工具はともだち<99>ツーリングのお供に, 1本2役の便利なスライドヘッドハンドル

by 重田和麻 / Kazuma SHIGETA
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 リオオリンピックで盛り上がった方々も「そろそろかじりついたテレビから離れ自転車でツーリングにでも」と考えている人も多いのではないでしょうか。今日そんな方に持っていて意外と便利な、スライドヘッドハンドルをご紹介します。

早回しもトルクが掛かる作業もOK

KTCのスライドヘッドハンドル ©KTCKTCのスライドヘッドハンドル ©KTC

 あまり一般的ではありませんが、ソケット等を回す工具のことを「駆動工具」と呼びます。駆動工具の中で最もメジャーな工具は皆さんにもおなじみの「ラチェットハンドル」で、ナンバー2とも言えるのが「スピンナハンドル」です。

 その他「T形ハンドル」や「ドライバ型ハンドル」、「スピーダハンドル」など多くの駆動工具が存在しますが、その中で、地味な存在ながら結構便利な駆動工具が「スライドヘッドハンドル」という工具。この工具の何が便利かというと、「トルクのかかる締め付け作業や早回しの両方に使用する事ができる」という点です。

 こう言うと「ラチェットハンドルやスピンナハンドル、T形ハンドルでも締め付けと早回しの両方に使用できるじゃないか」と思われる方も多いと思います。確かに、ラチェットハンドルは早回しでは、他の追随を許さないのですが、ヘッドの大きさがソコソコあり、ある程度重くなります。

駆動工具の中で最もメジャーなラチェットハンドル ©KTC駆動工具の中で最もメジャーなラチェットハンドル ©KTC
トルクを掛ける事についてはピカイチなスピンナハンドル ©KTCトルクを掛ける事についてはピカイチなスピンナハンドル ©KTC

 以前にご紹介したラチェットヘッド6.3sq.のラチェットハンドルであればかなりカバーできますが、9.5sq.を持ちたいとなるとある程度かさばる点は否めません。そして、スピンナハンドルは大きなトルクを掛ける事についてはピカイチですが、その分、大きく重くなるだけでなく、早回しにもあまり向いているとは言えません。

エクステンションバーでT形ハンドルに

エクステンションバーと組み合わせるとT形ハンドルとして使える ©KTCエクステンションバーと組み合わせるとT形ハンドルとして使える ©KTC

 その点、スライドヘッドハンドルはバーにスライドするヘッドを取付けたシンプルな構造で、ハンドルの端にヘッドを移動するとスピンナハンドルのように、真ん中にもっていきエクステンションバーを装着すると、「まぁなんと言う事でしょう」。T形ハンドルとして早回しに使用する事ができるのです。

 そして、T形ハンドルの最大のネックになる持ち運びに不便という点は、エクステンションバーと分離する事で解消され、コンパクトなヘッドなため、スリムに収納する事ができ、持ち運びに非常に便利なんです。

KTCのスライドヘッドハンドルはヘッドが回転せずハンドルが出っぱらない ©KTCKTCのスライドヘッドハンドルはヘッドが回転せずハンドルが出っぱらない ©KTC

 更にKTCの「スライドヘッドハンドル」の特長は、ヘッドが回転しないところです。トルクを掛けようとしたときヘッドが回転すると力が逃げてしまうのですが、ハンドルに設けられた溝によりヘッドが回転せず、そうした残念な状況にならないようにできています。また、ヘッドがしっかり両端まで移動するので、ハンドルの出っ張りが気になりません。バーにヘッドが付いたという単純な工具ですが、侮ることなかれ、意外と考えられて作られているんですよ。

 暑い夏も終りに近づいていますし、そろそろロングツーリングなんて言うのもいかがですか?その時はいざという時の工具もお忘れなく。

◇         ◇

 今週の「工具はともだち」は以上ですが、2012年に連載を開始したこのコラムも間もなく100回目を迎えることとなりました。そこで、「工具はともだち100回記念プレゼント企画」を実施します。100回までの5回に渡って発表する文字をつなぎ合わせて、キーワードを完成させて下さい。そのキーワードを記入の上、プレゼントに応募いただくと素敵な商品が当たります。どんな物が当たるかは後のお楽しみ!

 それでは、4回目のキーワードは「R」です。次回はいよいよ100回目、詳しいプレゼント企画の発表もありますから、楽しみにして下さいね。

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Cyclist × KTC オリジナルデジラチェ工具セット Photo: SANKEI netShopCyclist × KTC オリジナルデジラチェ工具セット Photo: SANKEI netShop

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重田和麻(しげた・かずま)

KTC(京都機械工具)入社後、同社の最高級ツール「nepros」(ネプロス)の立ち上げに携わった後、販売から企画、商品開発とさまざまな立場で同商品と歩みを共にしてきた。スポーツ自転車は初心者だが、工具についてはプロフェッショナル。これまでの経験を生かして、色々な角度からサイクリストに役立つ工具の情報を提供する。

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