試写会でトークショーも『疑惑のチャンピオン』メイキング映像、日本語版をCyclistで独占公開

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 映画『疑惑のチャンピオン』の7月2日の公開に先立ち、Cyclistは同作品の日本語版メイキング映像を入手、6月24日から独占公開を始めた。これに先立ち、23日には東京・渋谷で同作品の試写会が開催され、サイクルロードレース番組の実況を務めるサッシャさんと、サイクルライフナビゲーターの絹代さんがトークショーを行った。絹代さんは「ドーピングについて考える機会になった」とコメント。サッシャさんは「こういう過去を経験したからこそ構築できる未来がある。事実として知っておくことは大切だと思う」と述べた。

絹代さん「ターミネーターのような完璧な強さ」

 がんを克服し、ツール・ド・フランス7連覇を達成するも、その後ドーピングを行ったと告白したことで記録を剥奪された元プロロードレーサー、ランス・アームストロング(アメリカ)の半生を描いた映画「疑惑のチャンピオン」。ツール・ド・フランスの開幕に合わせた7月2日の公開に先立ち、一般試写会が行われた。

「ランスの無敵ぶりはまるで“ターミネーター”のようだった」と語った絹代さん Photo: Kyoko GOTO「ランスの無敵ぶりはまるで“ターミネーター”のようだった」と語った絹代さん Photo: Kyoko GOTO

 自身が自転車に乗り始めた2002年当時、初めて見たツール・ド・フランスで圧倒的な強さでチャンピオンの座についていたアームストロングを知ったという絹代さんは、彼の印象について「強くて隙が無く、冷徹で頭脳明晰。とにかく完璧で『ターミネーター』のように思えた。一方で社会活動にも取り組んでいたり、完全無敵のスーパーヒーローという印象だった」と語った。

ドイツと日本のハーフであるサッシャさんは「当時ファンとして応援していたウルリッヒの活躍を妨げるランスの強さが悔しかった!」と思い出を語ったサッシャさん Photo: Kyoko GOTOドイツと日本のハーフであるサッシャさんは「当時応援していたウルリッヒの活躍を妨げるランスの強さが悔しかった!」と思い出を語ったサッシャさん Photo: Kyoko GOTO

 サッシャさんは、故郷を同じくするヤン・ウルリッヒ(ドイツ)を応援するなかでアームストロングの存在は「常に“目の上のたんこぶ”だった」と一ファンとしての本音を明かし、悔しさを覚えるほどの強さだった当時のアームストロングの様子を語った。

 一方で、全スポーツ選手の中で最高収入を得ていた時代もあったという彼のプロ選手としての業績に触れ、「米国の選手としてはグレッグ・レモンの存在もあったが、欧州のスポーツだった自転車競技に米国らしさが流れ込んでいった背景にはアームストロングの活躍がある。ガーミンやキャノンデールといった米国の企業やチームが参入するようになったり、米国資本が投入されるようになったという点では、彼の存在は今でも間接的に残っている」との見方を示した。

サッシャさん「過去の誤ちから作る未来」

 同作品を観た感想について絹代さんは、「本当に考えさせられた。ヒーローはヒーローのままでいてほしいという思いもあり、これまでドーピングの問題にはあまり目を向けないようにしていたが、これをきっかけに考えることができたことは良かった」と述べた。

「1つ残念なのはコンタドールが似てなかった」と話す2人。ある意味見どころ? Photo: Kyoko GOTO「1つ残念なのはコンタドールが似てなかった」と話す2人。ある意味見どころ? Photo: Kyoko GOTO
「疑惑のチャンピオン」ポスター 「疑惑のチャンピオン」ポスター 

 サッシャさんは、「こういう時代があった。良い悪いは色々な意見があると思うが、それを乗り越えていまの自転車界がある。どんな強い選手であっても人間にはこういう方向に行く弱さもある。僕も含め、ファンとして自転車競技をその方向に導いてはいけない」と強調。「誤った過去を経験したからこそ構築出来る未来がある。そういう意味で事実を知っておくことは色々な意味で大切なこと」と述べた。

 また、サッシャさんは、アームストロング演じるベン・フォスターが厳しいトレーニングだけでなく、実際に彼の気持ちを理解するため、自らドーピングにあたるような行為までして役作りに臨んでいたという舞台裏を紹介。この他にも当時の様子を忠実に再現した小物使いや、実際の映像を取り入れた白熱するレースシーン、そして自転車の走行シーンの監修を手掛けた元選手のデイヴィッド・ミラー(イギリス)を始め、エンドロールに登場する人物に元選手らが名を連ねていることを紹介し、「自転車に詳しい人は細かいところまで注目して見てほしい」とした。

「疑惑のチャンピオン」上映情報・作品概要

公開日: 2016年7月2日(土)
上映館: 丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国公開
上映時間:103分
◇         ◇
監督: スティーヴン・フリアーズ
原案:「Seven Deadly Sins: My Pursuit of Lance Armstrong」デイヴィッド・ウォルシュ著
出演: ベン・フォスター、クリス・オダウド、ギヨーム・カネ、ダスティン・ホフマン
原題:「The Program」
配給: ロングライド
2015年/イギリス/英語(日本語字幕)

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