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ブエルタ・ア・エスパーニャ2016 第3ステージジェニエスが激坂頂上ゴールで逃げ切り勝利 総合勢はバルベルデやフルームが優位に

by 平澤尚威 / Naoi HIRASAWA
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 ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージが8月22日に開かれ、最大勾配29%に達する激坂の山岳頂上ゴールを、序盤から逃げ切ったアレクサンドル・ジェニエス(フランス、エフデジ)が制した。ステージ2位のルーベン・フェルナンデス(スペイン、モビスター チーム)が総合首位に浮上。新城幸也(ランプレ・メリダ)は70位、別府史之(トレック・セガフレード)が112位でゴールした。

ステージ優勝したアレクサンドル・ジェニエス(フランス、エフデジ) Photo: Yuzuru SUNADAステージ優勝したアレクサンドル・ジェニエス(フランス、エフデジ) Photo: Yuzuru SUNADA

激坂に響く大観衆の声援

 マリンからドゥンブリーア エサロ・ビューポイントまでの176.4kmで開かれた、大会最初の山頂ゴールが設定されたステージ。コースの後半に3級、2級山岳が続き、最後は登坂距離1.8km、平均勾配13.8%の3級山岳、ミラドール・デ・エサロの頂上ゴールとなる。厳しい急勾配のため、大会序盤にして総合勢の争いが注目されるステージとなった。

序盤に逃げ集団に加わろうと試みるジェニエス(右)ら Photo: Yuzuru SUNADA序盤に逃げ集団に加わろうと試みるジェニエス(右)ら Photo: Yuzuru SUNADA

 レース序盤に生まれた7人の逃げ集団から、最初の3級山岳でシモン・ペロー(スイス、イアム サイクリング)が抜け出し、1位通過するとそのまま単独で次の2級山岳を目指した。6人になった追走集団からは、ジェニエスとピーテル・スライ(ベルギー、エティックス・クイックステップ)が上りで追い上げを図った。ジェニエスは積極的に前を引いてペローを捉えると、頂上でのスライとの競り合いも制し、上りで強さを見せた。

 メイン集団では、総合リーダージャージのマイヨロホを着るミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、チーム スカイ)が、エースのクリストファー・フルーム(イギリス)のために先頭を引く場面も見られた。最後の3級山岳が近づくと、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)とナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア)を擁するモビスター チームや、ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア)のオリカ・バイクエクスチェンジなど、総合系チームが位置取りを始めた。

 先頭3人とメイン集団は約2分差でミラドール・デ・エサロに入った。先頭ではまずペローが遅れ、ジェニエスがスライを引き離し単独で先頭に立った。急勾配でペースが落ちたスライとは対照的に、ジェニエスは快調に踏んでいく。20%を超える激坂区間も、大観衆の怒号のような声援を背に駆け上がった。

強力なモビスター勢

 メイン集団の前方は、フェルナンデスの強力な牽引で人数が一気に絞り込まれた。バルベルデやキンタナ、チャベス、アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)が続くなか、後方の集団にフルームの姿があった。さらに激坂区間ではコンタドールが遅れ始め、モビスター3人とチャベスの対決という構図になった。先頭までは残り500mで50秒差。ステージ優勝争いはジェニエスに有利な状況になっていた。

(左から)バルベルデ、フルーム、チャベスの争い Photo: Yuzuru SUNADA(左から)バルベルデ、フルーム、チャベスの争い Photo: Yuzuru SUNADA

 フェルナンデスが引き続けるなか、バルベルデが遅れかけたタイミングで、チャベスがペースを上げようと試みた。しかしこれはキンタナがチェックして、チャベスの飛び出しを阻止。モビスター勢がバルベルデの合流を図るなか、単独で追い上げるフルームがすぐ後方に迫っていた。激坂で遅れてもペースを守って差を詰める得意のスタイルで、モビスター勢とチャベスの争いに割って入った。

 先頭のジェニエスは、リードを保ちながらも最後まで踏み続けた。落としたサングラスや開けたままのジャージにも構うことなく、全力でフィニッシュラインを目指した。背後に迫る総合勢を振り切り、この日に逃げた7人のうち唯一の逃げ切りで、自身2度目となるブエルタのステージ優勝を飾った。1位に与えられるポイントと山岳ポイントを加算し、ポイント賞のプントスと山岳賞のモンターニャも獲得した。

 2位集団からはフェルナンデスが抜け出し、盛大に喜びをアピールしながら2位でフィニッシュし、マイヨロホを獲得した。3位にはバルベルデが入りフルーム、チャベスが同タイム。キンタナはそれから6秒後にゴールした。主だった総合勢ではコンタドールがバルベルデから約30秒、スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ)が約1分半ほどタイムを失った。また、チーム ジャイアント・アルペシンのワレン・バルギル(フランス)はリタイアとなった。

ステージ2位となったルーベン・フェルナンデス Photo: Yuzuru SUNADAステージ2位となったルーベン・フェルナンデス Photo: Yuzuru SUNADA
総合リーダーの座に着いたルーベン・フェルナンデス Photo: Yuzuru SUNADA総合リーダーの座に着いたルーベン・フェルナンデス Photo: Yuzuru SUNADA

第3ステージ結果
1 アレクサンドル・ジェニエス(フランス、エフデジ) 4時間28分36秒
2 ルーベン・フェルナンデス(スペイン、モビスター チーム) +21秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +26秒
4 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +26秒
5 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・バイクエクスチェンジ) +26秒
6 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +32秒
7 イゴール・アントン(スペイン、ディメンションデータ) +44秒
8 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシングチーム) +54秒
9 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ) +54秒
10 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、エティックス・クイックステップ) +54秒
70 新城幸也(日本、ランプレ・メリダ) +3分54秒
112 別府史之(日本、トレック・セガフレード) +9分23秒

個人総合(マイヨロホ)
1 ルーベン・フェルナンデス(スペイン、モビスター チーム) 9時間16分7秒
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +7秒
3 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +11秒
4 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・バイクエクスチェンジ) +17秒
5 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +17秒
6 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシングチーム) +46秒
7 ピーター・ケノー(イギリス、チーム スカイ) +47秒
8 レオポルド・ケニッグ(チェコ、チーム スカイ) +51秒
9 ダニエル・モレノ(スペイン、モビスター チーム) +58秒
10 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、エティックス・クイックステップ) +1分1秒
87 新城幸也(日本、ランプレ・メリダ) +7分26秒
112 別府史之(日本、トレック・セガフレード) +11分27秒

ポイント賞(プントス)
1 アレクサンドル・ジェニエス(フランス、エフデジ) 26 pts
2 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、エティックス・クイックステップ) 25 pts
3 ルーベン・フェルナンデス(スペイン、モビスター チーム) 20 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 アレクサンドル・ジェニエス(フランス、エフデジ) 10 pts
2 シモン・ペロー(スイス、イアム サイクリング) 4 pts
3 ピーテル・スライ(ベルギー、エティックス・クイックステップ) 4 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 ルーベン・フェルナンデス(スペイン、モビスター チーム) 9 pts
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 14 pts
3 ピーテル・スライ(ベルギー、エティックス・クイックステップ) 61 pts

チーム総合
1 モビスター チーム 26時間47分41秒
2 チーム スカイ +1分15秒
3 エティックス・クイックステップ +2分30秒

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