国内出場チームも決定カンチェッラーラの引退レースはジャパンカップクリテリウム 海外チームの出場選手を発表
10月21〜23日に宇都宮市で行われるアジア最高位のワンデイロードレース「2016 ジャパンカップサイクルロードレース」の記者発表が9月13日午前、東京・恵比寿のスバルスタースクエア(スバル恵比寿ショールーム)で行われ、出場チームや海外チームの出場選手などが発表された。宇都宮市長の佐藤栄一市長も会見に出席し、「市制120周年、大会25周年ということで、今までにない大会にしたい」と大会にエールを送った。

25周年のキーワードは「エクセレント」
ジャパンカップは昨年の大会後にUCI(国際自転車競技連合)から大会運営が「エクセレント」だったと評価を受けたという。25周年を迎える今年の大会もさらに盛り上げるため、「25thエクセレントプロジェクト」として、様々な取り組みを進めている。

22日に宇都宮市街地で行われるクリテリウムは、昨年までの1周1.55kmから、2.25kmにコースが延長された。パレード2周、レース15周の、38.25kmで争われる。メインレースの前に、全国の有力高校10校による「ホープフルクリテリウム」や、ガールズ競輪によるスペシャルレースが行われる。
23日のロードレースでは、宇都宮森林公園で昨年と同じ10.3kmの周回コースを使用。14周回する144.2kmでレースが行われる。今年は下りきった直角コーナーの横に新たな観戦ゾーンを設け、観客が楽しめるエリアを増やす。また地元の小学生らがスミレの花を育て、コース脇を飾る「ウェルカムフラワー」プロジェクトも進行中だ。

またチームプレゼンテーションが行われる21日午後には、東京・浅草駅から東武宇都宮駅までノンストップで走る「ジャパンカップトレイン」が運行。大会期間中にはメーカーなどのブース出展などが行われる「ジャパンカップストリート」「サイクルストリート」が、クリテリウムが行われる大通りに直結するバンバ通り、東武馬車道通りで開催される。
このほか大会2週間前の8、9日に、ロードレースのコースの一部を使って最新自転車に試乗できる「ジャパンカップサイクルフェスタ試乗会」が森林公園で、1〜22日に大会グッズやオリジナルメニューを提供する「ジャパンカップミュージアム」が市街地の下野新聞ニュースカフェで開かれる。
国内出場チームがほぼ確定
今年のジャパンカップに出場する海外チームはすでに決定していたが、国内コンチネンタルチームはUCIランキングや国内UCIレースでのポイントを基準に選抜される。9月1〜3日に開催された「ツール・ド・北海道2016」の結果を受けて、出場チームがほぼ確定した。

国内からは9月末までのUCI大陸チームランキングから、「チームUKYO」「キナンサイクリングチーム」「ブリヂストンアンカー サイクリングチーム」の3チームが選出されることが確実になった。また国内の大会実行委員会指定対象レースでポイント上位に入った「宇都宮ブリッツェン」「マトリックスパワータグ」の2チーム、さらに主催者招待枠として「那須ブラーゼン」が出場する見込みだ。
キナンサイクリングチームが、設立2年目で初出場を果たす。国内有力チームでは、愛三工業レーシングチーム、シマノレーシングチームが落選となった。
このほか、出場しないチームに所属する有力選手から構成した「日本ナショナルチーム」が出場。また、国内外の選手で構成された「クリテリウムスペシャルチーム」が、22日のクリテリウムのみに出場する。
カンチェッラーラが引退レース

この日は海外招聘チームと、クリテリウムスペシャルチームの出場予定メンバーが発表された。
昨年の大会で別府史之がクリテリウム、バウケ・モレマ(オランダ)がロードレースを制して完全優勝したトレック・セガフレードは、両ディフェンディングチャンピオンが今年もメンバー入り。さらに今季で引退するスーパースター、ファビアン・カンチェッラーラ(スイス)が引退レースとして、クリテリウムに出場することが決まった。別府は発表会にメッセージを寄せ、「クリテリウム2連覇を狙います!」と宣言した。



昨年3位に入った新城幸也(ランプレ・メリダ)はチームのエースとして出場。このほか今年のパリ〜ルーベ覇者、マシュー・ヘイマン(オーストラリア、オリカ・バイクエクスチェンジ)をはじめ、ダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)、テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシングチーム)らが出場予定だ。
クリテリウムスペシャルチームでは、地元宇都宮ブリッツェンシクロクロスチームの小坂光のほか、トラックレースで活躍するスプリンターのテオ・ボス(オランダ)、またエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)の海外勢、さらに競輪S級の渡辺一成、金子幸央の5人が出場する。
各チームの発表メンバーは以下の通り。
●トレック・セガフレード
バウケ・モレマ(オランダ)
別府史之(日本)
ファビアン・カンチェッラーラ(スイス) ※クリテリウムに出場
グレゴリー・ラスト(スペイン)
ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)
エウジェニオ・アラファーチ(イタリア) ※ロードレースに出場
●BMCレーシングチーム(暫定)
テイラー・フィニー(アメリカ)
マヌエル・クインツィアート(イタリア)
ジョセフ・ロスコフ(アメリカ)
アマエル・モワナール(フランス)
テイラー・エイセンハート(アメリカ)
●キャノンデール・ドラパック
(調整中)
●ランプレ・メリダ
新城幸也(日本)
マッテーオ・ボーノ(イタリア)
マッティーア・カッタネオ(イタリア)
マヌエーレ・モーリ(イタリア)
シモーネ・ペティッリ(イタリア)
ヴァレリオ・コンティ(イタリア) ※リザーブ
プシェメスワフ・ニエミエツ(ポーランド) ※リザーブ
ルカ・ピベルニク(スロベニア) ※リザーブ
●オリカ・バイクエクスチェンジ
マシュー・ヘイマン(オーストラリア)
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)
ジャック・ヘイグ(オーストラリア)
クリスチャン・メイヤー(カナダ)
ニコラス・シュルツ(オーストラリア)
●チーム スカイ
(調整中)
●NIPPO・ヴィーニファンティーニ
ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
グレガ・ボレ(スロベニア)
イウリィ・フィロージ(イタリア)
ジャコーモ・ベルラート(イタリア)
窪木一茂(日本)※クリテリウムに出場
小石祐馬(日本)※ロードレースに出場
山元元喜(日本)※リザーブ
ピエールパオロ・デネグリ(イタリア) ※リザーブ
●チーム ノボノルディスク
ステファン・クランシー(アイルランド)
ダヴィ・ロサーノ(スペイン)
ハビエル・メヒヤスレアル(スペイン)
シャルル・プラネ(フランス)
マルティン・フェルスホール(オランダ)
コレンティン・シェラル(フランス) ※リザーブ
ゲルト・デカイザー(オランダ) ※リザーブ
ニコラ・ルフランソワ(フランス) ※リザーブ
●アタッキ・チーム グスト
キャメロン・ベイリー(オーストラリア)
ベンジャミン・ヒル(オーストラリア)
ルー・シャオシュアン(台湾)
フアン・ウェンチュン(台湾)
ティモシー・ガイ(オーストラリア) ※リザーブ
フィリップ・エドワード・オルダー・マーツ(アメリカ) ※リザーブ
ガイ・カーマ(ニュージーランド) ※リザーブ
●クリテリウムスペシャルチーム ※クリテリウムのみ出場
小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)
テオ・ボス(オランダ)
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
渡辺一成(競輪S級1班)
金子幸央(競輪S級2班)