初戦は拠点スペインのビッグレースNIPPO・ヴィーニファンティーニに小林海がテスト生加入 U23の全日本ダブル王者

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 UCIプロコンチネンタルチームのNIPPO・ヴィーニファンティーニが8月1日から3人の若手選手をトレーニー(テスト生)採用することが決まり、日本からはスペインのアマチュアチームで活躍するU23全日本チャンピオンの小林海(こばやし・まりの)が加入する。小林の初戦は8月2~6日にスペイン北部で開催される「ブエルタ・ア・ブルゴス」(UCIヨーロッパツアー2.HC)を予定している。

2016年6月に大島で開催されたU23全日本選手権ロードレースを独走で制した小林海 Photo: NIPPO Vini-Fantini2016年6月に大島で開催されたU23全日本選手権ロードレースを独走で制した小林海 Photo: NIPPO Vini-Fantini

 トレーニー制度は主にU23の若手選手を対象に、将来プロチームでの活動を希望する選手をシーズン後半の8月以降チームに登録できるUCIの育成システムで、チームが自由に出場レースを決められる。トレーニー登録されていても、これまでの所属チームやナショナルチームでの活動もできる。

 同時に加入するイタリア人選手のニコラ・バリオーリは、イタリアの名門U23チームに所属している選手。イタリア国内のU23個人ランキングでトップにつけ、将来への大きな期待が寄せられているという。もう一人のメキシコ人、ダビッド・ガオナは19歳の選手で、2人は8月1~7日までアメリカで開催される「ツアー・オブ・ユタ」(UCIアメリカツアー2.HC)に出場する。

 シーズン後半のNIPPO・ヴィーニファンティーニは、ヨーロッパ、アジア、アメリカと幅広いエリアのレースに出場する予定だ。

「良い走りをしたい」小林海のコメント

2016年のU23全日本選手権ロードで2冠の小林海(中央) Photo: NIPPO Vini-Fantini2016年のU23全日本選手権ロードで2冠の小林海(中央) Photo: NIPPO Vini-Fantini

 今回、NIPPO・ヴィーニファンティーニのトレーニーとして、今まで経験したことのないトッププロのレースに出場できるチャンスをいただき感謝しています。初戦のブエルタ・ア・ブルゴスは、僕が3年近く拠点としているスペインでのレースであり、自分が今までTVで観ていたレースです。住んでいる所からも近く、スペインのレース関係者も注目していますし、いつも一緒に走っているプロトンのメンバーも観ているので、良い走りをしたいです。そして、この機会を今後の選手キャリアに生かせるよう、多くのことを学びたいと思います。頑張ります。

「ヨーロッパでの成績を考慮」大門宏監督のコメント

 近年、ワールドツアーチームでは本気で選手育成に取り組む姿勢、環境整備などがエスカレートし、トレーニーを選考するために専門スタッフを配置して独自の選考キャンプを実施するなど、大きな予算を注ぎ込んでいる。それが理想的なスタイルであることはわかってはいるが、我々のようなプロコンチネンタルチームはそこまで余裕はないのが現状だ。とは言え、プロコンチネンタル体制2年目である今シーズンは、5月頃から情報を集めながら考慮してきた。

 今回決まった3名の中で、小林はアジア地域で選んだ唯一の選手だが、彼のスペインでの成績を元にゼネラルマネージャー、監督とも審議した。日本では全日本選手権で勝ったイメージが強いかと思うが、レベル尺度が明らかに違う日本で勝ったことを決め手にした訳ではなく、ヨーロッパでの成績を最優先に考慮し、本人の強い向上心も確認したうえで、最終的には福島(晋一)を含む現場監督の判断で「試す価値はある」との見解で一致した。

 またチームのスケジュールに「ブエルタ・ア・ブルゴス」があったことも判断の決め手になった。HCカテゴリーなので、彼自身が上位でゴールすることは厳しいと思うが、彼にとっては地元となる。チーム内での動きやコミュニケーション適応能力を期待しながら見極めたい。その後は、U23日本ナショナルチームで昨年小石祐馬が健闘したイタリアのレース「GPパスタザーラ(UCI1.2U)」に派遣される予定なので楽しみにしている。

 それ以降のスケジュールは、これから話し合いながら決めたいが、おそらく9月はイタリア、フランス、ベルギーのレースのなかでチャンスを与え、彼のクオリティやキャパシティを見たい。

 アンダー最後のシーズンを迎える小林。トレーニーのシステムを使うことで、複数のチームで走ることができるようになり、可能性が広がって、多くのチーム関係者に見てもらうチャンスにもなるだろう。これまで以上に際立った走りができれば、他のプロチームから勧誘されるチャンスだってある。彼だけでなく今回採用する3名には、ぜひこのチャンスを生かして来季の飛躍への足掛かりにしてほしい。

■小林海(こばやし・まりの)
1994年7月1日生まれ。スペイン人の父と日本人の母をもつ。ニックネームは“寿司ドラゴン”。17歳のときに日本で自転車競技を始め、2014年からスペインのアマチュアチームに所属し、現在もスペインを拠点にレース活動を行う。現在U23カテゴリーの4年目。U23日本ナショナルチームメンバー。
【2015年】
U23全日本選手権個人タイムトライアル3位
【2016年】
ロンドファンフラーンデレンU23(ネーションズカップ)完走
U23全日本選手権個人タイムトライアル優勝 ロードレース優勝
スペイン・アマチュアレース「Gran Premio Tetuan」優勝

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