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ツール・ド・フランス2016 第15ステージ下りで追いついたパンタノがマイカとの一騎打ちを制する フルームが総合首位を堅守

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ツール・ド・フランス第15ステージが7月17日、ブール・ガン・ブレスからキュロズまでの159kmで行われ、ハルリンソン・パンタノ(コロンビア、イアム サイクリング)がラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ)とのマッチスプリントを制して優勝した。新城幸也(ランプレ・メリダ)は22分40秒遅れの102位で完走している。

ハルリンソン・パンタノ(コロンビア、イアム サイクリング)がラファウ・マイカ( ポーランド、ティンコフ・サクソ)を下して優勝した Photo: Yuzuru SUNADAハルリンソン・パンタノ(コロンビア、イアム サイクリング)がラファウ・マイカ( ポーランド、ティンコフ・サクソ)を下して優勝した Photo: Yuzuru SUNADA

獲得標高は4000m超

 第15ステージは159kmと長い距離ではないが、平坦路が少なく、アップダウンを繰り返すハードなステージとなった。選手はスタート直後から1級山岳を越え、その後等級がついた山が3級2つ、2級が1つ、1級と超級が1つずつ現れる。獲得標高は4000mを超え、等級がつかない上りも多く、サバイバルな展開が予想された。

 パレード走行を終え、アクチュアルスタートが切られると集団内ではアタックが散発。山岳賞ジャージを着用するトマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)が積極的にチェックに入り、山岳ポイントのライバルであるマイカやダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス ソリュシオンクレディ)へ牽制を図った。

最初のエスケープグループ Photo: Yuzuru SUNADA最初のエスケープグループ Photo: Yuzuru SUNADA

30人の先頭集団が形成

 しかし、最初の山岳でマイカとイルヌール・ザカリン(ロシア、チーム カチューシャ)が抜け出し先行。トップで山頂を越え下りに入った。後方からはヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)率いる追走集団が形成され、先を行く2人を吸収。最終的に30人の先頭集団となったが、デヘントは含まれなかった。逃げを得意とするトマ・ヴォクレール(フランス、ディレクトエネルジー)らが積極的な姿勢をみせる。

機材故障でタイムをロスするヴォクレール Photo: Yuzuru SUNADA機材故障でタイムをロスするヴォクレール Photo: Yuzuru SUNADA

 後方ではマイヨジョーヌを着るクリストファー・フルーム(イギリス)擁するチーム スカイが集団をコントロールし、落ち着きをみせた。一方、先頭ではマイカが上位で山岳賞ポイントを通過し、ポイントを稼いだ。その後、ニバリやトム・デュムラン(オランダ、チーム ジャイアント・アルペシン)が飛び出すも、追走に吸収され、再び飛び出したザカリンとマイカの2人が先行。超級山岳のグラン・コロンビエをマイカが先頭でクリアし、山岳ポイントを重ねた。

グラン・コロンビエを先頭で行くザカリンとマイカ Photo: Yuzuru SUNADAグラン・コロンビエを先頭で行くザカリンとマイカ Photo: Yuzuru SUNADA

山岳賞はマイカへ

 2人の後方からは上りでジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ)、下りでパンタノが追いつくが、好調のアラフィリップはメカトラブルで脱落。ザカリンは下りで引き離され、パンタノとマイカの2人がレースを牽引した。

ザカリンとマイカを追うアラフィリップ Photo: Yuzuru SUNADAザカリンとマイカを追うアラフィリップ Photo: Yuzuru SUNADA

 総合上位勢が走るメイン集団では、ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム)やロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル)がアタックを仕掛けるも、チーム スカイの働きで吸収。タイム差を築けないまま1つの集団でレースを進めた。

 マイカは最後の山岳でパンタノを約20秒引き離し頂上を越えたが、パンタノが得意の下りで追いつき、勝負はゴールのマッチスプリントへ持ち越された。牽制しながらのスプリントは最初にマイカが仕掛けたが、後方から追ったパンタノがマイカを抜いて優勝を飾った。2位だったマイカだったが、敢闘賞と山岳賞ジャージを獲得している。総合上位勢に変動はない。

スカイは磐石な体勢で第3週へ

 優勝したパンタノは「ツール・ド・フランスで優勝でき、私にとって特別な日となった。アタックをした時はチームメイトが助けてくれた」と述べ、チームやスポンサー、家族に感謝を述べた。また、総合首位を守ったフルームは「キンタナが動くと思ったが、チームメイトの働きで脚を削られることはなかった。あすアタックするかは様子を見る。何が起きてもチームで対応し、磐石なレース運びを行いたい」と余裕を感じさせた。

 翌日の第16ステージは大きな山が登場しない209kmの長丁場。一行はフランスからスイスの首都ベルンに入りゴールする。

第15ステージ結果
1 ハルリンソン・パンタノ(コロンビア、イアム サイクリング) 4時間24分49秒
2 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ) +0秒
3 アレクシー・ヴュイエルモーズ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +6秒
4 セバスチャン・ライヘンバッハ(スイス、エフデジ) +6秒
5 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ) +22秒
6 セルジュ・パウェルス(ベルギー、ディメンションデータ) +25秒
7 ピエール・ローラン(フランス、キャノンデール・ドラパック チーム) +25秒
8 イルヌール・ザカリン(ロシア、チーム カチューシャ) +1分30秒
9 ダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス ソリュシオンクレディ) +1分30秒
10 トムイェルト・スラフトール(オランダ、キャノンデール・ドラパック チーム) +2分8秒
102 新城幸也(日本、ランプレ・メリダ) +22分40秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 68時間14分36秒
2 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) +1分47秒
3 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ) +2分45秒
4 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +2分59秒
5 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +3分17秒
6 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +4分4秒
7 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +4分27秒
8 ティージェイ・ヴァンガードレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +4分47秒
9 ダニエル・マーティン(アイルランド、エティックス・クイックステップ) +5分3秒
10 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +5分16秒
131 新城幸也(日本、ランプレ・メリダ) 70時間48分49秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ペテル・サガン(スロバキア、ティンコフ) 340 pts
2 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ) 278 pts
3 マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ) 228 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ) 127 pts
2 トマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) 90 pts
3 ダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス ソリュシオンクレディ) 69 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ) 68時間17分21秒
2 ルイ・メインティス(南アフリカ、ランプレ・メリダ) +3分3秒
3 ワレン・バルギル(フランス、チーム ジャイアント・アルペシン) +16分20秒

チーム総合
1 モビスター チーム 204時間44分46秒
2 チーム スカイ +7分8秒
3 BMCレーシングチーム +9分40秒

敢闘賞
ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ)

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