ツアー・オブ・ジャパン2016 第1ステージ(堺)ジャコッポが2.65kmの高速TTを制圧 復帰戦の新城幸也は70位

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 大阪・堺で5月29日に開幕したツアー・オブ・ジャパン(TOJ)は、午前中のエキシビションレースに続き、午後には第1ステージの個人タイムトライアル(TT)が開かれ、アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ)が2.65kmのショートコースを3分19秒00で制した。ジャコッポは個人総合時間賞、ポイント賞のリーダージャージを獲得。日本勢では増田成幸(宇都宮ブリッツェン)がトップから2秒差の3位に食い込んだ。2月の左大腿骨骨折からの復帰レースとなったリオデジャネイロ五輪ロードレース代表、新城幸也(ランプレ・メリダ)は70位で初日を終えた。

トップタイプでゴールしたアンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) Photo: Shusaku MATSUOトップタイプでゴールしたアンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) Photo: Shusaku MATSUO

アヴァンティがスピードを発揮

ウォームアップをする窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)や小石祐馬(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)ら Photo: Shusaku MATSUOウォームアップをする窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)や小石祐馬(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)ら Photo: Shusaku MATSUO

 レースの舞台は例年と同じく、世界最大級の古墳・仁徳天皇陵の正面に位置する大仙公園の周回コース。午前中に開かれた「堺国際クリテリウム」と同じコースで、16チーム、全94選手が30秒間隔で1人ずつスタートを切り、1周の速さを競った。

 コースはおおむねフラットだが、鋭角コーナーが5カ所に設けられ、パワーとテクニックが試される。ラスト300mはわずかに上り基調で、タイムを削るには巧みなペース配分もカギを握る。コースレコードは2014年大会でウィル・クラーク(オーストラリア、ドラパック プロフェッショナルサイクリング)がマークした3分14秒09だ。

出走を待つ選手たち Photo: Shusaku MATSUO出走を待つ選手たち Photo: Shusaku MATSUO
全日本TTチャンピオンの中村龍太郎 Photo: Shusaku MATSUO全日本TTチャンピオンの中村龍太郎 Photo: Shusaku MATSUO

 各チーム1人ずつがスタートしていく1巡目、クリス・ハミルトン(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ)が3分23秒27の好タイムで暫定トップに立った。これを2巡目のスタートで、チームメートのロビー・ハッカー(オーストラリア)が3分23秒00でトップタイムを更新。さらに3巡目では三たびアヴァンティ、午前の堺国際クリテリウムで2位に入ったジャコッポが3分19秒00という驚異的なタイムで暫定トップに躍り出た。

3位に増田が食い込む

 4巡目ではカルロス エドゥアルド・アルサテ(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT)が、3分19秒23とジャコッポに迫るタイムを叩き出したが、わずかに及ばず。また日本勢ではロード全日本チャンピオンの窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が3分23秒41を記録するが、表彰台圏内には届かなかった。

スタートした新城幸也(ランプレ・メリダ) Photo: Shusaku MATSUOスタートした新城幸也(ランプレ・メリダ) Photo: Shusaku MATSUO

 各チームのエース級がそろう最終・6巡目では、中根英登(愛三工業レーシングチーム)が3分22秒86という、暫定3位の好タイムを記録。その約1分後にゴールした増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が、今度は3分21秒87で暫定3位の記録を塗り替えた。しかしジャコッポのタイムを更新する選手は現れない。全日本TTチャンピオンの中村龍太郎(日本ナショナルチーム)は、チェーンが落ちるメカトラブルで、ステージ最下位に終わった。

暫定上位3位までの3人 Photo: Shusaku MATSUO暫定上位3位までの3人 Photo: Shusaku MATSUO

 ランプレ・メリダの最終走者として登場した新城は、この日は攻める走りを見せずに3分35秒16と下位のタイムでゴール。最終走者のメヘディ・ソフラビ(イラン、タブリーズ シャハルダリ チーム)が3分24秒78のタイムでゴールした瞬間、ジャコッポのステージ優勝が確定した。

増田「苦手分野で3位は満足している」

 優勝したジャコッポはUCIアジアツアーでの多数の勝利や、今年のツアー・ダウンアンダーでオーストラリアナショナルチームに選ばれた経験を持つ選手。ジャコッポは会見で「きょうのコースは以前にも走ったことがあり、チャレンジングでテクニカルなことは知っていた。雨予報だったので早い出走順を選んだことが功を奏した」と振り返った。

ステージ優勝を果たしたアンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) Photo: Shusaku MATSUOステージ優勝を果たしたアンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) Photo: Shusaku MATSUO

 また、3位に食い込んだ増田は「短いTTは苦手分野だったが、強化に取り組んだ結果が現れた。3位という結果には満足している。翌日は雨が降るテクニカルなコースだと予想しており、常に前方でレースを展開する」と攻めの姿勢をみせた。

第1ステージの結果がそのまま反映される総合リーダージャージはジャコッポが手にした Photo: Shusaku MATSUO第1ステージの結果がそのまま反映される総合リーダージャージはジャコッポが手にした Photo: Shusaku MATSUO
25歳以下対象の新人賞は、クリス・ハミルトン(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) 3分23秒が獲得 Photo: Shusaku MATSUO25歳以下対象の新人賞は、クリス・ハミルトン(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) 3分23秒が獲得 Photo: Shusaku MATSUO

 30日はTOJ初開催となる京都ステージ(第2ステージ)が京都府京田辺市、精華町で行われる。同志社大学京田辺キャンパスを抜けるパレード走行(3.4km)を経て、周回コースに入ると同時に正式スタートを切り、4.2kmでゴール地点を通過。そこから16.8kmを6周回、計105.0kmで争われる。サイクルロードレースが初めて開かれるコースだけに、何が起こっても不思議ではない。1周の獲得標高は約300m、山岳区間は道幅が狭くテクニカルである一方、スピードが上がる平坦区間もあり、選手やチームの総合力が試されるステージだ。

「雨予報だったので早い順番での出走にしたことも好タイムの要因」とジャコッポは分析 Photo: Shusaku MATSUO「雨予報だったので早い順番での出走にしたことも好タイムの要因」とジャコッポは分析 Photo: Shusaku MATSUO
「3位という成績は満足」と話し、翌日は攻めの走りを誓った Photo: Shusaku MATSUO「3位という成績は満足」と話し、翌日は攻めの走りを誓った Photo: Shusaku MATSUO

第1ステージ(堺)結果
1 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) 3分19秒00
2 カルロス エドゥアルド・アルサテ(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT) 3分19秒23
3 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 3分21秒87
4 中根英登(愛三工業レーシングチーム) 3分22秒86
5 ジョン・アベラストゥリ イザガ(スペイン、チームUKYO) 3分22秒95
6 ロビー・ハッカー(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) 3分23秒00
7 クリス・ハミルトン(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) 3分23秒27
8 窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 3分23秒41
9 オスカル・プジョル(スペイン、チームUKYO) 3分23秒82
10 エイドリアン・ヘギヴァリ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT) 3分23秒85

ポイント賞
1 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) 10pts
2 カルロス エドゥアルド・アルサテ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT) 9pts
3 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 8pts

新人賞
1 クリス・ハミルトン(オーストラリア、アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ) 3分23秒
2 ダニエルアレクサンデル・ハラミリョ(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT) +1秒
3 横山航太(シマノレーシング) +1秒

チーム総合
1 アヴァンティ・アイソウェイ スポーツ 10分05秒
2 ユナイテッドヘルスケア プロフェッショナルCT +1秒
3 チームUKYO +5秒

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