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ジロ・デ・イタリア2016 第14ステージチャベスが「クイーンステージ」制し総合3位浮上 クルイシュウィックがマリアローザ

by 澤野健太 / Kenta SAWANO
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 ジロ・デ・イタリア第14ステージが5月21日に行われ、ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)が最難関の山岳「クイーンステージ」で優勝を飾った。2位に入ったスティーフェン・クルイシュウィック(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ)がリーダージャージのマリアローザを獲得した。NIPPO・ヴィーニファンティーニの山本元喜は152位でゴールした。

ヨアンエステバン・チャベスはクイーンステージを制し、歓喜のゴール Photo: Yuzuru SUNADAヨアンエステバン・チャベスはクイーンステージを制し、歓喜のゴール Photo: Yuzuru SUNADA

2000m級1、2級山岳続く

 「クイーンステージ」と呼ばれる今大会最難関の山岳区間は、アルパーゴからコルヴァーラまでの210kmで行われた。ドロミテ山脈をスタート後2239mの第1山岳まで上り続け、そこから100kmの間に、1級2つ、2級3つ、3級1つの合計6つの山岳が設けられる過酷なコース。いずれも2000m級の山々ばかりだ。残り42kmから続く最後の1級と2級山岳は最大勾配14%と、選手らの前に立ちはだかる。最後の3.5kmは上り坂のゴールとなる。

 全身ブルーで固めた山岳賞のダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が第1山岳をトップで通過。第2山岳はダビ・ロペス(スペイン、チーム スカイ)が先頭で通過した。第3山岳から単独で飛び出したルーベン・プラサ(スペイン、オリカ・グリーンエッジ)が第4山岳もトップ。191cmの大柄な体で険しい山を力強く登った。

雪の残る山岳地帯を走るホンダルウィン・アタプマ Photo: Yuzuru SUNADA雪の残る山岳地帯を走るホンダルウィン・アタプマ Photo: Yuzuru SUNADA

アタプマが逃げ

 逃げ集団はホンダルウィン・アタプマ(コロンビア、BMCレーシングチーム)、ダビ・デラクルス(スペイン、エティックス・クイックステップ)、ロペスらが続いた。マリア・ローザのアンドレイ・アマドール(コスタリカ)を擁するモビスター チーム、アスタナ、チーム スカイ、ティンコフなど有力チームが固まるメーン集団が約9分差で追う展開が続いた。

苦戦したアレハンドロ・バルベルデ(左から2人目) Photo: Yuzuru SUNADA苦戦したアレハンドロ・バルベルデ(左から2人目) Photo: Yuzuru SUNADA

 この日5つ目の山で最後の1級山岳「パッソ・ジアウ」に入ると、アタプマとカンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ、ディメンションデータ)が逃げ集団から飛び出した。単独で逃げていたプラサを一気に抜きさった。ゲオルク・プライドラー(オーストリア、チーム ジャイアント・アルペシン)も続いた。

 続くメーン集団はモビスターに変わり、ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)擁するアスタナが牽引し、スピードアップ。逃げる2人との差を5分以内に縮めた。標高2236m、雪の残る最難関の第5山岳を1位アタプマ、2位シウツォウの順番で通過。逃げたアタプマは最後の2級山岳も同じ順位で通過し、山岳賞3位を確定させた。

熱狂的なファンに追われるヴィンチェンツォ・ニバリ Photo: Yuzuru SUNADA熱狂的なファンに追われるヴィンチェンツォ・ニバリ Photo: Yuzuru SUNADA

ニバリがアタックも苦戦

 メーン集団は残り27km地点でニバリがアタック。クルイシュウィック、チャベス、ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ)、リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール プロサイクリングチーム)、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル)が反応した。モビスター チームのエース、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)は反応できず、マリアローザのアマドールがアシストで引っ張る苦しい展開になった

 メーン集団は残り24kmでクルイシュウィックが飛び出すと、反応できたのはチャベスだけ。最初にアタックしたニバリはついて行けなかった。クルイシュウィックとチャベス、プライドラーは、単独で逃げ続けたアタプマを残り2kmでキャッチした。

マリアローザを奪取したスティーフェン・クルイシュウィック Photo: Yuzuru SUNADAマリアローザを奪取したスティーフェン・クルイシュウィック Photo: Yuzuru SUNADA

 上り坂のゴール前スプリントは、逃げ集団に入っていたプライドラーが残り400mから飛び出す。最終コーナーを抜けると、残り100mでチャベスが差し、ガッツポーズでゴールした。

 チャベスはジロで初のステージ優勝を飾り、総合8位から3位にジャンプアップ。勝利にも「ジロのクイーンステージで勝つことは本当に特別なこと。でも、まだまだ残りのステージがある。今日の勝利は素晴らしいが、明日のことを考えなくてはいけない」と、見えてきた総合優勝に向けて気を引き締め直した。

第14ステージ結果
1 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ)6時間6分16秒
2 スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ)
3 ゲオルク・プライドラー(オーストリア、チーム ジャイアント・アルペシン)
4 ホンダルウィン・アタプマ(コロンビア、BMCレーシングチーム)+6秒
5 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) +37秒
6 カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ、ディメンションデータ)
7 イルヌール・ザカリン(ロシア、チームカチューシャ)+2分29秒
8 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ)
9 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール プロサイクリングチーム)+2分50秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル)+3分
152 山本元喜(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +43分47秒

個人総合(マリアローザ)
1 スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ、チーム ロットNL・ユンボ)60時間12分43秒
2 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) +41秒
3 ヨアンエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +1分32秒
4 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +3分6秒
5 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター チーム) +3分515秒
6 ラファウ・マイカ(ポーランド、ティンコフ) +3分29秒
7 イルヌール・ザカリン(ロシア、チーム カチューシャ) +3分53秒
8 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール プロサイクリングチーム) +5分1秒
9 カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ、ディメンションデータ)+5分38秒
10 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム)
163 山本元喜(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +3時間11分40秒

ポイント賞(マリアロッサ)
1 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード) 138pts
2 ディエーゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) 112pts
3 サーシャ・モドロ(イタリア、ランプレ・メリダ) 84pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 134pts
2 シュテファン・デニフル(オーストリア、イアム サイクリング)72pts
3 ホンダルウィン・アタプマ(コロンビア、BMCレーシングチーム) 69pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、エティックス・クイックステップ) 60時間18分53秒
2 セバスティアン・エナオ(コロンビア、チーム スカイ) +11分2秒
3 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール プロサイクリングチーム) +27分6秒

チーム総合
1 モビスター チーム 162時間20分45秒
2 アスタナ プロチーム +7分16秒
3 キャノンデール プロサイクリングチーム +11分52秒

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