“自転車乗り”こそトライアスリートに!<1>Cyclist記者がグラドルとトライアスロン初挑戦 海の楽しさ、難しさを味わい尽くす

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 年々高まりを見せるトライアスロン人気。スイム、ラン、バイクを一気にこなす過酷な競技の愛好者はますます増え、各地の大会も賑わいをみせている。そこで、競技未経験のCyclist編集部記者、松尾修作が9月24日の「九十九里トライアスロン」(99T)に初チャレンジし、「”自転車乗り”からみた魅力」に迫れないかと考えた。もちろん、いきなり本番勝負というわけにはいかない。チームCHINTAIとして参加するグラビアアイドルの青山ひかるさん、佐山彩香さんと共に、ベテラン指導者に教えを仰いだ。

チームCHINTAIとして全パートに挑む佐山彩香さん(左)と、リレーの部でスイムパートを担当する青山ひかるさん Photo: Naoi HIRASAWAチームCHINTAIとして全パートに挑む佐山彩香さん(左)と、リレーの部でスイムパートを担当する青山ひかるさん Photo: Naoi HIRASAWA

 ロードレース畑出身の筆者にとって、トライアスロンで真っ先に思い浮かぶのは、バイクパートで疾走するタイムトライアルバイクの姿だ。国際自転車競技連合(UCI)の規制を受けない自由で斬新な発想のバイクは、見ているだけでワクワクしてくる。これまで競技にかかわる機会はなかったが、「得意のバイクが使える競技で楽しまなければもったいない!」という野心(?)も手伝って、挑戦を決意した。結果は…ぜひ連載の最後までお読みいただきたい。

ビギナーでも楽しめる99T

 千葉県一宮海岸周辺で開催される「99T」は、スイム1.5km、バイク40km、ランが10kmの「オリンピックディスタンス」で行われる。アップダウンが少なく、また、それぞれの種目をチームを組んで争う「リレーの部」もあるため、ビギナーにも人気の大会だ。大会の翌日にはBBQやサーフィン、ヨガなどのアクティビティも楽しめる。東京・JR両国駅からはバイクをそのまま車内に持ち込める「サイクルトレイン」が運行し、会場近くの上総一ノ宮駅まで移動できるのも魅力だ。

グラドルが挑戦!

コーチを務めたトライアスリートの山本淳一さん Photo: Naoi HIRASAWAコーチを務めたトライアスリートの山本淳一さん Photo: Naoi HIRASAWA

 筆者が門を叩いたのは、トライアスリートでロードレース実況でもおなじみの白戸太朗さんが代表を務めるトライアスロンショップ「アスロニア」。同店の山本淳一さんのコーチのもと、まずは「オープンウォーター」(海や川でのスイム)を経験すべく、神奈川県鎌倉市の「材木座海岸」で人生初の海上スイムトレーニングに臨んだ。

 当日はあいにくの土砂降りだったが、それを吹き飛ばすような明るい笑顔で現れたのは、グラビアアイドルとして活躍する佐山さんと青山さん。いずれも筆者と同じくトライアスロン初挑戦だ。2人はグラビアアイドルで結成されたスポーツ応援するユニット「グラチア」のメンバーとしても活動している。佐山さんはオリンピックディスタンスの全パートにチャレンジし、青山さんはリレーの部に出場し、他パートを担当するグラチアのメンバーと共に完走を目指す。

佐山彩香さんは「フルマラソン経験もあり、体力は自信がありました。体重は変わりませんが、最近は痩せたと言われます」と練習の効果が表れていると話す。 Photo: Naoi HIRASAWA佐山彩香さんは「フルマラソン経験もあり、体力は自信がありました。体重は変わりませんが、最近は痩せたと言われます」と練習の効果が表れていると話す。 Photo: Naoi HIRASAWA

 「お父さんの影響でランを初めて、フルマラソンや駅伝に出場した経験があります!」と元気に答える佐山さん。また、「フルマラソンより、走りっぱなしではないトライアスロンの方が身体への負担が少ないと聞きました。バイクやスイムは1人で続けることは難しいですが、グラチアのメンバーとお祭りのように楽しみながらトレーニングしています」とその魅力を語り、完走へ自信を見せた。バイクもすでに自身で購入し、トレーニングを積んでいるという。

「リレーという1つの種目でスイムを頑張り、みんなで達成感を味わいたいです」と話す青山ひかるさん Photo: Naoi HIRASAWA「リレーという1つの種目でスイムを頑張り、みんなで達成感を味わいたいです」と話す青山ひかるさん Photo: Naoi HIRASAWA

 一方、青山さんは「私はひきこもり体質なんです」とインドア派であることを明かした。「ランは本当に苦手ですが、スイムは小さい頃に競泳を習っていたので得意でした。リレーの部という1つの種目のなかで得意分野を生かし、みんなと達成感を味わいたいです! ”ひきこもり”でもできるんだぞ!と、スポーツの楽しさを伝えたい」と笑顔で意気込んだ。

着慣れないウェットスーツに苦戦

 早速、山本コーチから海で泳ぐ際に必要なウェットスーツを受け取る。筆者と青山さんはウェットスーツ初体験。着用しようと試みたが「えっ、これ本当に入るの?」と思うほどきつい。サイクルウェアとは大違いだ。「こんなに動きづらくてはたして本当に泳げるのだろうか」と不安がよぎる。青山さんも「バストがきつすぎる…」と困惑気味。

着用したウェットスーツ。セパレートタイプで、厚手のゴムでできている Photo: Naoi HIRASAWA着用したウェットスーツ。セパレートタイプで、厚手のゴムでできている Photo: Naoi HIRASAWA
初のウェットスーツ着用!サイクルウェアと違って動きづらいが、泳げるのだろうか... Photo: Naoi HIRASAWA初のウェットスーツ着用!サイクルウェアと違って動きづらいが、泳げるのだろうか... Photo: Naoi HIRASAWA
ウェットスーツ内に水を入れ、密着度を高めて動きやすくする Photo: Naoi HIRASAWAウェットスーツ内に水を入れ、密着度を高めて動きやすくする Photo: Naoi HIRASAWA

 砂浜へと向かった一行は、海へ入り腰まで浸かる。「まずはウェットスーツの中に水をいれてみよう」との山本コーチのアドバイスで、首元から海水を入れてみる。すると身体との密着度が高まり、とたんに動きやすくなった。「では、早速泳いでみよう。クロールで30かき!」という指示もと、3人は遠浅の沖へとクロールを始めた。

いざ海へ!この後、3人は真っ直ぐ泳いでいるつもりでばらばらの方向へと散っていった Photo: Naoi HIRASAWAいざ海へ!この後、3人は真っ直ぐ泳いでいるつもりでばらばらの方向へと散っていった Photo: Naoi HIRASAWA

海特有の難しさと楽しさ

 幼少期に水泳を習っていたこともあって、実のところ「まずまず泳げるだろう」と高をくくっていた。しかし、30回のクロールを終えて振り向くと、一緒に泳いでいたはずの青山さんと佐山さんからずいぶん離れている。3人とも自分はまっすぐ泳いでいたと思っていたが、プールと違い、ラインが引かれていない海に流されていたのだ。山本コーチいわく、本番でも目標物を定めないと真っ直ぐに泳げず、タイムロスをしていまう選手が多いという。

「目標物を定めてまっすぐに泳ごう」と山本コーチから指導が入る Photo: Naoi HIRASAWA「目標物を定めてまっすぐに泳ごう」と山本コーチから指導が入る Photo: Naoi HIRASAWA

 いきなりオープンウォーター特有の難しさに直面したが、山本コーチの「息継ぎの間に前方の目標物を見て!」の教えもあり、3人は1時間ほどで(ほぼ)真っ直ぐ泳ぐことができるようになった。

 筆者が今回、スイムのトレーニングを通して驚いたのは、まずウェットスーツの浮力が高く、プールで泳ぐより楽に感じたことだ。陸では動きづらかったが、まさに水を得たように身軽になれた。

呼吸の狭間に目標を見て進路を決める。約1時間ほどの練習でほぼ真っ直ぐに泳げるようになった Photo: Naoi HIRASAWA呼吸の狭間に目標を見て進路を決める。約1時間ほどの練習でほぼ真っ直ぐに泳げるようになった Photo: Naoi HIRASAWA

 また、好きなタイミングで呼吸ができない難しさがあり、それがまた楽しくもあった。なるべく水の抵抗が少ないフォームで泳ごうと工夫を凝らすことは、自転車のサドルの上で空気抵抗を抑えたフォームを探るのと似ていて、挑戦のしがいがある。

 佐山さんと青山さんも苦しみつつも楽しんだようで、共に「本番が楽しみです!」と笑顔でトレーニングを終えた。一方の筆者はウェットスーツが脱げず、脱衣所で1人で格闘。10分以上かけてようやく脱ぐことができたが、これではスイムの後、いつまでたっても次のバイクに移れない。“トランジションの練習”という大きな大きな課題を残したトレーニングとなった。

海からあがったらトランジションエリアヘ! Photo: Naoi HIRASAWA海からあがったらトランジションエリアヘ! Photo: Naoi HIRASAWA
青山さんはウェットスーツが脱げず、佐山さんが手を貸す Photo: Naoi HIRASAWA青山さんはウェットスーツが脱げず、佐山さんが手を貸す Photo: Naoi HIRASAWA
初めてのオープンウォーターを泳ぎきりました! Photo: Naoi HIRASAWA初めてのオープンウォーターを泳ぎきりました! Photo: Naoi HIRASAWA

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