スタビリティを犠牲にしない軽量ホイールボントレガーの新製品「アイオロスXXX チューブラー」をマドンでインプレッション

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 トレックのアクセサリーブランド「ボントレガー」から、前後セットで976gのロードバイク用ホイール「アイオロスXXX チューブラー」が8月8日に発表された。Cyclist編集部は9日、京都市で開催されている「トレックワールド」で、さっそくその実物をエアロロードバイク「マドン」に装着し実走。“超軽量”の登坂性能とスタビリティを確かめた。

松尾修作 Cyclistの新人編集部員。元プロロードレーサーでヨーロッパをはじめ、アジアツアーやJプロツアーのレースを転戦した。脚質はオールラウンダーで、剛性が高いバイクよりはしなやかでも伸びのあるバイクを好む。身長175cm Photo: Naoi HIRASAWA松尾修作 Cyclistの新人編集部員。元プロロードレーサーでヨーロッパをはじめ、アジアツアーやJプロツアーのレースを転戦した。脚質はオールラウンダーで、剛性が高いバイクよりはしなやかでも伸びのあるバイクを好む。身長175cm Photo: Naoi HIRASAWA

リムハイトは約21mm

フロントのホイール重量は420g Photo: Naoi HIRASAWAフロントのホイール重量は420g Photo: Naoi HIRASAWA

 アイオロスXXX チューブラーのフロントホイールの重量は420g。ハブやスポークは他のアイオロスシリーズと共通だという。すなわち、差し引いたリムの重量が驚くほどに軽い。リムはトレック独自の技術を投入した「OCLV(Optimum Compaction Low Void)カーボン」製で、軽量でなおかつ強度を保っている。その証拠に、アイオロスXXX チューブラーには体重制限が設けられていない。

 実際に、スプロケットとタイヤが装着されたリアホイールと、スプロケット未装着のアルミホイールとを持ち比べてみたところ、明らかに前者が軽い。専用のコルクシューが付属しているため、マドンへと装着。試乗会会場の国立京都国際会館付近から比叡山方面へと走りはじめた。

エアロロードにも相性が良かったアイオロスXXX チューブラー Photo: Naoi HIRASAWAエアロロードにも相性が良かったアイオロスXXX チューブラー Photo: Naoi HIRASAWA

 月並みかもしれないが、ペダルの一漕ぎ目から軽さがわかる。一瞬の踏みの軽さだけではなく、持続的に実感できるので、テンポよくシッティングで上ることに長けていた。1kgを割る物理的な軽さが効いているからだろう。

 リムの幅は21mmで、リムハイトは約21mm。他のアイオロスホイールと比べるとスリムで、ダンシング時の振りも軽い。コーナリングや切り替えしで足元がもたつく印象はなく、横への動きもスムーズだ。

 強度、剛性面に不安はなかった。リアブレーキのクリアランスをギリギリまで狭くしていたため、スプリントをかけると若干シューとリムがタッチしたが、出力が1000Wを超えない限りはそれもなさそうだ。リズムよく体重を乗せて上るダンシングには心配ない。ダウンヒルでもスタビリティを失わなかった。

エアロロードにもマッチ

 本来なら山岳が得意な「エモンダ」でも試乗してみたかったが、残念ながら試乗会場に用意がなかった。マドンのみへの装着となったが、見た目以上に走りの相性はよかった。平地ではエアロ効果が高いフレームが作用して高速巡航ができ、軽量ホイールを生かしたキビキビとした動きで上りをこなせる。エアロフレームにはエアロホイールというのがいわば常識だが、こういう組み合わせもありだろう。

インプレに使用したバイクはトレックのエアロロード「マドン」 Photo: Naoi HIRASAWAインプレに使用したバイクはトレックのエアロロード「マドン」 Photo: Naoi HIRASAWA
専用のコルクシューを装着 Photo: Naoi HIRASAWA専用のコルクシューを装着 Photo: Naoi HIRASAWA

 前後で1kg以下のホイールは一発決戦用と言われた時代もあったが、アイオロスXXX チューブラーはそう感じさせなかった。下りもコーナーも“普通に”こなせる。唯一気になったのは、シューが接するリム面がカーブしている点だろう。新品のシューではブレーキング時にタッチが悪く感じてしまう。もっとも、ある程度使用してシューがリム面になじんでくれば問題はないはずだ。

 価格は前後セットで約30万円。従来の一般的超軽量ホイールと比べ、この軽さや剛性を考慮すれば破格といえる。ヒルクライムレースや山岳コースを含むレースが多い日本ではニーズにマッチしている。走行性能を犠牲にせず、数グラムでもバイクの軽量化を進めたいライダーにお勧めしたいホイールセットだ。

ボントレガー「アイオロスXXX チューブラー」
税込価格:139,000円(フロント)、179,000円(リア)
重量:420g(フロント)、556g(リア)

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