となる「九十九里トライアスロン」(9月24日)に挑戦するべく、Cyclist編集部の記者、松尾修作は自己流でランニングの練習を重ねていた。ただ、ふだんから走る機会の少ないサイクリストにとって、膝や脚の痛みは悩みの種。「これでいいのだろうか」と自分の練習方法への疑問はぬぐえない。そこで、今回は「アスロニアトレーニングセッション」で大会直前にランニングのレッスンを受けた。

トレーニングセッションが行われる神宮外苑へ向けて出発! Photo: Naoi HIRASAWAトレーニングセッションが行われる神宮外苑へ向けて出発! Photo: Naoi HIRASAWA

ロッカー完備で仕事帰りでもOK

渋谷区千駄ヶ谷にあるトライアスロンショップ「アスロニア」 Photo: Naoi HIRASAWA渋谷区千駄ヶ谷にあるトライアスロンショップ「アスロニア」 Photo: Naoi HIRASAWA

 アスロニアは前回のインタビューで登場した白戸太朗さんが代表を務める東京都渋谷区のトライアスロンショップ。店内ではバイクのほか、ウェットスーツやランニングシューズなど、競技に必要な用品の全てが揃う。各種のトレーニングセッションを行っており、固定ローラーを使用したバイクレッスンも行われている。

店舗横にはロッカールームと、シャワールームが完備 Photo: Naoi HIRASAWA店舗横にはロッカールームと、シャワールームが完備 Photo: Naoi HIRASAWA

 筆者が参加したのは小林博幸さんがコーチを務めるランニングレッスン。今回は毎週水曜日に神宮外苑で開催している「スピードセッション」だ。自己流で走ってきた筆者は、インターバルを中心としたスピードトレーニングについていけるか不安でしかたがなかった。

 そもそも、ランニングは筆者は大の苦手種目。サドルに座っていることで自重を支える必要が少ない自転車競技はランニングと筋肉の使い方が違う。下手をすれば、激しい筋肉痛に見まわれたり、膝を壊してしまう恐れもある。筆者も以前、ランニングを始めたものの、膝が痛くなってやめてしまったことがある。トライアスロン参加に際して、「まずは故障しないこと」を目標に、1日に2km、3kmと徐々に走る距離を伸ばして自己練習を行っていた。

セッション当日、アスロニアに集まった参加者はシャワー室などで各々着替えを終え、19時半にレッスンがスタート。ジョギングで近所の神宮外苑へと走り始めた。

じっくり時間をかけたストレッチ

メニューを説明する小林博幸コーチ Photo: Naoi HIRASAWAメニューを説明する小林博幸コーチ Photo: Naoi HIRASAWA

 神宮外苑に到着すると、一同は円になってストレッチを中心とした準備運動を行った。小林コーチが教えるストレッチは、脚を中心とした下半身はもちろん、上半身の動きをスムーズにするための動きも多い。自重をかける運動前だけあって、入念な印象を受けた。思えば、自分のバイクトレーニングの前にここまでしっかりとストレッチを行ったことはなかった。

上半身のストレッチも重点的に行う Photo: Naoi HIRASAWA上半身のストレッチも重点的に行う Photo: Naoi HIRASAWA
肩の関節を伸ばすことで、腕を振りやすくする Photo: Naoi HIRASAWA肩の関節を伸ばすことで、腕を振りやすくする Photo: Naoi HIRASAWA

 身体が硬い筆者は、ストレッチの段階で汗をかいてしまった。慣れていない表れだろう。しかし、準備運動後は太ももが伸び伸びと上がるようになり、肩の関節もより大きく動かすことができた。こうした事前準備の不足も、膝や脚の痛みの一因だったのかもしれない。

股関節を大きく回すストレッチ Photo: Naoi HIRASAWA股関節を大きく回すストレッチ Photo: Naoi HIRASAWA
身体が元々硬い記者の額には既に汗がにじむ Photo: Naoi HIRASAWA身体が元々硬い記者の額には既に汗がにじむ Photo: Naoi HIRASAWA

大事なのはペースの維持

 いよいよ、外苑の外周1.3kmを使用したトレーニングが始まった。メニューは4周回をペースで走り、インターバルを挟んだ後に1kmの全力走を行うというもの。「速いグループは1kmを4分10~20秒のペースで。無理な方はもう一方のグループで」という小林コーチの指示で2つに分かれたが、筆者は速いグループに挑戦!

 スタートの合図で走り始めた筆者は、6人ほどの集団の後方で“ツキイチ”で様子を見てみる。すると、ペースが一定であるためか、思ったより走りやすい。確かに苦しさは伴うが、心拍数が一定に保たれ、我慢できないほどではない。ロードレースの集団内でヒルクライムを走っている感覚に似ている。

8割のペースで50mを走り、心拍数を上げるための事前運動も Photo: Naoi HIRASAWA8割のペースで50mを走り、心拍数を上げるための事前運動も Photo: Naoi HIRASAWA

 速いグループのランナーはフォームも綺麗だ。腕は振られているが、軸がブレていない。これも自転車の乗り方に通じるようだ。後ろにつくことで観察させてもらい、多くを学べたように思える。4周目に入ると疲れから自らの軸が定まらなくなるのを感じたが、我慢の末に何とかグループから千切れずに終えることができた。

 数分の休憩の後、いよいよ1kmの全力走が始まった。「大会前に追い込みましょう!」の一声に気合が入る。置いていかれないか不安もあったが、スタートしてみると意外と脚が動き、息も絶え絶えだったが1kmを3分23秒で走りきることができた。ビギナーにしてはそこそこ速いタイムだったようで、少し自信になった。これも小林コーチが教えてくれたストレッチの効果が発揮されたからだろう。

1kmを4分10~20秒のペースをキープ Photo: Naoi HIRASAWA1kmを4分10~20秒のペースをキープ Photo: Naoi HIRASAWA

 また、レッスンを通してペースで走ることの重要性も学ぶことができた。心拍数が激しく上下してしまうとペースを保てなくなるのはバイクもランも一緒のようだ。フォームが崩れるとタイムをキープすることが難しくなることも同じであった。バイクで元から持っていた感覚はランニングにも生きるようだ。

 経験したことのない高い強度を終えた翌日、早速筋肉痛が起こったが、膝や足首の関節に問題はなかった。もちろん、バイクに乗ることへの支障は全くなかった。心拍数を短い時間で効率的に上げることができるトレーニングとして、サイクリストもランニングを正しく始めるのは良い選択かもしれない。この痛みを成長の証として楽しみつつ、9月24日の本番へと挑みたい。

この記事のコメント

利用規約順守の上ご投稿ください。

関連記事

この記事のタグ

トライアスロン

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載