「トリエンナーレ・デル・デザイン」「ケルビム」がイタリア・ミラノの美術博覧会に出展 「コロンバス」が選ぶ5大陸代表のビルダーに

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 イタリア・ミラノで開催中の世界的な美術博覧会「トリエンナーレ・デル・デザイン」に、日本のハンドメイドブランド「CHERUBIM」(ケルビム)が出展する。イタリアのチューブメーカー「コロンバス」が選ぶ5大陸を代表するビルダーの1つに選ばれ、同社が主催する「NEWCraft展」に作品を出展することになった。

「トリエンナーレ・デル・デザイン」でコロンバスがプロデュースする「NEWCraft展」に出展する5大陸代表のビルダーの作品。中央がケルビム Photo:Federico Stanzani「トリエンナーレ・デル・デザイン」でコロンバスがプロデュースする「NEWCraft展」に出展する5大陸代表のビルダーの作品。中央がケルビム Photo:Federico Stanzani

今野さん「選ばれて非常に光栄」

ケルビム代表の今野真一氏。2016年3月18日 Photo: Kyoko GOTO ケルビム代表の今野真一氏。2016年3月18日 Photo: Kyoko GOTO 

 フレームビルディングは巨匠も若手も巻き込んだ世界的なムーブメントとなっており、近年多くの傑作が世界各国で生み出されている。いまや国境を超えた文化となった産業として「トリエンナーレ・デル・デザイン」で取り上げるため、コロンバスが老舗から若手まで5人のビルダーを5つの大陸から選出し、同社のチューブを用いた作品の出展を要請した。

 その1つに選ばれたのが、日本を代表するハンドメイドブランド「ケルビム」。代表の今野真一さんは「大変光栄に思っている。コロンバスパイプはケルビムはもちろん、世界のスチールフレームの性能の一部といっても過言ではなく、レーシングバイクの歴史そのもののようなチューブメーカー。彼らに選ばれ、一緒に仕事をできる事はフレームビルダーとして大変やり甲斐のある仕事だと思っている」と喜びを語った。

ショーモデルという特性上、コロンバスの最新チューブから、普段選ばない「超極太」を選択したという Photo:Federico Stanzaniショーモデルという特性上、コロンバスの最新チューブから、普段選ばない「超極太」を選択したという Photo:Federico Stanzani
「コロンバスの最新チューブを使ったフレームを試したい」というプロ選手の要望とリンクした同作品。トップチューブにはプロの競輪選手にしか販売しない「triple crown」のロゴ Photo:Federico Stanzani「コロンバスの最新チューブを使ったフレームを試したい」というプロ選手の要望とリンクした同作品。トップチューブにはプロの競輪選手にしか販売しない「triple crown」のロゴ Photo:Federico Stanzani

 今回の作品は、ショーモデルという性質上、使用可能なコロンバスの最新チューブの中から、ケルビムとして普段選ばない「超極太」のチューブを選択した。同モデルは「コロンバスの最新チューブを使ったフレームを試してみたい」というプロ選手の要望とリンクしたこともあり、当選手の寸法、最適剛性に合わせて製作。そのため、トップチューブのロゴにはプロの競輪選手のみに販売するブランド名「triple crown」(トリプルクラウン)が採用された。

 カラーリングには競輪で使用される戦闘的なカラーを採用。大胆かつシンプルな全体像に対し、ラメの多用で絢爛さを加えるなど「戦国時代の陣羽織」をイメージしたデザインに仕上がった。完成した作品について今野さんは、「『らしさ』は意識していないが、我々の求める最高技術を出し切った結果、イタリア製のパイプを使用したにも関わらず、実に日本人らしい仕上がりで『ケルビム』らしいオーラを放っていた。『日本人らしさ』は私たちのDNAに刻み込まれているのだと感じた」と感想を述べた。

開催国であるイタリアに敬意を表し、イタリアントリコロールを施したヘッドパーツ。ラメを多用したカラーリングは戦国時代の陣羽織に通ずるグラフィック Photo:Federico Stanzani開催国であるイタリアに敬意を表し、イタリアントリコロールを施したヘッドパーツ。ラメを多用したカラーリングは戦国時代の陣羽織に通ずるグラフィック Photo:Federico Stanzani
「イタリア製のチューブながら、『ケルビム』らしいオーラを放つ仕上がり」と今野さん Photo:Federico Stanzani「イタリア製のチューブながら、『ケルビム』らしいオーラを放つ仕上がり」と今野さん Photo:Federico Stanzani

強烈な個性を放つ5大陸代表の作品

 他には、オーストラリアから「Baum Cycles」(バウムサイクルズ)、イギリスから「Karen Hartley」(カレン・ハートリー)、南アフリカから「Mercer Bikes」(マーサー・バイクス)、米国から「Richard Sachs」(リチャード・ザックス)の4ブランドが出展。コロンバスのチューブを用いてそれぞれの作品を製作した。

バウムサイクルズ(オーストラリア) Photo:Federico Stanzaniバウムサイクルズ(オーストラリア) Photo:Federico Stanzani
カレン・ハートリー(イギリス) Photo:Federico Stanzaniカレン・ハートリー(イギリス) Photo:Federico Stanzani
マーサー・バイクス(南アフリカ) Photo:Federico Stanzaniマーサー・バイクス(南アフリカ) Photo:Federico Stanzani
リチャード・ザックス(米国) Photo:Federico Stanzaniリチャード・ザックス(米国) Photo:Federico Stanzani

 各作品について今野さんは、「どれも強烈な個性を放つ、素晴らしいフレーム。オーストラリアの先住民族アボリジニー文化を連想させるカラーリング、前衛的な工作が施されたクラウン、シンプルで伝統的なスタイルなど、さすがコロンバスによって世界中から選ばれたビルダーの作品だと感じた。友人リチャード・ザックスのフレームも現在の米国らしさを感じさせるデザイン」との感想を述べた。

 6月29日には、現地でイタリアの老舗の職人、ダリオ・ペゴレッティとドリアーノ・デローザの両氏を招き、出展作品や世界に広がるフレームビルディングの魅力について語るトークショーなどが行われる。

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