ツール・ド・フランス2012 コースプレビュー(1)第1週はスプリンター達が活躍 総合争いはまだまだ前哨戦

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超高速でのせめぎ合い。集団スプリントは自転車レースの華だ超高速でのせめぎ合い。集団スプリントは自転車レースの華だ

 今年のツール・ド・フランスは、ベルギーのリエージュでのプロローグ個人タイムトライアルで幕を開ける。そのまま第2ステージまでの3日間をベルギー国内のリエージュ近郊でレースを行い、フランスに入るのは第3ステージからだ。ノルマンディー地方まで西進した後反転し、フランス国内を時計回りに縫っていく。最初の休養日(7月10日)までの第1週は平坦系のステージが多く、スプリンターを擁するチームの活躍が中心となるだろう。しかし土曜日(7月7日)の第7ステージでは1級山岳の頂上ゴール、大小7つの山岳ポイントを越える第8ステージ、個人タイムトライアルの第9ステージと、総合争いでの差が付くステージが3日続く。ここで今年のツールでの総合争いに加わる陣容が、ある程度見えてくるはずだ。

 平坦中心の第1週ではあるが、スプリンターだけでなく、伏兵が大逃げを決める活躍を見せるステージもあるかも知れない。近年のツールではスプリントにおけるボーナスタイムが廃止されているため、スプリンターがマイヨジョーヌを着ることは難しいが、こうした大逃げが決まった場合には、世界的には無名に近い選手がマイヨジョーヌを得ることもあり、それによってスター街道を駆け上がった選手も少なくない。そういったシンデレラストーリーにも期待したい。

 総合を狙う選手は週末頃までは大人しく走ると思われるが、こういった序盤戦にこそ、思わぬアクシデントが起こるもの。総合狙いの選手は慎重にレースを進めながら、勝負どころのステージまでコンディションを保ち続けることが求められる。

 それでは最初の休息日前までの各ステージを、それぞれ見てゆこう。

◇         ◇

6月30日(土)プロローグ リエージュ
6.4km個人タイムトライアル コース詳細(公式サイト)

 今年のツールはベルギーのリエージュで開幕する。100年以上の歴史を誇る最古参ロードレース「リエージュ~バストーニュ~リエージュ」のスタート/ゴール地点として知られる同地は、ツールでも過去10度も登場しており、ファンにもおなじみだ。プロローグは参加各選手が単独走で短い距離をタイムアタックする。レース時間は6分程度と顔見せ的要素が強いが、総合狙いの選手にとっては気の抜けない6分間だ。エアロスーツに身を包み、タイムトライアル用のスペシャルマシンを駆る姿は、歴史ある自転車競技の街であるリエージュの市街にとてもよく映えるだろう。

7月1日(日)第1ステージ リエージュ~セラン
198kmロードレース コース詳細(公式サイト)

 前日のプロローグの舞台となったリエージュをスタートし、南方を時計回りに一周して、またリエージュ近くのセランにゴールする。長い上りはないが、ベルギーのこの地方特有の細かいアップダウンがひたすら続き、レースとしては意外に難しいものになるはずだ。ゴール前も緩やかながら2.5kmの上りが続いた上でのフィニッシュとなり、純粋スプリンターよりもパワーライダーに有利なコースだ。大逃げも含めてどの程度集団が分かれるのか、あるいは分かれないのか。この日の結果で、ツール第1週の流れはある程度定まるだろう。

7月2日(月)第2ステージ ヴィゼ~トゥルネー
207.5kmロードレース コース詳細(公式サイト)

 リエージュ近郊のヴィゼから西にベルギー国内を横断。フランスとの国境の町トゥルネーに至る。ほぼ平坦で、スプリンター同士の対決が見られるステージになりそうだ。

7月3日(火)第3ステージ オルシ~ブローニュシュルメール
197kmロードレース コース詳細(公式サイト)

 ツールはいよいよフランス国内に入る。ベルギーとの国境近くから、ドーバー海峡のほとりのブローニュシュルメールに至る。平坦基調とは言うものの、レース後半に小さな丘が集中しており、レースにおけるスパイスとなるだろう。

7月4日(水)第4ステージ アブヴィル~ルーアン
214.5kmロードレース コース詳細(公式サイト)

 平坦基調のレースが続く。アブヴィルからノルマンディー地方の海岸線を走り、州都であるルーアン至る。スプリントポイントまでの約100kmは海岸線近くを通るため、海風が選手の強敵となる。油断は禁物だ。

7月5日(木)第5ステージ ルーアン~サンカンタン
196.5kmロードレース コース詳細(公式サイト)

 ここまでほぼ西向きに進んできたツールは、ここから進路を東に変える。サンカンタンに至るこのステージはほぼ平坦と言ってよい。スプリンターとそれを擁するチームがレースの主導権を握るだろう。

7月6日(金)第6ステージ エペルネ~メス
207.5kmロードレース コース詳細(公式サイト)

 スプリンター向けのステージが続く。ゴール地点のメスはツール黎明期からレースにその名を残しており、過去40度も登場している、おなじみの土地だ。

7月7日(土)第7ステージ トンブレーヌ~ラプランシュ・デ・ベルフィーユ
199kmロードレース コース詳細(公式サイト)

 ここまでスプリンターのステージが続いたが、いよいよクライマーや総合狙いの選手が活躍するステージが始まる。途中の山岳カテゴリーは高くないが、最後に1級山岳の頂上ゴールとなり、選手間でのタイム差が生まれることは必至だ。ゴールへの約6kmの上りの平均斜度は8.5%、一部の最大斜度は13%にも達する。総合争いにおける最初の大きな動きがあることは間違いない。

7月8日(日)第8ステージ ベルフォール~ポラントリュイ
157.5kmロードレース コース詳細(公式サイト)

 前日のヒートアップそのままに、山岳ステージが続く。距離は短めだが大小7つの山岳ポイントを越えていく、難しいステージだ。レース前半から山岳が幾つも続き、山岳を得意としない選手にとっては憂鬱な日になるだろう。レース後半は国境を越えてスイスに入る。4つ続いたカテゴリー2級の峠の後、最後に控えるのは1級のコルドラクロワ峠。上りはもちろん、そこからゴールに至る約20kmのダウンヒルでの攻防も見ものだ。

7月9日(月)第9ステージ アルケスナン~ブザンソン
41.5km個人タイムトライアル コース詳細(公式サイト)

 休息日前、第1週のラストを飾るのは、個人タイムトライアルだ。前日、前々日の山岳ステージを越えた上でこの日、その力を発揮できた選手が、今年のツールにおける本格的な総合争いに名乗りを上げることになる。時計産業で知られるブザンソンは、1秒を争うタイムトライアルの舞台として、実にふさわしい場所だ。

ツール・ド・フランス2012、J SPORTSで毎日生中継!!

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