ツール・ド・シンカラ 2016<上>インドネシアのステージレースにキナンが参戦 第3ステージでリカルド・ガルシアが優勝

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 インドネシアで8月6~14日に開催の「TOUR DE SINGKARAK」(ツール・ド・シンカラ、UCIアジアツアー2.2)に日本から唯一、キナンサイクリングチームが参戦しています。全19チームが出場しており、キナンからはジャイ・クロフォード、リカルド・ガルシア、マルコス・ガルシア、伊丹健治、野中竜馬、阿曽圭佑の6人が出場。現地からのレポートを3回に分けて掲載します。 (加藤智)

第3ステージに優勝してリーダージャージを獲得したリカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) Photo: Satoru KATO第3ステージに優勝してリーダージャージを獲得したリカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) Photo: Satoru KATO

第1ステージ リカルド・ガルシアが2位に

●8月6日 ソロク~パヤクンブ 95.8㎞

スタート5分前。リカルド・ガルシアの13番ゼッケンは片方が上下逆さにしてある Photo: Satoru KATOスタート5分前。リカルド・ガルシアの13番ゼッケンは片方が上下逆さにしてある Photo: Satoru KATO

 初日は95.8㎞と、比較的短距離のレース。スタート直後からアタック合戦が始まり、この動きの中から阿曽圭佑を含む逃げ集団が形成された。この逃げは20㎞付近で吸収されるが、その後上り区間で再び阿曽が逃げに乗り、ここにリカルド・ガルシアも合流。10人以上の逃げ集団が形成された。

 その後リカルド・ガルシアを含む8人が飛び出し、後続に数分の差をつけた。結局この8人が逃げ切り、ダイラン・ニューベリー(オーストラリア、データ#3シスコレーシングチームP/Bスコディ)が優勝。リカルド・ガルシアが2位に入った。

 他のキナンサイクリングチームのメンバーは、4分34秒遅れたメイン集団内でゴールしている。

前日のミーティングでは、各ステージのコース、注意する選手・チームの確認が行われた Photo: Satoru KATO前日のミーティングでは、各ステージのコース、注意する選手・チームの確認が行われた Photo: Satoru KATO
表彰式 2位に入ったリカルド・ガルシア Photo: Tetsuya ISHIDA表彰式 2位に入ったリカルド・ガルシア Photo: Tetsuya ISHIDA

●リカルド・ガルシアのコメント
今日の2位という結果は嬉しい。チームは良い状態なので、まずはこの総合2位を維持できるようにしたい。マルコスの調子も良いので、これから良い結果を出せると思う。

●阿曽圭佑のコメント
リカルドが最後の逃げに乗った後、メイン集団が追走してペースが上がらないようにチームでコントロールした。結果として2位に入ってくれたので、良い結果だったと思う。今日走って調子が良いことがわかったので、チームのために走りつつ、自分の結果も狙っていきたい。

●ジャイ・クロフォードのコメント
他のチームが逃げを追わない展開になり、リカルドが2位になった。それは良かったのだけれど、リカルドはあまり調子が良くないようだ。上りゴールの第4ステージで状況は大きく変わるだろうね。

スタート前、会場に来ていた子供らと記念撮影するマルコス・ガルシア Photo: Satoru KATOスタート前、会場に来ていた子供らと記念撮影するマルコス・ガルシア Photo: Satoru KATO
最初のスタートサインをする野中竜馬 Photo: Satoru KATO最初のスタートサインをする野中竜馬 Photo: Satoru KATO
レース中のマルコス・ガルシアと伊丹健治 Photo: Motomu MINAMINOレース中のマルコス・ガルシアと伊丹健治 Photo: Motomu MINAMINO

■第1ステージ結果
1 ダイラン・ニューベリー(オーストラリア、データ#3シスコレーシングチームP/Bスコディ)
2 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム)
3 アミル・コラドウズ・ハギ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム)
17 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) +4分34秒
24 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム)
39 マルコス・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム)
55 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム)
69 伊丹健治(キナンサイクリングチーム)

■チーム総合順位
1 データ#3シスコレーシングチームP/Bスコディ 7時間25分26秒
2 キナンサイクリングチーム  +3秒(アジアチーム1位)

第2ステージ ピシュガマンが猛烈な攻撃

●8月7日 リマプルコタ-タナダタ 119.5㎞

第2ステージのゴールはイスタノバサの王宮の前に設定された Photo: Satoru KATO第2ステージのゴールはイスタノバサの王宮の前に設定された Photo: Satoru KATO

 第2ステージはスタート直後に3級山岳、後半に2級山岳を2つ越える。2つ目の2級山岳の後は高低差約600mを一気に下り、イスタノバサの王宮の前にゴールする。

 この日のレースもリアルスタート直後から活発に動く。12㎞地点の3級山岳に向けて、ピシュガマンサイクリングチームが総攻撃を開始。その後形成された8人の逃げに、ピシュガマンが5人も入るという異例な展開。キナンサイクリングチームからはリカルド・ガルシアがこの逃げに乗る。

 メイン集団はリーダージャージを擁するデータ#3シスコレーシングチームP/Bスコディをはじめ、ピシュガマンの逃げを良しとしないチームがまとまって追走。キナンもリカルド・ガルシアを逃げに送り込んだものの、ピシュガマンの動きを止めたい事から追走に同調する。

スタートサインをするマルコス・ガルシア Photo: Satoru KATOスタートサインをするマルコス・ガルシア Photo: Satoru KATO
スタートを待つキナンサイクリングチームのメンバー Photo: Satoru KATOスタートを待つキナンサイクリングチームのメンバー Photo: Satoru KATO
サムアップして見せるリカルド・ガルシア Photo: Satoru KATOサムアップして見せるリカルド・ガルシア Photo: Satoru KATO
ハンドルに貼られたコースプロフィールと警戒する選手のゼッケン Photo: Satoru KATOハンドルに貼られたコースプロフィールと警戒する選手のゼッケン Photo: Satoru KATO
個人総合2位に位置するため、チームカーの序列は2番目 Photo: Satoru KATO個人総合2位に位置するため、チームカーの序列は2番目 Photo: Satoru KATO

 逃げ集団とメイン集団との差は20秒から30秒で推移しながらレースは進行。最初の2級山岳に入るまでに逃げ集団を吸収することに成功した。

 その後2級山岳が連続する区間で、ラヒーム・エマミとレザ・ホセイン(ともにイラン、ピシュガマンサイクリングチーム)、ジェシージェームズ・エワート(オーストラリア、セブンイレブン・サーバRBP)の3人の逃げが決まる。最後はエマミがエワートをスプリントで下してステージ優勝。メイン集団は20秒差でゴール。総合上位勢に大きな変化は起きずに2日目を終えている。

 キナンは総合2位のリカルド・ガルシアをはじめ、ジャイ・クロフォード、マルコス・ガルシア、阿曽圭佑がメイン集団内でゴール。10分ほど遅れた第2集団で伊丹健治と野中竜馬がゴールした。

ツアー・オブ・ジャパンでも活躍したラヒーム・エマミ(ピシュガマンサイクリングチーム)が第2ステージ優勝 Photo: Satoru KATOツアー・オブ・ジャパンでも活躍したラヒーム・エマミ(ピシュガマンサイクリングチーム)が第2ステージ優勝 Photo: Satoru KATO
メイン集団内でゴールするリカルド・ガルシア、マルコス・ガルシア、ジャイ・クロフォード Photo: Satoru KATOメイン集団内でゴールするリカルド・ガルシア、マルコス・ガルシア、ジャイ・クロフォード Photo: Satoru KATO
メイン集団内でゴールする阿曽圭佑 Photo: Satoru KATOメイン集団内でゴールする阿曽圭佑 Photo: Satoru KATO
約10分遅れの第2集団でゴールする野中竜馬 Photo: Satoru KATO約10分遅れの第2集団でゴールする野中竜馬 Photo: Satoru KATO
レース後の選手たち Photo: Satoru KATOレース後の選手たち Photo: Satoru KATO

●伊丹健治のコメント
最初の3級山岳後に60㎞/hくらいのハイペースな時間が続いて足を使ってしまった。最初の2級山岳で一度遅れて再度追いついたけれど、2つ目の2級山岳で遅れてしまった。でも、日に日に脚が回ってきている実感がある。明日以降もイラン(=ピシュガマンサイクリングチーム)が動いてくるだろうから、彼らの動きには要注意だ。

●野中竜馬のコメント
最初の山岳に入る前のアタック合戦をずっとチェックしていて、上りに入ってからもチェックを続けていたが、それで使い切ってしまって早々に遅れてしまった。2級山岳よりも最初の3級山岳の方がきつかった気がする。

■第2ステージ結果
1 ラヒーム・エマミ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム)  2時間55分34秒
2 ジェシージェームズ・エワート(オーストラリア、セブンイレブン・サーバRBP) +0秒
3 レザ・ホセイン(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +8秒
23 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +20秒
24 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム)
28 マルコス・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム)
34 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム)
75 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) +10分16秒
76 伊丹健治(キナンサイクリングチーム)

第3ステージ リカルド・ガルシアがステージ優勝、総合リーダー獲得

●8月8日 パサマン-パサマンバラト 123.1km

スタートを待つリカルド・ガルシアとマルコス・ガルシア Photo: Satoru KATOスタートを待つリカルド・ガルシアとマルコス・ガルシア Photo: Satoru KATO

 第3ステージは序盤の3級山岳の後、コース中盤に2級山岳と3級山岳が連続し、ゴールまで一気に下る設定。特に2級山岳は約10㎞で標高差500mを一気に上り、その後の下りも道幅が狭く曲がりくねり、気の抜けないテクニカルなコースが続く。

 この日もレース序盤に逃げが発生するものの、コース半ばを前に吸収。スタートから50㎞付近で始まる最初の2級山岳への上りで15人が抜け出し、この中にキナンサイクリングチームからはリカルド・ガルシア、マルコス・ガルシア、ジャイ・クロフォードの3人が入る。連続するアップダウンでクロフォードら3人が遅れて12人となった先頭集団は、そのまま下ってゴールへ。最後はスプリント勝負となり、リカルド・ガルシアが優勝した。

 リカルド・ガルシアと同じ先頭集団に残ったマルコス・ガルシアが8位。クロフォード、阿曽圭佑、野中竜馬は第2集団で、伊丹健治は第3集団でそれぞれゴールした。

第3ステージ表彰式。リカルド・ガルシアがステージ優勝 Photo: Satoru KATO第3ステージ表彰式。リカルド・ガルシアがステージ優勝 Photo: Satoru KATO
リカルド・ガルシアはスプリント賞も獲得 Photo: Satoru KATOリカルド・ガルシアはスプリント賞も獲得 Photo: Satoru KATO
記者会見に臨むリカルド・ガルシア Photo: Satoru KATOリーダージャージを着て記者会見に臨むリカルド・ガルシア Photo: Satoru KATO

 リーダージャージのダイラン・ニューベリー(オーストラリア、データ#3シスコレーシングチームP/Bスコディ)が11分遅れの第3集団でゴールしたため、新たにリカルド・ガルシアが総合首位となった。

 第4ステージは1200mを越える上りゴールとなる難関ステージ。キナンサイクリングチームが一番重要と位置付けているステージだ。チームとして初めて獲得したリーダージャージを守る戦いは、難度の高いステージでの難しいレースとなる。

スタートする伊丹健治と野中竜馬 Photo: Satoru KATOスタートする伊丹健治と野中竜馬 Photo: Satoru KATO
沿道には日の丸を持った子供も Photo: Satoru KATO沿道には日の丸を持った子供も Photo: Satoru KATO

●リカルド・ガルシアのコメント
今日は疲れたけれど勝てて良かった。リーダージャージを獲得できた事は、これまでUCIレースを闘って積み重ねてきた事の結果だ。明日は、チームにとっては初めてリーダージャージを防衛するレースになる。難しいレースになるだろうけれど、リーダーの座をキープしたい。

●阿曽圭佑のコメント
今日は、イラン(ピシュガマンサイクリングチーム)が序盤から攻撃していたので、それに対応していった。上りに入ったところでアタックがかかって、3人が前に行ったのを見届けて第2集団に収まった。明日はリカルドのリーダージャージを守る事になるが、最後の上りまで働けるようにしたい。調子は悪くないので、できるだけ行けるようにしたい。

バイクを準備する南野メカニック Photo: Satoru KATOバイクを準備する南野メカニック Photo: Satoru KATO
スタートサインをする伊丹健治 Photo: Satoru KATOスタートサインをする伊丹健治 Photo: Satoru KATO
チームカーの周りで準備を進める選手たち Photo: Satoru KATOチームカーの周りで準備を進める選手たち Photo: Satoru KATO

■第3ステージ結果
1 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) 2時間59分43秒
2 リー・キ・スク(韓国、コレイル・サイクリングチーム) +0秒
3 アミール・コラドウズ・ハ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム)
8 マルコス・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +00秒
24 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム) +7分40秒
37 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム)
38 野中竜馬(キナンサイクリングチーム)
67 伊丹健治(キナンサイクリングチーム) +11分8秒

■個人総合順位 第3ステージ終了時
1 リカルド・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) 8時間20分48秒
2 アミール・コラドウズ・ハ(イラン、ピシュガマンサイクリングチーム) +7秒
3 ダディ・スリャディ(インドネシア、トレンガヌサイクリングチーム)
8 マルコス・ガルシア(スペイン、キナンサイクリングチーム) +4分49秒
24 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、キナンサイクリングチーム) +12分29秒
28 阿曽圭佑(キナンサイクリングチーム)
52 野中竜馬(キナンサイクリングチーム) +22分25秒
65 伊丹健治(キナンサイクリングチーム) +25分53秒

■チーム総合成績
1 ピシュガマンサイクリングチーム 25時間11分48秒
2 セントジョージ・メリダサイクリングチーム +1分7秒
3 キナンサイクリングチーム +8分12秒 

<中>伊丹健治が第5ステージで3位

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