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ジロ2016 チームNIPPOの挑戦<第17ステージ>山本元喜が激戦後に毎日「レースレポート」を書く理由とは

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 ジロ・デ・イタリアに出場中の山本元喜(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)の現地レポートは、厳しいレース後に毎日「なぜレースレポートを書くのか」について語ってくれました。レースレポートを書いた後は、その日のレースであったことは考えず、次の日のレースのことも考えないというのが「元喜流」なそうです。

第17ステージの後半、NIPPO・ヴィーニファンティーニが集団のコントロールに参加 ©BettiniPhoto第17ステージの後半、NIPPO・ヴィーニファンティーニが集団のコントロールに参加 ©BettiniPhoto

前方でのローテーションに参加

 前回のレポートから2日経ち、最終週に入りレースも厳しくなってきています。

 第16ステージでは距離が短い代わりに登りが多く、その割に打ち切りのタイムリミットが短いという、今年のジロ・デ・イタリアでの「完走する」という面において最難関になるのではないかと思われたレースでした。予想通りタイムアウトまで2分を切ってゴールし、そのためにレース全体を通してかなりハイペースで疲労が溜まるレースとなりました。

 第17ステージでは、今年のジロ・デ・イタリアに出場して初めて後半に集団の前方でのローテーションに参加しました。レース全体を通して比較的楽に走ることができたので、後半でローテーションをしましたが、そこまで疲労を溜めることなく、むしろ疲労を回復させて走ることができました。

第16ステージで、ハイペースなグルペットでゴールした山本元喜。タイムアウトまで数分だった ©NIPPO Vini Fantini第16ステージで、ハイペースなグルペットでゴールした山本元喜。タイムアウトまで数分だった ©NIPPO Vini Fantini

頭の中を整理する

 今回は自分がレースレポートを書いている理由について触れたいと思います。

 レースレポートは2年前から書き始め、去年のレースに関してはデータ消失した1レースを除き、出場した全てのレースで書きました。今年に関しても今のところ出場したレースに関するものは全て書いています。

 書いている理由は自分の記録を残すためという部分が大きいです。自分がレースで何を見て、話し、考え、感じ、行ったかという事は書いておかなければすぐに忘れてしまいます。現に今、2日前のジロ・デ・イタリアで何があったか?と聞かれてもほとんど覚えていませんし、覚えている部分もレースレポートで書いたからという部分が大きいです。

 年間70レース以上走る自分にとってレースの記憶というのはすぐに薄れてしまいます。しかし、その中で得たものというのはとても貴重で忘れてしまうには惜しいものばかりです。なので、「忘れてしまっても思い出すことができるようにレポートとして残す」これが大きな理由です。

「一番厳しい日になるかも」第16ステージの朝、山本元喜の表情は硬かった ©NIPPO Vini Fantini「一番厳しい日になるかも」第16ステージの朝、山本元喜の表情は硬かった ©NIPPO Vini Fantini

 また、頭の中を整理するために書いているという一面もあります。上でも触れましたが1日のレースの中ではたくさんのことが起こりレース後にはその記憶で頭の中が一杯になります。しかし、今回ジロ・デ・イタリアのようなレースでは毎日レースが続くので、頭の中を切り替えて次の日に向けて休む必要があります。

 そのために自分は1日のレースで起きたことを思い返し、文章にして頭の中から吐き出します。そうしてその日を振り返り、反省して頭の中身を次の日に向けて切り替えます。

第16ステージ、オーストリア国境にも近いブレッサノーネの街をスタートしていく ©NIPPO Vini Fantini第16ステージ、オーストリア国境にも近いブレッサノーネの街をスタートしていく ©NIPPO Vini Fantini

 基本的にレースレポートを書いた後は、その日のレースであったことは一切考えませんし、次の日のレースに関しても、次の日になるまで何も考えずにいますのでとてもリラックスした状態で休息することができます。

 他にも自分の成長していく過程を残すためといった理由や、文章を書くことが好きだからという理由もあります。これだけ書き続けられている理由には、誰かに強制されるわけでなく自分が書くことが好きだからという部分が大きいです。

 作成したレポートをブログにアップしている理由ですが、「せっかく作ったのだから多くの人に見てもらいたい」というが理由メインです。「人に見てもらう」と思って文章を作ることで自分も楽しく書けるという部分もあります。

スタートラインの横にも嬉しい日の丸と応援幕が ©NIPPO Vini Fantiniスタートラインの横にも嬉しい日の丸と応援幕が ©NIPPO Vini Fantini
第16ステージ、日本から応援にかけつけたファンの方にサインをする ©NIPPO Vini Fantini第16ステージ、日本から応援にかけつけたファンの方にサインをする ©NIPPO Vini Fantini

中高生にも知って欲しい

 自分としては、自転車が好きでレースに興味を持って貰っている方に楽しんでもらうだけでなく、自分のブログを読んで自転車を好きになってくれる方を作りたいという思いや、中高生に「本場ヨーロッパのレースがどのような物なのか?」というのを知って貰いたいという思いも強く、アップしています。

 そのために「わかりやすい文章を書こうとする」というのも、とても自分のためになります。今後も楽しんでもらえる&見てもらう方に驚きのあるようなレポートをアップしていきますのでブログの方もよろしくお願いします。

 最終ステージを除けば残り3ステージ、240kmの平坦、超級山岳、超級山岳とハードなレースが続きますが、走りきれるように全力を尽くしたいと思いますので、応援よろしくお願いします!

山本元喜山本元喜(やまもと・げんき)

1991年11月19日生まれ、24歳。鹿屋体育大学出身で、2014年ヴィーニファンティーニ・NIPPOでプロデビュー。2015年からUCIコンチネンタルチームのNIPPO・ヴィーニファンティーニに所属。大学在籍時から2010年ツール・ド・北海道区間優勝、2011年U23全日本選手権優勝など活躍し、2016年は1月のツール・ド・サンルイス(アルゼンチン、UCI2.1)や2月にイタリアで開催されたGPコスタ・デリ・エトルスキ(UCI1.1)、トロフェオ・ライグエリア(1.HC)ではアタックを仕掛けて逃げに乗り、チームの成績に大きく貢献。身長/体重:163cm/62kg、脚質:パンチャー。ブログ「Genki一杯

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