ターゲットは富裕層サイクリングで観光誘致へ 富士河口湖町とガルーダ・インドネシア航空がタッグ

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 日本政府による沖縄県・尖閣諸島国有化への反発を強める中国の観光客が激減し、ホテルのキャンセルが相次ぎ、影響をもろに受けた山梨県富士河口湖町に、ガルーダ・インドネシア航空が送客態勢を取った。経済成長が著しいインドネシアでは富裕層が増えていることから、同航空が訪日観光商品強化方針を掲げ、今月14日同町西湖・本栖湖を周遊するサイクリング体験ツアーを展開した。

西湖畔でツアー参加者が集まり記念撮影。「気分は?」に「最高!」と歓声を上げた西湖畔でツアー参加者が集まり記念撮影。「気分は?」に「最高!」と歓声を上げた

 モデルツアーとはいえ、地元の渡辺凱保町長は「インバウンド観光が低迷する中で、インドネシアとのコミュニケーションづくりにいい機会を得た。中国との関係がこじれる中でインドネシアからの訪日観光に期待できる」とツアーを歓迎した。さらに「現地へ飛んで富士山観光を売り込むことを考えたい」とも話し、インドネシアへ直に観光営業する考えを示し、インバウンド観光立て直しで新地へ期待を強めている。

「日本とインドネシアは大切な時期にきた」

 サイクリングツアーのスタート前、同町西湖畔のホテルで記者会見した同航空のジュディ・リファジャントロ筆頭副社長は「サイクリング体験ツアーは日本で初。社としては日・イ観光促進を狙い、日本を知ってもらおうと企画した」と話した。インドネシアから日本を訪れる観光客は2012年1~8月は6万3800人。ガルーダ航空としては日本からの観光客を増やすこともだが、アウトバウンドマーケット拡大も重要戦略。

「日本とインドネシアの経済関係は大切な時期にきた」と語るムハンマド・ルツフィー駐日大使(山梨県・西湖畔のホテル)「日本とインドネシアの経済関係は大切な時期にきた」と語るムハンマド・ルツフィー駐日大使(山梨県・西湖畔のホテル)

 同席したムハンマド・ルツフィ駐日インドネシア大使は「日本とインドネシアは経済活動で大切な時期にきた。観光でも理解を深める機会が求められ、ガルーダ航空のイベントを歓迎する」と語り、観光交流拡大施策の重要性を示したうえで、「渡辺町長をインドネシアに招聘(しょうへい)したい」とも語った。

 渡辺町長も「全国の中から当地を選んでくれたのは名誉なこと。発展するインドネシアとこうした機会を通じて、関係が深まることを願う」と応じ、大使の招聘を受ける考えだ。

日本のシンボル「富士山」を眺めながら

ツアー参加者は国から解体して運んだ自転車をワクワクしながら組み立てたツアー参加者は国から解体して運んだ自転車をワクワクしながら組み立てた

 富士山麓でのサイクリングツアーは同航空が3泊4日で費用2千米ドルで一般募集して、50人を超える参加者の多くは医師、弁護士、会社社長ら富裕層。インドネシアではサイクリングが大人気。健康法でもサイクリングが注目され、ジャカルタ特別州が実施する「カーフリーデー」では、数千台の自転車が目抜き通りに集まるという。またインドネシア人にとっても日本のシンボルは「富士山」と「サクラ」。富士山を眺めながらサイクリングができる最適エリアとして同航空が西湖、本栖湖周遊コースを選択した。

 参加者の1人、国営航空機メーカー社長のウディ・サントソーさん(57)は西湖畔を走って「とても眺めがいい。仕事で何度も日本に来ていたが、こんなに景色がすばらしいとは知らなかった。道路も舗装されているしね。帰ったら仲間に日本の美しさを伝えたい」と感想を話していた。

西湖畔道路を快走する参加者たち。景色はよく気分は上々だ西湖畔道路を快走する参加者たち。景色はよく気分は上々だ

 山梨県の調査では、県内に宿泊した平成22年の外国人観光客約60万人のうち、29万人が中国人だった。東日本大震災後はインバウンド観光で落ち込みを見せた。今年になって中国からの観光客が戻る傾向をみせていたが、尖閣諸島国有化にからみ、ホテルなどで宿泊キャンセルが相次ぎ、“日本に行くなら、富士山を見たい”という中国人観光客の激減に富士河口湖町は大きなダメージを受けていた。(MSN産経ニュースより)

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