「怖い」「不安」…専門店を敬遠しての受講も受講者の7割が女性 “朝活”で人気の「丸の内朝大学」に自転車講座

by 後藤恭子 / Kyoko GOTO
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「丸の内朝大学 快適自転車ライフクラス」で、講師の瀬戸圭祐さんの講義に熱心に聞き入る受講者たち(場所:大手町「3×3 Lab Future」) Photo: Kyoko GOTO「丸の内朝大学 快適自転車ライフクラス」で、講師の瀬戸圭祐さんの講義に熱心に聞き入る受講者たち(場所:大手町「3×3 Lab Future」) Photo: Kyoko GOTO

 東京・丸の内エリア全体を“キャンパス”として出勤前の1時間を学びの場にする「丸の内朝大学」で、7月から自転車をテーマとした講座「快適自転車ライフクラス〜通勤からツーリングまで楽しもう〜」が開催されている。スポーツバイクを始めたいというビギナーを中心に約30人ほどが集まっているが、特筆すべきはそのうち7割を女性が占めているということだ。参加者たちは何を求めて参加しているのか、8月22日に開催された講義の様子を取材した。

応募開始後すぐ定員に

 「丸の内朝大学」とは、これまでに延べ1万5000人以上が受講している人気の“朝活”イベント。さまざまなカテゴリーで学部が設定されるなか、自転車講座は「旬なテーマ」などを取り上げる「丸の内学部」の1つとして開催されている。同講座は7月11日(月)から9月26日(月)までの、ほぼ毎週月曜、計8回にわたって開催される。

 講座の内容は主にスポーツバイク初心者や、さらに自転車の楽しみ方を広げたい人を対象に、街乗りや通勤、ツーリング、レースなど、さまざまな自転車の楽しみ方とそのノウハウを紹介するというもの。参加は有料(税込3万9800円)だが、募集開始後すぐに満員となる人気ぶりだった。

「タイヤとチューブの違いって?」

 講師を務めるのはNPO法人「自転車活用推進研究会」の理事、瀬戸圭祐さん。中学・高校時代に自転車で日本全国を走破し、その後ロッキーやアルプスなど世界の名だたる山脈を単独走破した自転車ツーリストで、豊富な経験をもとに自転車の楽しさやノウハウを伝える。

パンク修理の説明に興味津々の受講者たち Photo: Kyoko GOTOパンク修理の説明に興味津々の受講者たち Photo: Kyoko GOTO

 「自転車の楽しさ」と一言でいっても、取り上げるテーマは多岐にわたる。これまで行った3回の講義では、自転車通勤のための自転車の交通ルールや走行マナー、サイクリングスポーツが及ぼす健康・美容への影響などをテーマとして実施した。

 取材当日に行われた第4回目の講義は、「自転車は仲間をドンドン増やし、世界を広げてくれる!」がテーマ。自転車ショップやチームライド、イベントなどを通じたコミュニティの広げ方を紹介したほか、自転車を公共交通機関に載せる「輪行」の方法やマナー、パンク時のチューブ交換といったノウハウも含めた一連の“自転車の遊び方”を紹介した。

「力のいる作業でもコツがわかれば女性でも簡単にできます」という瀬戸さん。受講者を含めてホイールにタイヤをはめこむ実演を行った Photo: Kyoko GOTO「力のいる作業でもコツがわかれば女性でも簡単にできます」という瀬戸さん。この後受講者を含めてホイールにタイヤをはめこむ実演を行った Photo: Kyoko GOTO

 受講者たちは熱心に耳を傾け、なかでもパンク修理に関しては、「自分で修理できることを知らなかった」という声や「タイヤとチューブの違いを知らなかった」という声があがるなど強い関心が寄せられた。チューブ交換後、タイヤをホイールのビードにはめ込むという力のいる作業を、瀬戸さんは「コツさえつかめば女性でもできる」と実演し、女性の受講者に作業を体験してもらう一幕もあった。

‟質問しやすさ”がちょうどいい

 受講者の女性数人に参加動機をたずねると、一様に「自転車を始めてみたかったが、まず1人で自転車店に行くのが怖かった」という返事が返ってきた。

 受講者の1人、小野田菜々さんは「友人がトライアスロンを始めて、自分も前からロードバイクに興味があった。でも何もわからない状態で自転車店に行くのが不安だった」という。この受講を機に機材に対する疑問や悩みを解消し、先日ようやくロードバイクを購入できたと嬉しそうに語った。こうした声は取材した他の女性たちからも寄せられ、自転車を始めたい女性にとって最初の「入口探し」がハードルになっている現状が垣間見えた。

講師を務める瀬戸圭祐さん Photo: Kyoko GOTO講師を務める瀬戸圭祐さん Photo: Kyoko GOTO

 また、松尾佐喜子さんは、自転車店に敷居の高さを感じるとともに「厳格化された自転車の交通ルールがよくわからなかったので、一度しっかり学びたかった」と話す。現在はいわゆる「ママチャリ」に乗っているが、「これを機にわからないことを教えてもらい、いつかロードバイクに乗って新しい世界に踏み出してみたい」と意欲を示した。

 講師を務める瀬戸さんは「従来の講演やイベントでは男性の経験者が多かったが、このクラスでは女性の多さ、ほとんどが未経験者で驚いた。しかし、とても好奇心や向上心の高い方々ばかりで講師としてやりがいがある。オヤジギャグはちょっと封印して、女性サイクリストもわかりやすいように話をし、盛り上げていきたい」と話している。

 残り4回の講座では、実際に都内を自転車で巡るフィールドワークを含め、ライディングテクニック、自転車旅のプランニングなどのテーマを予定している。

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