門田基志の欧州クロスカントリーマラソン遠征記<2>ドロミテで“ヒーロー”になった日 レース後のEバイク体験は大きな可能性を実感

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 クロスカントリーマラソンのUCIシリーズ戦に出場するために、イタリア・ドロミテを訪れた僕たち2人(門田基志&西山靖晃の師弟コンビ)。日曜のレースに向けた2日前の金曜、休養日を満喫していたところ、昼食のレストランで衝撃の事実を知った。

 「レースが明日土曜日だ!!」

←<1>レース試走がなかなか進まない理由とは

距離86km・獲得標高4500mのクロスカントリーマラソンレースがまもなく始まる。スタートは煙幕と光で盛り上がる Photo: Motoshi KADOTA距離86km・獲得標高4500mのクロスカントリーマラソンレースがまもなく始まる。スタートは煙幕と光で盛り上がる Photo: Motoshi KADOTA

 完全に固定観念で日曜レースと思っていたが、今できる事とやらなければいけない事を整理して予定を組み直し、まずライセンスコントロールに向かった。

ゼッケンには番号やスポンサーに加え、選手名や国旗もプリントされている。ゼッケンに名前と国旗が入るのは嬉しい。応援する側も一目で国と名前まで分かる Photo: Motoshi KADOTAゼッケンには番号やスポンサーに加え、選手名や国旗もプリントされている。ゼッケンに名前と国旗が入るのは嬉しい。応援する側も一目で国と名前まで分かる Photo: Motoshi KADOTA

 このレースの本丸は「HERO」(ヒーロー)という一般のサイクリストが参加する大きなマラソン系レースで、UCIレースよりサービスが充実している。

 オリジナルバッグや色々なグッズが参加者全員に配られ、さらに街全体がHEROの帽子やパーカーやバックパックで溢れていて、思わず買いたくなってしまう恐ろしいシステム。思いとどまるのが大変だ。隣で凄く欲しがっている西山は、果たし買わずに街を出る事ができるのだろうか。

 あとは1日早まったというか、勘違いしていたスケジュールに対して体が回復できるのかが問題。もちろんできる事は全てやる。バイク整備などの準備を行った後は、翌日のレースに備えてスポーツバルムのリカバリーオイルを使い回復に専念して過ごした。

先は長い スタートは焦らずに

スタート前にホテルでオーナーに撮影してもらった!まだまだ綺麗 Photo: Motoshi KADOTAスタート前にホテルでオーナーに撮影してもらった!まだまだ綺麗 Photo: Motoshi KADOTA

 レース当日、朝食をホテルで済ませてから出発。持って行く補給はお気に入りで慣れ親しんだメイタンサイクルチャージを、ミニボトルに入れて3本背中のポケットに。さらに最終局面で固形物が欲しくなるので、ボンクブレーカーを1つ持って玄関を出た。

 外は標高が高いという事もあり、寒くて体が硬くなってしまうが、ここは山の上のホテル、下るしかない。町のメインストリートに位置するスタート・ゴールエリアに移動して、周辺で体を動かしていると、あの大自然との勝負になるのかと心も弾む。

 スタートは4列目程度で、さほど悪くもないし、スタート直後から始まる登坂も広いのでそれほどシビアでもない。

 スタートはわりと上手くいき、集団前方に位置し町の中を駆け抜ける。町の中でも激坂エリアを通過するので強度は高いがペースは遅め。宿泊しているホテル・コンドールの前を通ると、オーナーがカメラを構えてこっちを向いているので、一応は目を合わせてニコリ。ここから始まる地獄の登坂を考えると笑えないのだけど。

 最初はゲレンデを上る急な勾配。すぐにインナーにギヤが入り、息も荒くヒーヒー言ってると、脚に違和感を感じた。しばらく悩んだが先も長いので、クリート位置を直して再スタートした。程なく先にスタートしていた女子エリートとマスタークラスの選手に追い付くと、皆考えられない程に恐ろしく追い込んでいた。自分も集中して上っているが、女子選手はその場周辺の酸素を全てすい尽くすような、「ゼーゼーガハァ〜ブフォ〜」と物凄い息づかい。面食らいつつエリートクラス中盤あたりで最初の上りをクリアした。

スタート直後にホテル前を通過。長丁場のマラソンのスタートはXCOと比べて、ペースは遅い。特にドロミテはスタート後、広い舗装道路から林道に進み位置取りが楽なので、余計に余裕がある Photo: Motoshi KADOTAスタート直後にホテル前を通過。長丁場のマラソンのスタートはXCOと比べて、ペースは遅い。特にドロミテはスタート後、広い舗装道路から林道に進み位置取りが楽なので、余計に余裕がある Photo: Motoshi KADOTA

 景色は相変わらず奇麗だが、前を行く選手に追い付かないとレースにならない。景色を見たい気持ちを退けてメイタンサイクルチャージカフェインインを流し込み、レースに集中して最初の下りに突入した。

 2つ目の山は、試走初日にカフェに立ち寄った、景色が奇麗なハイスピードセクション。気持ちよく行こうぜ!と思った矢先、さっき調整したクリートが緩んでしまう。再停車して締め直そうとするとポケットに工具が無い! 慌ててもう一個の携帯工具で直して復帰し、前を追う走りに集中する。前を見る=絶景!なので、追い込んでいても気持ちが良い。苦しくても楽しいドロミテに感動しつつ先に進んだ。

激坂との戦いは…

坂の頂上でも多い観客の中を進む Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES坂の頂上でも多い観客の中を進む Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES

 そして今大会最難関の、インナーローでも乗って行けるのか不安な激坂を、2400m超えまで一気に上るセクション。気合いも入るが不安も大きい。

 序盤の勾配がさほど厳しくないセクションで、補給をしっかり取る。激坂セクションに入ると、もう止まっているのか進んでいるのかさえ分からない程にペースは落ちる。バランスをとりつつ、ただただペダルに力を込めて体重を乗せて、10cmでも前に進む事のみに集中する。このときのスピードは時速5km以下だったと思う。10m前に見える選手に追い付けない、20m先の選手とも時間にしたら凄い差がある。足を着くものか!

 とその時に、前を行く西山を発見、押しているではないか! 「絶対に乗ったままクリアしてやる!」と闘争心に火がつき、景色より根性で、止まりそうなペースで2400m地点を目指す。だが勾配はどんどんキツくなり、標高も高くなりダブルパンチ。後半は泣きの押し…ドロミテの大自然に負けた屈辱の瞬間だった。

全てが絶景の中、草原の中の山道を進む Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES全てが絶景の中、草原の中の山道を進む Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES

 そこからは標高が2000m超えの雪の残る別世界。ここに来て危機的なのは水分だった。補給はオフィシャルが充実しているということで、ボトル1本のみで補給しつつ進んできたが、容赦なく現れる急勾配にボトルは底をついていた。心が折れかけていた西山をパスし、記憶の中では確か頂上に給水のステーションがあったはずだと気持ちをつなぎ止めて、見えてきたテントで給水を行った。

 何と自然の雪解け水をそのまま入れてくれるシステム。お腹痛くならないのか?とちょっと心配だったが、飲むしかないのでボトルに入れて再スタートを切った。

 2400mから目指すのはポルドイ峠への下り。ジロ・デ・イタリアで有名な登坂を下に見ながら峠に下るシングルトラックは絶景で、自転車選手には聖なる場所のような気がして空気が違って感じた。その先は雪が残って押さないとクリアできないセクションや、雪解け水が流れている超冷たいリバークロスがあった。なかなか強烈な下りだったが、コースの安全を守るマーシャルは大岩の上で景色を眺めていた(笑)。このユックリな生活に憧れるのは、われわれ日本人が日々忙し過ぎるからなのか?

時折林の中に入り、路面と景色が変わる。景色よりテクニックとなる一面 Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES時折林の中に入り、路面と景色が変わる。景色よりテクニックとなる一面 Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES

 この後の下りはテクニカルシングルトラックで路面が濡れているので注意が必要。この手のレースはトラブルで走行不能になった時が大変なのだ。攻めつつも慎重に下っていたが、急に地面が硬くなっていてバランスを崩し落車してしまった。

 上の舗装路から見ていた叔母さまが何やらイタリア語で言っているが、分からないのでそのまま再スタートを切る。また何か言ってたが多分「あら大丈夫なの?」とかいう感じなんだろう。海外遠征が長くなり、イタリア語やフランス語はジェスチャーを交えれば、何となく言わんとする事は理解できるようになっている。ボディーランゲージは万国共通だ。

誰もがヒーローに

幾度となく山岳を乗り越え、絶景を繰り返す Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES幾度となく山岳を乗り越え、絶景を繰り返す Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES

 最終のループに突入する頃には、ペースはこれ以上は上げる事ができないし、追い込む事もできないという終わっている状態。だが、振り絞って走る。

 ループ序盤の激坂エリアでは前から離されないように、そして追い付けるようにと森の中を走る。しかし、永遠に感じる直線の林道と、周りが見えない閉塞感で気持ちが切れそうになる。だが周りを歩くハイカーが「バイ!バイ!バイ!」と元気よく応援してくれる。「バイ」は「行け!」とかそういう意味なんだろう。熱狂的で真剣な応援に、走っているこちらも力が入るが、瞬間しか力が入らない。

 激坂エリアを抜けると、岩山に囲まれた谷間の道が凄く奇麗だ。すぐの場所に美味しいカフェが視界に入って魔法のように僕を吸い込もうとしているが、ココはレースと横目に見ながら前に進む。試走時にはいなかった牛の群れが道のすぐ側に来ているんだけど、これサービス?盛り上げ?とか思いながら平坦基調でペースを上げる。だが、脚に違和感が出てきて痙攣を起こしそうだ…違う筋肉を使うとそちらもアウトっぽいので、ペースを落とさざるを得ない。

 その後、後ろから来た西山とドッキングし平坦区間を終えるが、脚は回復しないので翌週の世界選手権を見据えて、西山を見送りマイペースで走ることにした。

残雪が残る2000m級の山岳からシングルトラックを下る Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES残雪が残る2000m級の山岳からシングルトラックを下る Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES

 マイペースになっても応援してくれるハイカーは本当に多い。イタリアは応援してくれる人たちも熱狂的で真剣。一緒にレースに参加しているという風に感じた。選手と応援が一体になれるイタリアの文化は素晴らしいと心底思う。

 教会に併設されたレストランが最終の補給ポイントでもあるが、あとは下り基調なので一気に走り抜ける(…という気持ちだけで実際は超遅い)。ハイスピードセクションではアウタートップで鬼漕ぎだ!とぶっ飛ばす。水たまりや泥だまり、牛の糞たまり…と障害物が多数あるが、開けた景色の気持ちの良いトレイルがゴールへと続く。

 この区間で5人程度とドッキングして、ハイスピードのトレインを形成して最後の力を振り絞った。5人が3人になり、この順位でも着にこだわるイタリアンと熾烈な位置取り争いを楽しみつつ、最後は町のメイン会場に先着してゴールし、お互いを称え合った。

全ての人がHEROになる瞬間、歓喜のゴール Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES全ての人がHEROになる瞬間、歓喜のゴール Photo: HERO SÜDTIROL DOLOMITES
師弟で記念撮影、参加者の数だけゴールエリアではドラマがある Photo: Motoshi KADOTA師弟で記念撮影、参加者の数だけゴールエリアではドラマがある Photo: Motoshi KADOTA

 ゴールラインは参加者全員に対して平等に盛り上げて、さらに観客も順位に関係無く拍手喝采! このイベント名でもあるHEROとは、参加した全員がヒーローということなのだと理解し、この地でレースを走れて本当に良かったと思える瞬間だった。順位はUCIマラソンシリーズ33位で、UCIポイントも獲得でき、新たな可能性を見たレースでもあった。

ゴール後にホテルの入り口でグッタリ Photo: Motoshi KADOTAゴール後にホテルの入り口でグッタリ Photo: Motoshi KADOTA
過酷なレースを戦ったanthemは泥だらけだがノートラブル、過酷なマラソンレースを完走するためには信頼できる機材が必須だ Photo: Motoshi KADOTA過酷なレースを戦ったanthemは泥だらけだがノートラブル、過酷なマラソンレースを完走するためには信頼できる機材が必須だ Photo: Motoshi KADOTA

 レース後は西山と合流したが、宿へ帰る坂道をインナーローで上るものキツく、押してしまいそうになる…宿の階段を上るとつまづく。激坂で筋疲労も大きく、他のMTBレースとはちょっと違った感じで、ドロミテの山々の素晴らしさと厳しさにまた挑戦したいなと、ホテル・コンドールの美味しい夕食が体に染み渡りレースの一日は終了した。

グッタリが半端ない西山、マラソン初レースは過酷な1日になったようだ Photo: Motoshi KADOTAグッタリが半端ない西山、マラソン初レースは過酷な1日になったようだ Photo: Motoshi KADOTA
シャワーを浴びて、少し動くとグッタリ…椅子があればすぐ休み、気を抜くと眠りだす状態 Photo: Motoshi KADOTAシャワーを浴びて、少し動くとグッタリ…椅子があればすぐ休み、気を抜くと眠りだす状態 Photo: Motoshi KADOTA

リカバリーからのEバイクツアー

リカバリーライド中にGIANTのEバイクでサイクリングを楽しむご夫婦に遭遇! Photo: Motoshi KADOTAリカバリーライド中にGIANTのEバイクでサイクリングを楽しむご夫婦に遭遇! Photo: Motoshi KADOTA

 もともとレースのつもりだった日曜は完全にオフ日となった。この日はバイクデイが開催されていて、約5000人が有名な峠をいくつも走る。行こうかな?と思ったが、そんなに元気な訳もなく、山岳の町の比較的平坦な道を選んで、リカバリーライドに出掛けた。

 途中で出会ったのは、ジャイアントのEバイク(電動アシストスポーツサイクル)に乗るご夫婦。立ち止まり見せてもらうとレンタサイクルという事で、これだ!と思いレンタサイクルショップに立ち寄った。ジャイアント中心のショップでオープンしたばかりのようで、1日と半日の金額で分かれているという説明を受けた。このとき既に午後3時前でどうするか?と悩んでいると、店主が「今から1日なら明日の朝10時返却で良いよ」と言ってくれ、僕と西山のEバイクツアーがスタートした。

Eバイクに興味急上昇!すぐさまレンタサイクル店に吸い込まれ、レンタル開始 Photo: Motoshi KADOTAEバイクに興味急上昇!すぐさまレンタサイクル店に吸い込まれ、レンタル開始 Photo: Motoshi KADOTA
ハードテールのGIANTのEバイク Photo: Motoshi KADOTAハードテールのGIANTのEバイク Photo: Motoshi KADOTA
フルサスのEバイクもあり舗装路もダートも楽しめる Photo: Motoshi KADOTAフルサスのEバイクもあり舗装路もダートも楽しめる Photo: Motoshi KADOTA

 現在のヨーロッパ、Eバイクの導入は凄い勢いだ。今回ドロミテの大会もEバイククラスがあり、昨年のW杯スイスラウンドではEバイク選手権が前日に行われていた。

 そんなEバイクを最高のロケーションで乗らない訳にはいかない。プロとしてもだが自転車新文化に関わる1人としても外せない!…と、かっこ良く言ってみるが、乗ってみたかっただけの感も否めない。2人でWサスとハードテールを各1台借りて、乗り比べる事にする。

迷わずレンタル開始して、前日のレースで40分以上かかったスタート後の上りがEバイクなら汗もかかずに25分で上りきる Photo: Motoshi KADOTA迷わずレンタル開始して、前日のレースで40分以上かかったスタート後の上りがEバイクなら汗もかかずに25分で上りきる Photo: Motoshi KADOTA

 借りてすぐに加速とパワーに驚かされた。コーナーでもガンガン加速して、立ち上がりで安定する。昨日のレースコース最初のダートの上りに行ってみると、砂利だろうが何だろうが、とにかく加速段階にある乗り物は安定することを実感。キツいコーナーの内側の急勾配でも難なく上れてしまう。

 昨日あんなにキツくてインナーに入ってしまったセクションも、アウターギヤで上れてしまう…。楽しんでいると途中、何となく見覚えのあるイエロージャージのおじさんに遭遇して「チャオ」って声を掛けると「電動かよ!」って羨ましいなという感じの笑顔だった。

 途中カフェで休みつつ頂上へ向かう。そして、やはり絶景では記念撮影(笑)。すると年配のご夫婦が上から降りてきた。少し話したが、奥さんがEバイク、旦那さんがノーマルのMTBだった。これが新しいスタイルなのかもしれない。

 ある程度年配の人でも、近場だけではなく遠くへ行く事もできるし、覚悟が必要になってくる山岳コースも気持ちよく走れる。夫婦やカップルで男性が走れる人だったとしても、女性がこのEバイクに乗ると男性以上の走力になる事は間違いない。

途中で抜いたイエローのおじさんが力尽きて押している横を、Eバイクの夫婦が抜けていく。そして誰にでも絶景は変わりない Photo: Motoshi KADOTA途中で抜いたイエローのおじさんが力尽きて押している横を、Eバイクの夫婦が抜けていく。そして誰にでも絶景は変わりない Photo: Motoshi KADOTA
セラ峠からの景色 Photo: Motoshi KADOTAセラ峠からの景色 Photo: Motoshi KADOTA

 Eバイクに対しては探究心が出てきて、より効率的に電動アシストを使うペダリングを検証してみたりもした。結果、クランクを1周する時にガシガシと踏む感覚ではなく、グルッと1周均等にクランクを回すイメージの方が、良く進み気持ちが良いことが判明した。

 頂上には昨日のレースタイムの、半分ほどのタイムで到着した。このEバイクが欲しくなってしまった(笑)。

イエロージャージのおじさんと頂上で記念撮影、実は同じホテルに泊まっている Photo: Motoshi KADOTAイエロージャージのおじさんと頂上で記念撮影、実は同じホテルに泊まっている Photo: Motoshi KADOTA

 その後は気持ちよくダートと舗装路を下るつもりが雨…。気温一桁で震えながら町に降りる頃には、フルパワーだった使ったバッテリーが50%程度になったので、明日は保たないなぁ〜とレンタサイクルショプに行くと、気前良く充電器を貸してくれた。宿に帰って充電し、明日の朝チェックアウト前のサイクリングに備えた。

セラ峠もサクサクと

 翌朝はセラ峠に舗装路でアタックしてみた。天気最高で景色は雄大、そしてプロツアーの選手が喘いでいる登坂をサクサク上れるEバイクでテンションも上がる。

 これは一般の観光客対象のサイクリングツアーや、ちゃんと乗れるサイクリストでもドロミテの山岳コースをEバイクで行くツアーとか、人気出るんじゃないか?と思った。

フルサスでダートの下りも楽しめる! そして行く先はジロ・デ・イタリアのコース Photo: Motoshi KADOTAフルサスでダートの下りも楽しめる! そして行く先はジロ・デ・イタリアのコース Photo: Motoshi KADOTA
セラ峠で日本人の旅行者と意気投合!お互い記念撮影 Photo: Motoshi KADOTAセラ峠で日本人の旅行者と意気投合!お互い記念撮影 Photo: Motoshi KADOTA

 楽しくなり動画撮影したり、景色を楽しみつつ頂上に上がって話をしていると日本語が! 日本人の年配の男性2人旅に遭遇して、少し話してみると僕のウェアの伊予銀行に反応して「松山なの?」となり、しばらく話が弾んだ。だが僕らは10時にバイクを返さないといけないので、お互い記念撮影をして、後ろ髪引かれる思いで峠を下った。

 1週目のレースが終えたが、次は1000kmにもなる車でのヨーロッパ大移動。イタリアを南下してそのまま地中海側を西に移動し、フランスで開催されるクロスカントリーマラソンの世界選手権へと向かう。

(続く)

→<3>ベネチア、ピサ、ジェノバに立ち寄りつつ…

門田 基志門田 基志(かどた・もとし)

1976年、愛媛県今治市生まれ。世界最大の自転車メーカー、ジャイアント所属のMTBプロライダー。選手として国内外のレースに参戦する一方、レース以外のサイクリングツアーも展開。石鎚山ヒルクライム、サイクリングしまなみなど数多くの自転車イベントを提案し、安全教室の講師やアドバイザーも務めるなど、自転車文化の発展に奔走している。

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