「みんなはレースで失敗しないで!」日向涼子さんが直伝!ビギナーのためのヒルクライム直前対策 「第1回B-ACADEMY」開催

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 自転車のパーキング事業などを手掛ける日本コンピュータ・ダイナミクス(NCD)が手掛けるサイクルショップ「B-SPACE(ビースペース)」(東京・品川区)は5月27日、ヒルクライムビギナーにレースの心得を伝える「第1回 B-ACADEMY 日向涼子と学ぶヒルクライムレース直前対策トーク&ペダリング教室」を開催した。レース前のコンディションづくりやレース当日の注意点など、数々のレースで培った経験を交えた日向さんのトークに、参加者は熱心に耳を傾けていた。

「第1回B-ACADEMY 日向涼子と学ぶヒルクライムレース直前対策トーク&ペダリング教室」の模様。応募定員を上回る35人の参加者が集まった Photo:Kyoko GOTO「第1回B-ACADEMY 日向涼子と学ぶヒルクライムレース直前対策トーク&ペダリング教室」の模様。応募定員を上回る35人の参加者が集まった Photo:Kyoko GOTO

自己ベストを狙うポイントは“ゆっくりスタート”

 5月21、22日に開催された「第4回榛名山ヒルクライム in 高崎(通称:ハルヒル)」を皮切りにスタートしたヒルクライムのシーズン。イベントは、6月12日に国内最大のヒルクライムイベント「Mt.富士ヒルクライム(通称:フジヒル)」を控えたタイミングで急きょ開催された。会場には、これからヒルクライムレースに挑戦、あるいはさらなる好タイムを志すビギナーら35人が詰めかけた。

「B-SPACE」アドバイザーの馬場隆司さん。 宇都宮ブリッツェン初代監督も務めたサイクルプロデューサー Photo:Kyoko GOTO「B-SPACE」アドバイザーの馬場隆司さん。 宇都宮ブリッツェン初代監督も務めたサイクルプロデューサー Photo:Kyoko GOTO

 トークショーは、宇都宮ブリッツェン初代監督で「ビースペース」アドバイザーの馬場隆司さんを司会に進行。ペース配分やヒルクライム1週間前の過ごし方、下山時の安全対策など、実戦的な話題が取り上げられた。

 話題はまず、ビギナーが失敗しやすいという「ペース配分の取り方」からスタート。集団でスタートすると乱れがちになるペース配分について、馬場さんは「着順でなく、自己ベストを狙う場合は、集団から外れ、ゆっくりスタートした方が良い」とアドバイス。「個人差はあるが、最初のスタートでドカンと心拍があがるとアドレナリンも分泌されるので、普段の力以上にパワーを出していることに気付かない。その結果、途中でパワーが落ち、後半ペースを上げられなくなる」と説明した。

 これについては日向さんも、「私も序盤でパワーを出し切っちゃったときは、あまり良いタイムが出ないことの方が多い。抑えて、マイペースを刻んでいった方がタイムが良い」と、自身の経験に言及。また、パワー計を付けたことで基準が数値化されたため、「もうちょっと頑張れると思っても、パワーの数値を見てセーブできるのでペースを維持しやすくなった」と、感覚だけに頼らないペースの作り方を提唱した。

日向さん 「ハルヒル」で学んだ“教訓”

 レース1週間前の過ごし方に関する話題になると、日向さんは先日参加した「ハルヒル」での自身の走りについて「大失敗」と猛省。

「ハルヒルの私と同じような失敗はしないで」と反省を込めて語る日向涼子さん Photo:Kyoko GOTO「ハルヒルの私と同じような失敗はしないで」と反省を込めて語る日向涼子さん Photo:Kyoko GOTO

 自著『坂バカ式 知識ゼロからのロードバイク入門』を最近発刊したばかりの日向さんだが、執筆活動に専念するあまり練習時間を確保できず、レース直前になって焦りを感じ、通常ならレスト(休み)をとる期間に練習をしたり、食事制限をするなど普段と違う行動をとった結果、「散々な結果になってしまった」という。

 「いま思うと、なぜあんなことをやらかしてしまったんだろうという感じです。私の失敗は皆さんにはしてほしくないので、計画的に、普段と変わらない過ごし方で準備することをおすすめします」と、自戒を込めて語った。

「第1回B-ACADEMY 日向涼子と学ぶヒルクライムレース直前対策トーク&ペダリング教室」の模様 Photo:Kyoko GOTO「第1回B-ACADEMY 日向涼子と学ぶヒルクライムレース直前対策トーク&ペダリング教室」の模様 Photo:Kyoko GOTO

 また、直前の過ごし方のコツとして、馬場さんは、レストに加え心拍を高める運動で「直前の刺激」を入れた方が良いとアドバイス。「あくまでレストが中心だが、それだけだと体がなまりきってしまうので、前日に20~30分ほど、疲れない程度に強度を上げて刺激を入れるのがおすすめ」だとした。

 また、心拍を最大値まで上げる運動は出走直前のウォーミングアップにも有効だとし、「ジョギングやローラーなどでスタート30分前までに終えておくことが理想的。大会によってアップできる場所の確保など事情は異なるので、事前にリサーチしておくことをおすすめします」とアドバイスした。

 そのほか、レース前の食事や、レース中の補給、自転車の機材を変更する場合の留意点、そして盲点になりがちな下山時の寒さ・安全対策などについても話が展開。参加者たちはこれから臨むヒルクライムレースを想像しながら、熱心に耳を傾けていた。

ヒルクライムレース 7つの心得

1 自己ベストを狙うときは集団から逃れてゆっくりスタートを
2 レース直前は普段と変わった行動をしない(マイナスの要素を排除)
3 直前の食事は食べ慣れていて、かつ消化の良いものを
4 レース当日の補給は、なるべくこまめに少しずつ
5 機材を変える場合はタイヤ、チューブ程度から。余裕があればホイール。
  変えた場合は必ず本番前に試走を
6 前日やウォーミングアップ時には一度心拍をマックスまで上げ、体に刺激を
7 下山時は防寒対策、栄養源の補給、安全対策(タイヤの空気圧を下げる等)を忘れずに

直接指導で激変「ペダリング教室」

 トークショー終了後には、馬場さんがペダリングのコツを直接指導する「ペダリング教室」を開催。それぞれのペダリングの“クセ”を見つけ、より効率的なペダリングへと変えるアドバイスに、参加者からは「ペダルを運ぶ感覚がまったく変わった」との驚きの声も。実演を希望する参加者も多く、また指導時には参加者が席から身を乗り出して真剣に見入る姿も見られた。

馬場さんがヒルクライム時のペダリングのコツを直接指導する「ペダリング教室」も好評を博し、実際に指導を受けた参加者からは「ペダルを運ぶ感覚がまったく変わった」などの感想が寄せられた Photo:Kyoko GOTO馬場さんがヒルクライム時のペダリングのコツを直接指導する「ペダリング教室」も好評を博し、実際に指導を受けた参加者からは「ペダルを運ぶ感覚がまったく変わった」などの感想が寄せられた Photo:Kyoko GOTO
女性の参加者も。ペダリングとともに乗車のポジションもチェック Photo:Kyoko GOTO女性の参加者も。ペダリングとともに乗車のポジションもチェック Photo:Kyoko GOTO

 主催した「ビースペース」側では「ヒルクライムの関心の高さを実感した」としており、今後もトレーニングやレース攻略など、テーマに応じたコーチングアカデミー「B-ACADEMY」を企画・開催していくとしている。

参加者の皆さんと写真に納まる日向涼子さん、馬場隆司さん Photo:Kyoko GOTO参加者の皆さんと写真に納まる日向涼子さん、馬場隆司さん Photo:Kyoko GOTO

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