8位以内入賞が目標「悔いなく楽しみたい」 リオ五輪・女子ロード代表、與那嶺恵理が壮行会出席

by 米山一輝 / Ikki YONEYAMA
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 リオデジャネイロ・オリンピック自転車競技女子ロードレース日本代表の與那嶺恵理(ハーゲンスベルマン・スーパーミント プロサイクリングチーム)が7月14日、東京都内で支援者らが集まっての壮行会に参加し、出発を目前に激励を受けた。與那嶺は「自分の挑戦を、悔いなく楽しみたい」と抱負を語った。

ヨネックスの開発、販売など、ロードバイク部門の社員が與那嶺を囲む Photo: Ikki YONEYAMAヨネックスの開発、販売など、ロードバイク部門の社員が與那嶺を囲む Photo: Ikki YONEYAMA

ヨネックス会長もエール

 壮行会には家族、友人、スポンサーら約50人が與那嶺の応援に集まった。與那嶺はイタリアで10日まで行われた、女子最高峰ステージレース「ジロ・ローザ」に出場し、12日に帰国したばかり。翌15日には再び日本から出発するという、慌ただしいスケジュールのなかでの壮行会となった。

パーティーはサプライズ形式で行われた。出迎えた出席者に與那嶺は驚きの顔 Photo: Ikki YONEYAMAパーティーはサプライズ形式で行われた。出迎えた出席者に與那嶺は驚きの顔 Photo: Ikki YONEYAMA
ウェアをサポートするウエイブワンの中田明社長が乾杯のあいさつ。「入賞と言わずぜひメダルを」と応援 Photo: Ikki YONEYAMAウェアをサポートするウエイブワンの中田明社長が乾杯のあいさつ。「入賞と言わずぜひメダルを」と応援 Photo: Ikki YONEYAMA

 会には與那嶺の高校時代の恩師、神戸女学院校長の林真理子さんも神戸から出席して、與那嶺を驚かせた。高校3年時の担任だったという林さんは、「学校141年の歴史で、数学オリンピックに出た生徒はいたが、本物のオリンピック出場は初めて」と與那嶺を称えた。高校時代はテニス部のキャプテンを務めるなど、責任感や正義感の強い生徒だったという。

高校時代の恩師の林真理子さん(右)は「英語の時間はよく寝ていたが成績は良かった」とエピソードを披露 Photo: Ikki YONEYAMA高校時代の恩師の林真理子さん(右)は「英語の時間はよく寝ていたが成績は良かった」とエピソードを披露 Photo: Ikki YONEYAMA
神戸から與那嶺の家族も駆けつけた。(左から2人)母の三重さん、父の修さん Photo: Ikki YONEYAMA神戸から與那嶺の家族も駆けつけた。(左から2人)母の三重さん、父の修さん Photo: Ikki YONEYAMA

 また自転車を提供するヨネックスの、米山勉会長夫妻も駆けつけ與那嶺を祝福。「(新規事業として)ロードバイクをやろうと言ったのは僕」という米山会長だが、参入から2年余りでの五輪出場は「あり得ないと思っていた」と満面の笑顔。與那嶺と固く握手を交わし「本当に感謝。頑張ってください」とエールを送った。会場には與那嶺が五輪で乗る、新しいカラーリングのロードバイクも飾られた。

ヨネックスの米山勉会長夫妻も與那嶺を激励。リオ五輪ではテニス、バドミントン、自転車、ゴルフで「出場」するという Photo: Ikki YONEYAMAヨネックスの米山勉会長夫妻も與那嶺を激励。リオ五輪ではテニス、バドミントン、自転車、ゴルフで「出場」するという Photo: Ikki YONEYAMA
與那嶺がリオで乗るのは、ヨネックスカラーをまとった2017年モデルのカーボネックスだ Photo: Ikki YONEYAMA與那嶺がリオで乗るのは、ヨネックスカラーをまとった2017年モデルのカーボネックスだ Photo: Ikki YONEYAMA

武井コーチ「東京まで駆け抜けたい」

武井コーチからは、リオ五輪代表を決めた全日本ロードのゴールシーンのパネルをプレゼント。與那嶺は大好きなビールのグラスを終始離さなかった Photo: Ikki YONEYAMA武井コーチからは、リオ五輪代表を決めた全日本ロードのゴールシーンのパネルをプレゼント。與那嶺は大好きなビールのグラスを終始離さなかった Photo: Ikki YONEYAMA

 與那嶺が自転車を始めた当初から指導してきた武井亨介コーチは、「互いにケンカをした回数は1000回以上。オリンピックを目指していたわけではなくて、自分たちのベストを常に尽くし、真剣に人生を歩みたかった」と、二人三脚で歩んだ5年間を振り返った。失敗や葛藤は何度もあったというが、「一人より二人で歩みながら苦労した方が実りが多い」と喜びを語った。

 また與那嶺のビジネスパートナーとして、スポーツに仕事として取り組む女子アスリートの厳しい現状にも触れ、「僕たちはそこにブレイクスルーを起こしたい」と将来の展望を語った。「リオ五輪はアスリートとしてのスタート地点。東京まで勢いよく駆け抜けたい」と強力タッグでのさらなる活躍を誓った。

「縁」に恵まれて

 五輪代表を射止めたポイントを聞かれた與那嶺は、「ご縁と運とタイミング」と答えた。

 昨年まで国内を中心に活動していたため、選考基準が発表されるまでは「(五輪に)行ける可能性はない」と考えていたという。国際ポイント保持者上位のなかで全日本選手権での優秀者が選ばれると知り、「ポイントを取って全日本で勝てばいい」と挑んで優勝。代表の座を勝ち取った。

リオ五輪に向けて抱負を語る與那嶺 Photo: Ikki YONEYAMAリオ五輪に向けて抱負を語る與那嶺 Photo: Ikki YONEYAMA

 今年からは活動の拠点をアメリカに移した。来年から本格参戦する準備段階のつもりだったが、「アメリカはレースに勝てばチャンスがあるから」と出場した最初のローカルレースで優勝し、早々にステップアップのチャンスをつかんだ。次々に結果を残し、シーズン途中からプロチーム加入。全米トップクラスの国際レースにも出場した。「すごくいい経験を積んだうえで全日本に臨めた」と與那嶺は振り返る。

 リオでは「先頭集団が多分10人いないくらいに絞られるので、そこに残りたい」と、まずは入賞(8位以内)が目標。直前に女子最高峰のジロ・ローザを経験したことで、「五輪を走る選手のスピードがどのくらいか、イメージを持って帰れた」という。五輪に向けてのトレーニングは、このイメージに合わせた走りができるよう、2週間徹底的に自分を追い込む。

 トレーニングパートナーも務める武井コーチとのタッグで知られるが、「メカニックのスタッフさんや、コーチの奥さんとか、見えないところでコーチと同じくらい二人三脚でやってくれた」と感謝のコメント。ヨネックスのサポートも、大学のテニス部の1年先輩がきっかけ。「一人では絶対ここまで来れなかった」と、さまざまな縁が今回の結果につながったと強調する。

壮行会の出席者による記念写真 Photo: Ikki YONEYAMA壮行会の出席者による記念写真 Photo: Ikki YONEYAMA

 五輪への気負いは特にないという。「世界選もオリンピックも、自分の最高の状態で挑戦するのは変わらない。期待に応えるというよりは、自分の挑戦を悔いなく楽しむこと」と平常心。海外では暗い選手と明るい選手が両極端だというが、「自分は楽しんでいる方になりたい」と明るい笑顔で最高の舞台に臨む。

米国コロラド州で直前トレーニング

 與那嶺は7月15日に日本を出発し、アメリカ・コロラド州の高地で約3週間、直前トレーニングと調整を行う。時差のないコロラドから直接、8月1日にリオ入りし、7日のロードレース本番に挑む。

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